さようなら、コロちゃん。 | 黒猫・クウガの猫ブログ(ただいま乳がん闘病ちう)。

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元・広告代理店勤務、元・音楽雑誌編集、元・楽器屋店員、元・イタリアンレストランスタッフ、元・カフェスタッフ、元・料理&お菓子教室講師、そして現在なんちゃってパティシエ。ラジオ好きの黒猫が気のむいた時に書いています。猫も書きます。ただいま乳がん闘病中。

我が家にはゴハンを食べに来るノラ猫さんがいます。

多い時で5匹ほどいましたが、ここ2年ほどは1号(サビちゃん♀)と2号(うるさいコちゃん♂)の2匹に落ち着いてました。

サビちゃん

うるさいコちゃん



サビちゃんは仕事から帰ってくる私たちを見かけると、「にゃああんあんあん」と走りながら着いてきて、ゴハンを食べるとスッといなくなるクールな、というかツンデレの女の子。

うるさいコちゃんはとにかくがっついてて、そのくせビビりで、甘えんぼ。いつも濡れ縁から内を覗いて、夜中でも私たちが起きてる気配がすれば「にゃあああああ!(家に入れてー!)」と鳴いているので、うるさいコちゃん、と呼ばれるようになってしまいました。

左耳がサクラカットされているので、おそらく近所にあるボランティアの方によってTNRされた猫さんなのだと思います。

去勢手術されるとホルモンの関係で太ってしまうコが多いのですが、このコはその典型のようなコロコロ体型でした。

お義母さんは「名前がないのはかわいそうだから、コロコロ太ってるしコロちゃんにしましょう」と言ってました。優しいですね。

私は名前をつけると情がわくし、いずれどこかへ行ってしまった時に悲しいから、と名前はつけず。

サビちゃんと違ってほかに別宅を持たない様子のうるさいコちゃん、ほぼ我が家を定宿にしていました。



それは7月22日の夜のこと。もちろん熱帯夜。

「こんな暑い夜は外猫も辛いだろうなぁ」

「でも、昔から猫は1年に3日しか暑くないとかゆーし」

「不思議と動物は涼しい場所を知ってるもんだよね」

そんなことを考えていると、外から尋常ではない鳴き声が。

いつもと様子が違うなぁ、とは思ったのですが、外猫に対してはゴハンとお水を提供してあげるくらいしかしてあげることもなく、いつもと同じように放置してしまいました。

次の日は珍しく朝から姿を見せず、「まさかどこかで死んでしまったのでは」と、さすがに心配でした。

22:00頃になって微かに「にゃー」という声が聞こえてきた気が。するとウチの猫たちも外を気にしてる様子。

慌てて外へ出てみると、うるさいコちゃんが植木鉢の近くでぐったりしていました。




いつもはゴハンをねだるのに、全然動こうとしない。

ダンナが濡れタオルで身体を拭いてあげたようでした。

次の日(7月24日)はダンナも休み。朝、外へタバコを吸いに行ったと思ったら、窓を叩き「おい、コイツちょっと病院連れてったほうがいいんじゃないか?」と言ってきました。

ウチのコたちも病院へ連れて行く余裕がないのに…と思いながら見に行くと、昨日よりさらにぐったりしたうるさいコちゃんの姿。


目も虚ろ。

バケツを持ってきてタオルを濡らして身体を冷やす、シリンジでお水を飲ます、いろいろやってみたけど、そんなに身体が暑いわけでもなく、呼吸が荒いわけでもない。水も嫌がる。

特に水の嫌がり方は普通ではなく、慢性腎不全の尿毒症から口内炎ができて痛がっていたクウガを思い出しました。

そういえば口臭もちょっとアンモニア臭がするかも。

ここ数ヶ月、ゴハンを食べては吐いていたし、腎不全になっていたのかもしれない。

必死で身体を冷やし続けたけど、あまり効果がないので、とりあえず人間が熱中症になってしまっては…と、家の中に水を飲みに入り、ダンナに様子を報告してすぐ外へ戻りました。

すると、玄関にいたはずなのにいない。

そんな遠くにはいってないと思って見渡すと、1メートルくらい離れた庭木の根元にいました。



タイヤが立てかけてあって、そこを30センチほど降りるとウチの駐車場。よく車の下で寝ていたっけ。

「そこがいいの?」と声をかけて頭をなでると…

なんかおかしい。

頭を持ち上げて、離すと…だらん…。

ほんの数分、私が目を離した間に逝ってしまいました…。

ごめん。いちばん不安な時にそばにいてあげられなくて。せめて手を握っていてあげたかった。

思えばクウガの時も病院へ向かう途中、自転車で急ぐ私の背中のキャリーリュックの中で。

ももは自動車で病院へ向かってる途中、後部座席で(この時はダンナが手を握ってあげてた)。

お父さんも、(父方の)おばあちゃんも、(母方の)おじいちゃんも、叔母さんも叔父さんも。

いつもその瞬間に何もしてあげられてない私。

もしかしたら本人はなんとも思ってないかもしれないけど、私なら最期の瞬間は誰かに手を握っていてもらいたい。

鎖骨下に点滴のポートを入れる手術をした時でさえ、とても痛くて痛くて泣きながら必死で耐えていた私。その左手を「頑張って、頑張って、もうちょっとだから」と言って握ってくれてた看護師さんの両手、とても嬉しかったもの。




うるさいコちゃんは、ダンナの手で箱に納められ、お義母さんによって市の施設に連れて行ってもらいました。

ほかのワンコニャンコと一緒に火葬してもらい、お寺に合葬してもらうことになるそうです。

ノラ猫だと無料だけど、飼い猫だと料金が発生するそうですが、お義母さんは迷わず「ノラ猫だけど、このコはコロちゃんと言います」と言ってお金を払ってきたそうです。引き渡しの時は涙が出たと。







コロちゃん飼ってあげられなくてごめんね。早く生まれ変わってきてね。生まれ変わったのが人間だったら、一緒に飲もう。

ちょっと待て。生まれ変わってから酒が飲めるまで20年。その時私は…? www




サビちゃんは今日もゴハンを食べに来ました。

元気そうです。

でも、ちょっと寂しそうにも見えます。