今回はブルーザー・ブロディについてである。
世界最強のプロレスラーと自他ともに認めものであり、
義侠心も強く、経営の傾いたプロレス団体に移籍しては
観客の動員に貢献し、興行を盛り返したことで
プロレス界の救世主と呼ばれていた。
日本では全日本プロレスの看板レスラーだったのだが
ロード・ウォリアーズの来日に伴い
メインイベントをウォリアーズに持って行かれ
ブロディはセミファイナルで長州力と戦った。
これがいたくブロディのプライドを傷つけたようで
長州を全く相手にせず、一方的な試合に終始し
試合が噛み合わなかった。
その後、電撃的に全日のライバル団体である
新日本プロレスに移籍。
久米宏の「ニュース・ステーション」でも
「世界最強のプロレスラー、ブルーザー・ブロディが
新日本プロレスに移籍しました」
と報じられていた。
久米宏自身は
「ニュース・ステーションでプロレスを扱うとはね」(苦笑)
とプロレスラブの全く感じられないトークでニヤッと
笑ってた。
新日時のブロディは、マッチメイクに自分の意思を
通し、無理を言ったのだが
長州らジャパンプロは全日で戦っており
また前田らのUWFも新日本から離れていて
新日の救世主たるブロディの意思は最優先であった。
対猪木戦では6戦して明白な決着はつかず、
そして山本小鉄によれば、
「タッグリーグ戦の優勝を藤浪組でなく
ブロディ組にせよ」と言ってきた
そうすると、猪木の次のリーダーが
育たなくなることから、
ブロディに意思の撤回を頼みに行って
話し込んだのだが、ブロディの意思は固く
札幌行きの上野駅のホームで
アメリカへ帰ると言い出した。
札幌では前田日明戦も組まれており
ファンの最重要試合のひとつだった。
ショーといえばそうなんだが、それでも楽しみの一つだった。
山本は上野駅での談判に
包丁をもっていったという。
もちろん使うことはなかったのだが…
ブロディ、スヌーカ組は上野発の列車に乗ることはなく
飛行機でアメリカへ帰った。
その後のブロディについても
知っている人は知っているだろう。
弱小団体の救世主となり、
自分の思い通りのマッチメークを
プロモーターに要請することから
プロモーターとトラブルになり
試合のシナリオをかいていた
ホセ・ゴンザレスに腹部を刺され
亡くなった。
42歳
プエルトリコでのことである。
ゴンザレスは正当防衛ということで
無罪となった。