毒兄 36 | 嵐ちゃん大好き~妄想物語! くるとんのブログ

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基本、潤担ですがメンバーみんな大好き!
下手くそながらお話作っとります(o^-^o)
潤くん絡みのお話達…

翔潤
末ズ
じいまご
モデルズ

お暇なら是非覗いてみてね


 

駅に着いて、電車が何度も通っていくけど

すぐには乗りたくなくて

トイレに行きたいとか理由をつけながら潤の足を止めた


仕事以外の二人の時間は特別で

簡単には手放したくなかったから

 



「…喉乾いた」

「マジ?何か飲むって誘いたいけど智くんが帰ってきちゃうか」

 

「お兄ちゃん、遅くなるみたい。先に寝てろって」

「寝てろね。まるで…」

 



言いかけて…やめた

まるで一緒に寝ることが当たり前のような

別々に寝ることが不自然のような

それが気に入らなくて

 




「櫻井さん?」

「俺の知ってる店行こうか、ここからすぐだから」

 



改札から出て、今来た道を少し引き返した

少し歩くと見えてきた俺の行きつけのちょっとおしゃれなカフェ

ここならアルコールがなくても落ち着いて話もできる

なにより潤と一緒に来たかったんだ

きっと潤が気に入りそうだって思ったから

 



「なに…水の音?」

「すごいでしょ。暑い日は最高なんだよ」

 

「噴水みたいのがある!どうして…」

「癒されるんだよね、水の音って。俺もイライラしたりするとここにきて精神の安定を図ったりするんだ」

 

「櫻井さんもイライラするの?怒るの?」

「…昨日、潤を叱りましたけど?」

 


「ごめんなさい」


 

 

シュンとして俯いちゃったから

肩を軽く叩いて

席にエスコートした


せっかくの時間を大切にしたい

楽しく過ごしたいよ

とは言ったものの

潤が何を飲むのかなかなか決められず時間ばかりかかるので



 

「ダメ!時間切れ、俺と同じのにする!」

「え~、つまんない」

 



俺のお気に入りのカフェラテ…いつもと変わらないけど気にしない

サンドイッチも頼んでおこう

家に帰ったら潤は晩飯が待ってるだろうから

でも、家に着くまで腹が減ってしまったら可哀そうだし

俺も腹が減ったし

 


潤は店のあちこちにある大小の噴水に釘付けになってて

ただでさえ大きな瞳がさらに大きくなってて

俺はそんな潤に釘付け状態

 

 

 

「すごいね。こんな素敵なお店があるなんて知らなかった。櫻井さんは外食ばかりでしょ?だからたくさんお店知ってるんだね」

「自炊とかムリだもん。麦茶しか作れない」

 

「ふふふ。麦茶って料理じゃないから。だけど、櫻井さんらしい」

「潤は料理できるんだもんな、いいな。今度作りに来てよ」

 

「作りにって、櫻井さん家に行っていいの?」

「来てくれるの?」

 

「…何が好きなの?」

「潤が好き」

 

「潤…、食べ物の話だよ!僕は食べ物じゃないんだからね!」

「俺にとったら潤は食べ物みたいなもんだよ」

 


「なにそれ!」



 

プンプンと頬を膨らまして怒ってる…ふりしちゃって

可愛くストローなんて使っちゃったりして

本当は照れてるんだろうな

だって、顔が真っ赤じゃん

吸うわりには飲み物も減ってないじゃん

 


可愛くて、見ていて飽きない



 

 

「翔ちゃん、顔がにやけてるけど…おかわりする?」

 

 



後ろから笑い声と一緒に

この店のオーナーが現れた

なんで今日に限って真面目に出勤してるんだよ

会いたくなかったんですけど、マジで

 



「可愛いね、誰子ちゃん?翔ちゃんの後輩かな?」



 

栗色の髪の毛をサラサラさせながら

人なっつこい笑顔で話しかけてるけど、お前が人見知りなのは知ってる

今、結構勇気を出して話しかけてるだろ

面倒くさいな、もう!



 

「誰子ちゃんじゃねぇよ。潤。会社の後輩だよ、それ以上近寄んなよ」

「潤ちゃんかぁ、可愛いね。女の子みたい。俺はここの店主で相葉雅紀です。相葉君でいいよ」


 

「だから潤に近寄んな!それに自己紹介とかいらないから!」



 

潤は不思議そうに雅紀を見上げてから

立ち上がりお辞儀をして

少し声を震わせながら挨拶をした

 



 

「潤です。櫻井さんにはいつもお世話になってます。今日はこんな素敵なお店に連れてきてもらって感動してます」

 



 

感動しているのは俺の方だ

なんて可愛く微笑むんだよ

すげぇ頑張ってるんだろ、緊張してるんだろ

俺の為に…



 

「ひゃはは!ほんとに可愛いんだけど。付き合ってる人いるの?いないなら立候補したいんだけど」

「えっ?!」


 

「まだ早いね。まずはお友達から始めましょ。ここにいつ来ても歓迎するよ!俺のおすすめメニューたくさんあるから必ずまたおいでね!」

「ありがとうございます」

 

「翔ちゃんいなくてもいいからね。これ、俺の名刺。いつでも連絡して」

「…名刺、どうもありがとうございます。でも…」

 



俺を忘れて盛り上がってる

非常に不愉快なんですけど

不愉快極まりないので、サンドイッチを鷲掴みにして一気に口に入れてやった

案の定、喉が詰まるんだけどさ

 



 

「く…苦しい。のど、っ、」

「櫻井さん?!これ飲んで!」

 



潤の飲みかけのラテを飲み切って

ようやく喉からサンドイッチがいなくなった

苦しさから解放されたけど、涙が出てきた

マジで死ぬかと思った

 


 

「翔ちゃんは本当に世話がやけるな。昔から変わらないんだから」

「昔?」

 

「俺と翔ちゃんは中高と一緒だったの。俺は大学行ってないから途中で離れちゃったけどね」

「そうなんですか。お友達なんですね」

 

「そう。それで、今日から潤ちゃんもお友達だよ!よろしくね」

「友達…僕が友達ですか?」

 


「ダメ?それとも恋人がいい?まだ早くない?ひゃはは!」


 

 

好き勝手なことばかり言いやがってふざけるな

そう雅紀をどついてやりたかったけど

潤が嬉しそうにしていたから

嬉しそうに微笑んでいたから

潤の頭をポンポンと優しく触れて



 

「友達できたな、社会人になって初めてだろ」

「うん…」

 

「今日は潤にとって初めてばかりじゃん、良かったな」

「櫻井さんのおかげだよ、ありがと」

 

「感謝しろよ、お礼忘れんなよ」

「うん。うん!」

 



意味ありげににやける雅紀には

俺の気持ちはきっとお見通しだろうけど…構わない

だって隠す必要なんてない

潤への気持ちを隠す必要なんてないんだ

智くんにだって隠す必要はないんだ

 

 

この幸せな時間を…俺は必ず手に入れる

俺が潤を幸せに導いてやる