闘病319日目 恐怖  201106 | 13歳の娘が骨肉腫と戦った322日の記憶

13歳の娘が骨肉腫と戦った322日の記憶

2018年12月24日に突然の告知からの入院。
その日から小児癌に負けることなく笑顔と優しさを
持ち続けた中学生の記録です。父親の私の立場から
彼女の事を少しでも多くの人に知って貰いたいそんなブログです。

今日は昼過ぎには起きた来望。

オランザピンを止めたこと事で
覚醒度が上がったみたいですが、
逆に辛い状況になっているのかも。

昨夜の辛さから引き続き、
起きてしまえば、

吐き気、
今までの左足と

新たに、右腕の痛みが

継続して続き、

息も辛いのか、ゼーゼーと
喉を鳴らしながら一生懸命
呼吸をしているような状況。

肺にも水が溜まりだして
いるようにも感じます。

なんにしても、会話できません。
 

「うーうー」と

 

涙目でコチラを見てますが
だからといって私から問いかけても
何の反応もありません。

返事出来ないほどに辛いのか
それも会話が聞き取れてないのか
理解できていないのか?

側にいるのに、通じ合えない
辛さだけが、積もっていきます。

巡回なのか担当医のIが来ても、
「痛いか~そうか~いたいなあ~」
というだけで何をする訳でもありません。

 

実際、何も出来ないのでしょうね。

仕方がないです。
解ってはいるのですが・・

 

 

この日、

担当医に廊下にまで呼び出され

来望の状況を聞かされました。

 

良い状態ではなく

かなり厳しいと。

いつ、最悪の方向になるのか

予想は出来ませんが、

覚悟をされたほうが良い。

というような内容だったと思います。

 

この事を奥様に言うべきかと

考えもしましたが、

あえて言う事ではないと

自分の中で納める事にしました。

 

奥様は今にも細い糸が切れそうな

そんな状態。

元々、体が丈夫な訳ではない中

病院では、ほぼ眠っていないでしょう

食事もほとんどしてない様子。

 

そんな奥様にわざわざ

駄目押しをする必要はないのかと。

奥様を見ていると

それなりに覚悟も決めているし

理解はしているはず。

 

そんな素晴らしい母親ですから。

もしも、奥様が今の状況に耐えきれず

何も出来なくなってしまうように

なっていたのなら・・・

どうなっていたのでしょうか。

 

本当に尊敬に値する人なんです。

 

 

なのに私としては

解っているつもり。

理解しているつもりです。

覚悟もしているつもりですが

 

でも・・・・

いざ、改めて言われると

うんうん。と冷静に話は聞いていますが

何か真っ白になっています。

 

悲しみという感覚ではなく

「無」に近い状態。

 

受け入れたくない現実から逃げる事で

来望に寄り添えていたのかも

しれません。

 

 

当たり前の様に100を示していた

パルスオキシメーターが

少しずつ数値が下がってるのを

止める事はできません。