夜になって寝るとき、人は大抵部屋を暗くして眠る。
ところが蚊は暗闇でも人がどこにいるかがわかり、
血を吸いに来る。どうして人の居場所が分かるのか?
暗闇の中では蚊の目はあまり役に立たない。
だが、人間や動物は呼吸をしている。空気(酸素)を
吸い、二酸化炭素(炭酸ガス)を吐き出している。
われわれ人間が吸っている空気には二酸化炭素が
0.03%含まれており、吐き出す呼気では二酸化炭素は
4%くらいまで増加する。蚊はこの二酸化炭素を敏感に
嗅ぎつける感覚を備えている。また蚊は人間の皮膚の
匂いや熱(体温)にも敏感である。
蚊はまず二酸化炭素や匂いなどを感知して人間に近づき、
体から発する熱を感じ取り、触って皮膚であることを
確かめてから、針を刺し、血を吸う。
蚊は目ではなく、顎髭(あごひげ)や触覚によって
二酸化炭素や匂いなどを検知しているので、
暗闇でも目標をちゃんと探し当てることが出来るのである。
民明書房刊
「驚異の昆虫世界」より