約10年ぶりくらいにお邪魔したサウンドクルー邸は、今は3つのオーディオシステムがある。
自分が普段よく聴く曲を、その3システムで比べさせてもらった。
いちばんインパクトがあったのは、僅か10万円の③のシステム。
金額もすごいし、設置目的もすごいし、音自体もすごい。
特に、設置目的!
ぶっちゃけ、怖いじゃないですか。今まで気が遠くなるくらいの時間と労力を注ぎ込んできたシステムを、数万円のコンポとどのくらい違うのかを客観的に比べるのなんて。え、この程度の違い!?みたいな・・・。
それが、このサウンドクルー邸では10万と思えないコンポの音を出しつつ、それでいて①や②では③を確実に引き離すという、本格オーディオの存在意義を確かに再実感させてくれる結果だった。
ただ、音質では②が最高だが、もう一度言うとインパクトでは③が圧倒的。
この価格で、このサイズで、このセッティングで、こんな音が出るなんて!自分が人から聞いたとしたら恐らく信じない・・・。
スピーカーが消えて(って、視界に収まらないくらい広げて置いてあるので本当に消えているのだが・・・)、それでいて中抜けなど全くなく、本当に楽器がそこにあるかのような位置で聴かせてくれる。
低音も、沈み込むような深みはもう少し欲しいが、我が家なんかよりもずっと出ている。鬼太鼓座(おんでこざ)なんか、静寂の中に等身大とはいかなくても大きさを容易に想像できる大太鼓の低音が鳴り響き、目をつぶったら兄ちゃんの引き締まったふんどしTバックが目に浮かぶようである。
これ、パナソニックの開発者に聴かせたら本当にびっくりするだろうなぁ・・・。
で、①や②に行くにしたがって、③で今ひとつと思っていた箇所が見事に解決されていく。
予想しやすい低域の伸びや量感はもちろん、音の広がりに加えて奥行き感、意外に感じたのが音の潤いが増していくことだった。
でもまぁ、正直いいんですよ、音の評価は!
サウンドクルー邸には非常にたくさんの方がおいでになる(以前は年間400人とか!)から、自分よりもっと耳が良くて造詣が深くて文章力ある方もたくさんいらっしゃるはず。
そうした方々にお任せしましょう(笑)。
音以外で自分が印象深く感じたのは、「自分の浮気性」と「段取りの良さ」だった。
まず、「浮気性」について。
サウンドクルーさんは、自分のオーディオ交流の中でもかなり初期に知り合った方である。
当時から、機器のセッティング、とりわけスピーカーのセッティングと、それに伴う各パートの定位とかヴォーカルの口の大きさとかには非常にこだわっておいでだった。
で、無垢な自分にも当然そうしたこだわりが刷り込まれるわけだが(肝心のセッティングスキルはまったく刷り込まれていないのに)、年月が経っていろいろな方と知り合い、いろいろなアプローチを教えていただくと、あちらこちらに目移りする。
目移りすること自体は決して悪いことではないが、何をやっても中途半端な自分にとってはわりと致命的で、結果としてオーディオ歴はそこそこなのに自慢できる知識やテクニックが何もない痛々しい中年マニアに成り下がっている。
もちろん、サウンドクルーさんにだってオーディオのすべてを網羅しているわけでは決してなく、守備の薄い部分だってあるだろう。
ただ、そうした部分に対しては貪欲に勉強されていることとは思うが、一方でご本人にとっての基本と正道は忘れず、こうして以前よりさらに卓越した調整テクニックを見せてくださった。
自分のオーディオ交流の黎明期を見たようで、懐かしさと言うかしっくり感を覚える反面、その後の中途半端さを否が応にも痛感させられ、ほろ苦いことまったくもってこの上ない・・・。
もうひとつの「段取りの良さ」。
サウンドクルーさんは、常に本業が多忙を極めている。それでいて、先述の通り非常に多くの方がおいでになるし、ご自身もあちこちのお宅に積極的に行かれる。
どうやってこの頻繁なオフ会をこなせているのか。いや、こなすだけでなく、きちんとご自身の経験として蓄積できているのか。
それが、この段取りの良さにある。
実は、今回の訪問はわずか1時間だった。本当にきっちり1時間。その間に3セットもの音を聴いた。
それでも二ヶ月以上も経ってこうして日記を書けるのは、音のインパクトがすごかったからなのはもちろんだが、事前も含めて豊富な資料をご用意してくださったからだった。
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(事前)
・機器構成の簡単なご紹介
・3システムでどんな音の違いがあるか、前もってイメージしておけとの宿題
(当日)
・機器の詳細な説明資料(機器名とかではなく、なんで3システムの構成に至ったか、など)
・3システムを同時に置くことでのデメリット資料
・各システムの音に対するアンケート用紙(なるべく悪い点を書いてね、との注文付き)
(後日)
・メールによる補足説明
・このクソ日記前編で使わせていただいた、ご自身撮影の機器写真
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これだけあれば、短い時間のオフ会を頻繁こなしても、お互い確実に自分の経験として蓄積できる。なにより楽だ。説明する手間も覚える手間も低減できる。
っていうか、これだけ至れり尽くせりで、なんで日記描くまで二か月以上開けているんだよ自分(いや本当にごめんなさい)。
デーさん邸にお邪魔したときも機器構成を記した紙をいただき非常に助かったが、こうした取り組みはもっともっと広まってほしい。
何もここまで至れり尽くせりでなくていい。手書きの機器構成のポンチ絵があるだけでも随分違うはず。
「今日は午後から我が家でオフ会です♪」とかわざわざ事前にSNSでつぶやいて、イイね!が貰えているかを何度かチェックする暇があれば、ポンチ絵一枚の殴り描きくらいはできそうだ。
・・・と、偉そうに書いているが、実はサウンドクルーさんが明日は拙宅においでになる。
主な機器構成はお伝えしたが、詳細な機器構成・現状に対する不満・今後変えていきたい点などの資料はまだ書けていない・・・。まずい・・・・・・。
こうして、ちょうどきっかり1時間でセイレーンさんにバトンタッチして退散。
今回は本当に密度の濃いオフ会だったが、アンケート用紙に書き損ねたことが1点ある。
それは、②システムが市販品ということ。
同じく広島のT先生は、セッティングはオーソドックスで機器の改造による劇的な進化を遂げた。そういう意味だと両者は対照的だと思う。
サウンドクルーさんご自身も、ASC(アコースティックサウンドクラブ)の会長を務めるられていた頃、市販品にはない改造ならではの強みを誰よりも体験なさっているはず。
なので、また改造の世界に足を踏み入れつつセッティングの辣腕をふるっていただければ、それこそ鬼に金棒と考えてしまうのは単純だろうか(笑)。
そうした今後のさらなる発展をお祈りしつつ、また今年か来年にはお邪魔させてもらえるといいなぁ。
今回はありがとうございました!



