新聞記事には、「政府筋によると」とか
「関係筋の話によると」といった表現が
使われる。
これは、さまざまな理由から、氏名や
役職名を明らかにできないときに使われる
言葉だ。
ただし、日本のマスコミでは「政府筋」とは
「内閣官房副長官」を指すという暗黙の
了解がある。
内閣官房には、政府の広報室のような
役割もあり、官房長官はしょっちゅう記者会見
を開いている。
一方、官房副長官は、ほとんど記者会見を
開かないが、その代わり政治部の記者
たちは、毎朝自宅を訪ねて話を聞く。
そのときに出る話は、公式発表では
ないため、記事にするときは「政府筋」
の話とするのである。
また、官房長官が記者との雑談の中で
話したことを記事にする場合もあるが、
そのとき官房長官は「政府筋」ではなく
「政府首脳」と表現される。
他方、「関係筋」は、さらにあいまいな表現で
政治家から秘書、官僚まで、いろいろな
人の発言に対して使われる。
もともと、昭和20年代は、「関係筋」といえば
GHQのことだった。
絶大な権力を持っていた進駐軍が
ニュースソースであることを
ぼやかしたい時に多用された。