◆2 A:自分の遺産は、すべて自分の勝手に処分できるか | ぐーすけとりきのブログ

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 戦時中に青春時代を送った方々が、社会の第一線を退くように
なって、自分の死後について思いをいたす時期に来ています。慎也
のように、終戦後の混乱期を必死に生き抜いた方が、本件の
ような遺言をしたいと考えるのも十分に理解できます。


 しかし、慎也が、全財産を遺言で社会福祉団体に寄付することは
可能ではありますが、慎也には妻と2人の娘がありますから、こ
れらの者が遺留分減殺請求(民1028条)をした場合、妻は
4分の1、娘2人はそれぞれ8分の1ずつの権利を取得すること
になり、結局、三人分合計で二分の一の遺産については、寄付でき
ないことになります。


 本来、自分の財産をどのように処分するかは、その所有者の
自由です。しかし、自分の死後における妻子の生活を犠牲にして
までも、自由に処分して良いとまではいえません。


 そこで設けられたのが「遺留分」という制度です。この遺留分
は当然に得られるものではなく、相続の開始及び遺贈ががあった
ことを知った時から1年以内にその減殺請求をしなければならず
(民1042条)、英子や娘たちがこれをその期間内に請求しな
ければ、全財産を寄付できることになります。