書き残しておきたい記録 − その3 − |   ひとしらずして

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   プロスケーター町田樹の誕生から引退までを見守ったファンの記録

blogは[欲しい情報だけを抜き出す]という面においては使いづらいですが、
ブログ主の日記帳のような構成になっているだけあって、
過去の競技会の結果などの時系列が非常にわかりやすい。
あとは、そのブログ主(ファン)がどのような気持ちでその結果を受け止めていたのか…などなど。
2chとは一味違った興味深い情報がわんさかありました。

世間的には、2ch(現5ch)の方が刺激が強いイメージでしょうが、
私にとって刺激が強かったのはフィギュアスケート関連のblogの方でした。
もうね、blogっていうのは所謂独白ですよ。
個人の主義主張が良くも悪くもダイレクトに伝わってくる世界。日記帳であれど日記じゃない。
特にフィギュアスケート関連のblog主は、だいたいの人が主張したいor愛を叫びたいor想いを残したい、そんな気持ちが強いからblogをやっているのだと感じました。

そういうblog主たちの熱に私も感化されたのでしょう。
フィギュアスケート自体への興味も強くなってきて
スケートの技の名前、
それぞれの技に割り振られている配点、
グランプリシリーズというものの存在、
国内のメインのアイスショーの区別、
などなど今までとは違う種類の知識がblogを読むことによって一気に広がっていきました。

もちろん、もっとも熱心に読んだものは町田樹を応援されている方々のblogです
ソチの町田くんとは違う フィギュアスケーター町田樹の顔。
思うように羽ばたけなかった時代のこと、
今は自ら表現を優先させているようだけど、元々は美しいトリプルアクセルを飛べるジャンパーの素質が高かったこと。
2012年の惨敗した全日本の後、町田ファンの方々は彼を凄く心配していたこと。
リンク難民だったからかスケーティングはあまり良くなく、大西コーチのところにいって見違えるほど上達したこと。

私が知らなかった、厳しい現実と向き合っていた頃の町田くんの話を読んでは泣いていました。

それと同時に町田樹の歴史を書き残してくださっていたことに本当に感謝しました。
今、この瞬間に好きという気持ちを交わし合えることも大切であれば、
その人を作りあげる要因となった過去も同じように大切なもの。
町田ファンの方々のblogを読んで、私も町田樹を応援しようという気持ちが固まったようなものです。


↑グランプリシリーズ開幕前のフリップ芸w 今振り返れば、この時から激やせしたままだったよね……

様々な町田樹を応援するblogを読みだして一番印象深かったのが、
ソチの逆バレンタイン発言に対しての心情の違いかな。

ソチで町田くんを初めて知った層は、単純に面白がる人が多かった。
オリンピックでプログラム披露直後のピリピリした中で
真面目なインタビューに真面目に答えたコメントやから尚更笑かすわw

↑2chとか、町田語録にハマって集まった人達はだいたいこんな空気w
私も「逆バレンタイン」は負けじ魂としての名言(迷言w)だと思っていたのですよ。

でも、blogなど町田くん歴が長い人は「もう!」な人が多かったような……。
そんなコメントにキャッキャ喜んでる場合じゃないのよ。とでも言うように割と無反応。

その時の私は「お気に召さなかったかな?」と不思議なきもちでしたが、今ならわかる!w
今の私があの状況で逆バレンタインの発言とか聞いたら……
「もう〜メディア用のコメントとかどうでもいいから、試合に集中してくれ〜;」と思いそうw
ホント、実際それどころじゃなかったんですよね。


↑しかしながら、この時期の髪型は大好きなのです!どストライクっす!

やがて、読むだけでは物足りなくなって、自分でも町田樹のブログを始めてみたいと思った私。
とは言っても、フィギュアスケートのblogにもそれ相応のマナーとかあるんじゃないかな……?
争いに巻き込まれず、平穏なブログを運営するにはどうしたら良いんだろう?
と散々迷っていた時に思い出したのが「きらきら雑記」さんでした。

町田樹ファンとはいえども、だいたい他にもお気に入りのスケート選手はいるもんです。
きらきら雑記さんだって、町田樹の盲目なファンという感じはしなかったから、きっと好きな選手は他にもいただろうと思います。
しかしこの方のブログでは、ほぼ町田樹のことしか書かれていなかった。

それを不思議に感じていた時期もありました。

でもですよ。私は思ったのです。
1人の選手だけに完全に絞って書くということは、逆に公平性を保てることにも繋がるのではないか……と。
「○○選手だったら〜」「○○選手よりは〜」とか、選手同士を悪戯に比べるようなことはしなかった「きらきら雑記」さん。
スケートの技術のことはわからないけど、そこは気を付ければ真似できそうな気がする!
選手同士の優劣を匂わせる記事は書かない。そんな「きらきら雑記」さんのblogをお手本にして、
私のこのblogは2014年9月にスタートしました。

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「GPSが始まったら、きらきら雑記さんみたいに私もプロトコルをブログに貼ろう♪」
勉強がてら競技会の記事を書く意欲をもっていました。

しかし、ここで私の本来の主義主張とぶつかってしまうのです。
私は採点競技と言われるものの得点は全てグレーだと思っています。
人間の審判に絶対なものはない。ただ、その採点を受け入れなければ競技自体が成り立たない。
別に皆に私と同じ考えを持ってほしいわけじゃないのです。
でも……私はこの考えを理由なく捨てることはできない。

となると……私はプロトコルをblogに貼って……
私は町田樹が1位を取ったプロトコルの表を貼って、どんな記事を書くんだ?
「○○得点おめでとー!」か? 採点競技はグレーだと思っている私が?
自分の好きな選手の都合のいい時だけ無邪気に喜んで……そんなのズルくないか?

そういうわけで、せっかくGPS前にブログを立ち上げたにもかかわらず
GPSに関する内容は白紙に近いままなのです。

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後は、自分でも振り返って可笑しいのが試合時の緊張感。
フィギュアスケートファンの皆さんは推しの選手がいる人も、ほぼリアルタイムで応援するでしょ?
あれ、私は出来なかったw

結果見るのが怖いのです。あの緊張感に耐え切れない。リアタイ無理。
なるべく自分がショックじゃない方法で先に結果をだけを知りたい。

そこで編み出した方法が、
2chの町田樹スレを試合が始まるギリギリ前に開いて新着を0にしておく。

演技が終えたころ、新着の書き込みの数が

50以上だったら……大飛翔の演技(良かったね!おめでとう!と住人意外も書き込みにくるから増える)
30未満だったら……大遭難の演技(住人もショックで書き込む雰囲気でない……)


50以上レスがついていたら、そのままキャー!と結果を確認しにいくのですが、
30未満のとは…今回ダメだったんだ…何がダメだったんだろう…うぅ、4回転がダメだった?それとも別のところ??確認するのも怖いよ〜とのたうち回る。
こんな掲示板の使い方をして本当に御免なさい m(TДT)m
もう、つくづく昔から肝っ玉の小さいダメなヤツなんです。毎回反省しています;
町田くんを応援していた人たちが落としてくれる情報におんぶにだっこ。
自分では何も発信できず……そんな、町田樹のファンになって最初で最後のGPSでした。

 

 

書き残しておきたい記録 − その4 −  につづく