ウィリアム・アイリッシュが書いたこの小説、糞である。※ネタバレ全開
この小説、主人公が家に戻ると警察が来ており妻が殺されたことを聞かされ、主人公は妻と喧嘩をしていた
ということで疑われ犯行時刻にはバーでナンパをした女と一緒にいたと主張するがバーの店員はそんな女は
いなかったと言い女の連絡先も分からないということでアリバイが認められず、その後立ち寄った店でも
主人公は見たが女は見ていないと証言されるなど不思議な状況に陥る展開はまあ良いのだが、アリバイを証明
できず主人公が逮捕され刑事や友人や主人公の愛人が冤罪を晴らすために捜査するがひたすら尾行シーンが
長かったりとだるく、結局真犯人は主人公の友人で証人を買収して女を見ていないと言わせていたという
それだけで面白味はなく、最後は犯人が幻の女を殺そうとするが刑事に止められて逮捕され主人公は釈放され
本物の幻の女は病気で動けない状態で最後に登場した幻の女は主人公の愛人が犯人を捕まえるために成りすまして
いたことが明らかになるが特に驚きはなく全体的に無駄に長いのは面白味がない。
妻も愛人もいるくせにナンパをしその相手が誰なのかも覚えていない主人公が一番不可解だが、このテンポの
悪さは改善すべきだろう。
というわけで、色々と糞な今作。
ウィリアム・アイリッシュはヒッチコックの裏窓の原作者らしいが、あれもテンポが悪く事件内容もしょぼいのは
何とかして欲しかったものである。