RollingをPRINCESS PRINCESSに! | 歌っていただきたい!

歌っていただきたい!

「歌ってみた」ならぬ「歌っていただきたい!」。
この曲をこのアーティストに、という勝手な思いを綴ります。
Official髭男dismの曲を軸に音楽への思いを放出。
いつか出るトリビュートアルバムで答え合わせできたら♪

Rollingは無条件に盛り上がれる、典型的なロックサウンド。どんな人にも沼落ちのきっかけになる曲がご用意されているほどバリエーション豊かなヒゲダンだが、この曲は60、70年代のロックに親しんだ壮年世代にとって、どこか懐かしさを感じられる、という点できき始めるきっかけにおすすめしたい曲でもある。だいぶ前に母が「ビートルズが出始めたとき、うるさく感じたけど、今となってみれば静かなものだね」と言っていたが、この曲もしかり。いい意味でガチャガチャやっているけど、楽器の種類もバンドメンバーのみ?シンプルにさえ感じてしまう。その上ピアノのリフに清涼感さえ覚える。

 

この曲のサビとコーラス♪オーイエ―♪にPRINCESS PRINNCESS(以下プリプリ)がぴったり、と思った。プリプリにはOH YEAH!という曲があり、それが思い起こされたのも選んだ理由のひとつだ。もちろん♪OH YEAH!♪と叫びまくる。そうなってくると、もうRollingのサビは岸谷(奥居)香さんの声でしか脳内で再生されなくなった。ただ、Rollingの♪オーイエー♪はひょっとしたら♪オーイエス♪ではとも思われる。というのも語尾に藤原さんの声で無声音の「ス」がきこえる感じがして。同時に藤原さんもコーラス部分を一緒に歌っているのか?とも思った。

 

プリプリは私たち世代にはドンピシャのガールズバンド。カラオケでは世界でいちばん熱い夏DIAMONDSMは定番曲。彼女たちに憧れてバンドを始めた人も多かったのではないかと思う。私もアルバム曲でどの曲が好き、とか高校時代のたいして仲良くなかった友達と話し合った記憶さえある。

 

オーディションで集まったメンバーで成功した後、解散してそれぞれ家庭を持ったりそれぞれ音楽活動をしてきたけれど、最近では東日本大震災をきっかけに期間限定で再結成したのは、とても感慨深かった。当時はひどく年上のお姉さん方ととらえていたけれど、大人になってみれば同時期に子育てして音楽から遠ざかっていたメンバーもいたりして、若い頃とは違う親近感のようなものも感じている。さらについ最近、タウン誌にドラムの富田京子さんが取り上げられていてびっくりした。がんの早期発見のための啓発活動をされているという記事だった。5人5様、それぞれに人生を重ねていて、私たち世代の女性の生き方が凝縮されているような5人だと思う。

 

東日本大震災の再結成に当たって、ライブまでをドキュメンタリーで追った番組をみた記憶がある。印象的だったのは、富田さんが「この曲得意だったのに」と苦戦しながら練習している姿、音楽学校をされているベースの渡辺敦子さん、ずっと変わらない中山加奈子さん。また、アルバムにはヒゲダンのように作詞作曲に全員の名前が並ぶが、キーボードの今野登茂子さんが作られた月夜の出来事という曲があって、なぜかこの静かな曲を何年たった今でも無意識に口ずさんでいたりすることがある。若い頃の体験は人格形成の上でも大変重要だが、私にとってのプリプリは間違いなくそれに当たると思う。

 

次回ホワイトノイズかなあ。