自動車を運転中自らの過失により人をはねて、被害者が車の
屋上に乗っていることに気付かなかった被告人は、そのまま
車を走らせていた。やがて同乗者がこれに気づき、被害者を
引きずり落としたが被害者は収容先の病院で死亡した。
死因は頭部打撲によるくも膜下出血および脳実質内出血であ
ったが、これが当初の衝突事故によるものか、同乗者の行為
によるものかわからなかった。
被告人は業務上過失致死罪に問われ、原審は「自動車事故
による叙上の如き衝撃が被害者の死を招来することあるべ
きは経験則上当然予想し得られるところ」として有罪とした。
しかし、最高裁は逆に「(同乗者が)路上に転落させるとい
うがごときは、経験則上、普通、予想しえられるとことでは
ない」として業務上過失傷害にとどまるとした。
▼実行行為後に第三者の故意行為が介入した場合因果関係は
認められるか
▽否定