Uインターのトロイカ体制、宮戸優光・安生洋二・鈴木健の鼎談
が面白かった。
90年代にいろいろと物議を醸した問題の団体である。
三人とも、一致団結して、物事に対処しているかと思った。
リアルタイムの時点では…。
しかし、Uインターの問題行動は、かなり、綱渡り防衛だったこ
とがわかる。
たとえば「1億円トーナメント」をぶち上げたこと。
これは94年3月にUインターが突如として提唱した構想で、
当時の主要5団体のエース(前田日明、船木誠勝、橋本真也、
三沢光晴、天龍源一郎)への招待状を用意し、優勝賞金1億円の
トーナメントへの参加を呼びかけたものだった。
金屏風の前で現金1億円を積み上げて行われた記者会見の模様は
『週刊プロレス』の表紙となり、「夢と1億円」「Uインターが
またやってくれた!」とのキャッチコピーとともに大きな話題と
なった。
しかし、各所属団体に対して事前に根回しをせず選手の名前を
出したため、業界の常識を破る愚行と非難されることになった。
実際に、Uインターには、1億円のお金は懐にはなかった。信用
金庫から借りてきたという。
鈴木:だからあの時点でUインターには3000万円あった。で
も現ナマで1億円を用意するにはあと7000万円足りない。
そこで俺の兄貴に電話して「7000万円用意してくれ」って
頼んで、城南信用金庫の町田支店、本町田支店から7000万円
を1日だけ無利息で借りれることになった。
安生:今はそんなこと絶対できないよね(笑)。
鈴木:現金1億円ですからね。何かあったらヤバいってことで、
1億円トーナメントの記者会見場で警備をつけようってことにな
ったんです。警備員を1人5万円、2人で10万円で雇ったんだ
けど、その警備員から「一生懸命守りますけど、ナイフかなんか
持ってこられたら対応できません。命はかけられません」って
はっきりいわれたんですよ。
宮戸:それ、ガードマンの意味ないじゃない(笑)
鈴木:でもまあ、一応形式的にはいたほうがいいだろうなってこ
とになったんですよね。
(中略)
鈴木:最後の決勝戦が前田vs高田になったら、東京ドームで興行
がうてる。そうしたら、売り上げいくらぐらいいくかって話です
よ。それに高田さんが絶対勝つと思ってたから、1億円も払わな
くて済むわけ。ファイトマネー3000万円だけやりゃあいい。
だからビジネス的には丸儲けですよね。
宮戸:でも試合はちゃんとやるというか、トーナメントだから下手
な小細工は難しかった。だから会社でどういうケースになってもい
ように考えてましたよ。
鈴木:高田さんがもしダメでも、安ちゃんが迎え撃つって信じてい
たし。あのとき、安ちゃんに「船木さんと戦っても大丈夫?」って
聞いたた「大丈夫ですよ」って言ってましたから。
安生:そんなことあった?(笑)でもオレは絶対ないと思ってたか
ら。ちゃんと裏で話つけなきゃ誰も来ない。真正面から招待状送っ
たところで無理だろうって。
宮戸:そんなこと思ってたの?
安生:お前、何年いるのよこの業界(笑)。そんなこと、誰でも
わかりますわ。ただ来なかったとき、それをどう来させるのかって
いう根本的な話ができてなかったよね。
宮戸:お金を並べれば来ると思ってたから(笑)。今思えばバカ
ですよね。