すごい すごく すごい+用言〈3〉 | tobiの日本語ブログ それ以上は言葉の神様に訊いてください

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日本語アレコレの索引(日々増殖中)【17】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1950899196&owner_id=5019671

mixi日記2016年月日から

 直接的には下記の続きだろうな。
247)【すごい すごく すごい+用言】
906)【最近知ったこと7──すごい すごく すごい+用言〈2〉】
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-12020238695.html

247)【すごい すごく すごい+用言】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1524371205&owner_id=5019671
906)【最近知ったこと7──すごい すごく すごい+用言〈2〉】
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1881378818&owner_id=5019671

 さらに関連性が深いのが下記。
1621)【「主に」の品詞と働き】
http://ameblo.jp/kuroracco/entry-12146301275.html
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1951636850&owner_id=5019671

 一般的な考え方を再確認する。
 形容詞の「すごい」は体言に接続し、用言には接続しにくい。
  すごい美人 △すごい美しい
 副詞の「すごく」は用言に接続し、体言には接続しにくい。
  すごく美しい △すごく美人

 基本はこれでいいと思うが、「すごく美人」は間違いとは言えないらしい。
 考え方は2つある。
「すごく」は「程度副詞」なので、「名詞」を修飾することがある。
https://kotobank.jp/word/%E5%89%AF%E8%A9%9E-123983#E3.83.87.E3.82.B8.E3.82.BF.E3.83.AB.E5.A4.A7.E8.BE.9E.E6.B3.89
==============引用開始
デジタル大辞泉の解説
ふく‐し【副詞】

品詞の一。自立語で活用がなく、主語にならない語のうちで、主として、それだけで下に来る用言を修飾するもの。事物の状態を表す状態副詞(「はる ばる」「しばらく」「ゆっくり」など)、性質・状態の程度を表す程度副詞(「いささか」「いと」「たいそう」など)、叙述のしかたを修飾し、受ける語に一 定の言い方を要求する陳述副詞(「あたかも」「決して」「もし」など)の3種に分類される。なお、程度副詞は、「もっと東」「すこしゆっくり」のように体 言や他の副詞を修飾することもある。
==============引用終了

 ただし、この場合の副詞と名詞の組み合わせは限られる。
 副詞が「もっと」「すこし」などの程度を表わす副詞であり、名詞も「右」「東」などの程度がある名詞である必要がある。
  もっと右  もっと東」
  もっと美人  ちょっと美人  すごく美人etc.……
 程度を表わす副詞や程度のある名詞であっても、こういう用法が向かないものもある。
 法則性がよくわからないが、とりえず程度を表わす副詞のなかでも、程度が極端なものは使いにくい気がする。
  △きわめて美人  △非常に東  △まったく右 
 さらに言うと、語感がかたいものは使いにくい気がする。
  △多少右  △いささか右  

 そう考えると、話し言葉的な用法に限られるような気もする。
 とりあえず、「少し」とか「ちょっと」のような話し言葉的な副詞がリトマス試験紙になるかも。
「妹のほうが△きわめて美人」「妹のほうが△非常に美人」あたりには異和感がある。
「妹のほうが少し美人」「妹のほうがちょっと美人」なら異和感はほとんどない。
 程度が極端でも話し言葉的ならアリの気がする。このあたりは微妙。
「妹のほうが段違いに美人」「妹のほうが圧倒的に美人」

「すっきり解決」とか「しっかり母さん」はどうなるのだろう。話し言葉と言うより、俗語のレベルだろうか。 
 質問板でご紹介いただいた下記をよく読んで勉強したい。ただ、ああいう文体って苦手なんだよなぁ。
【限定副詞の機能】
http://www.ab.cyberhome.ne.jp/~kudohiro/gentei.html




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