俺的糞小説その11『奇面館の殺人』 | 俺的糞ゲー処刑ブログ

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綾辻行人が書いたこの小説、糞である。※ネタバレ全開

この小説、奇面館という仮面が飾られた不気味な館で殺人事件が巻き起こるという推理小説で、屋敷の主人も
スタッフも客も仮面を付けて行動するルールがあるのが特徴なのだが、客が集まるまでの描写や主人と同じ顔の男を
見つけるためにこの会合が行われたという謎説明などで事件が起きるまでが長いのはいまいちで、その後は首なし
死体が発見され外部とは連絡がつかなくなり仮面が鍵を掛けられ外れなくなるなどミステリらしくはなるものの
結局事件はそれで終わりで後は首がないだけに別人の可能性や双子説などを推理したり隠し部屋を調べたりして
解決して終わるなど、長編のくせに次の事件が起こらない糞推理小説に仕上がっている。

また、犯人の動機は館に隠された仮面を盗む途中でバレて咄嗟に殺すというしょぼい内容で、見つからないように
現場から犯人が立ち去った方法は秘密の抜け道を使っていた、という何でもありな内容で仮面に鍵を掛けた理由も
被害者と揉み合った際に付けられた顔の傷を隠すためという単純な理由だったり、登場人物のほとんどが同姓同名
ということも後半明らかになるが特に必要性が感じられないなど、大掛かりな舞台を用意した割には中身が薄いのは
面白味がない。
最初の事件以外は緊迫感がないのが駄目だが、せめてもう少し次々と事件が起きる内容にすべきであり、やはり
仮面を使うなら入れ替わり要素も入れるべきだろう。

というわけで、色々と糞な今作。
綾辻行人の館シリーズはまあまあなものも多いだけに、この出来は残念である。