ティアムーン/ポーション/薬屋 | 真夜中の日蝕 くろはた出張所

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 ティアムーン帝国物語は悪役令嬢物の類型の一つ。小説家になろう物。舞台ミュージカル化もされていて来月第三弾も公演される予定。

 悪役令嬢といってもこの主人公は帝国の皇女。圧政を原因とした革命によって断頭台に送られたのだが、どういうわけだか過去に舞い戻ってしまったので未来に訪れる自分の処刑を免れようとあがき回る話である。バッドエンド回避物でもあり、勘違い物でもある。勘違い物というのは本人の行動を他人が本人の思いとは全然別の崇高な動機から来ているものだと勘違いしてしまう話のことだ。

 例えば、陰の実力者になりたくて!ならば主人公は慥かにズバ抜けた能力はあるのだが自分の厨二病的世界設定を周りの人間が合わせてくれていると思っている。でも実際は主人公の言ったとおりの世界が正しくて取り巻きは皆彼の崇高な目的を叶えようとする。

 ティアムーンも主人公はただ単に自分の断頭台送りを阻止したいだけの行動だが周りは賢い皇女と勘違いしてしまう。

 個人的なアニメの善し悪しの基準の一つが「声優がOPやEDを歌っている場合駄作」なのだが、珍しくOPが良く作品も良い。EDもカットしないで見ていられる上出来。

 

 

 

 


 ポーション頼みで生き延びます!は異世界転生の類型。同じく小説家になろう物。FUNA氏の三作品(私、能力は平均値でって言ったよね! 老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます)の中のアニメ化最後の一つ。「のうきん」(作品名の略語)は酷かった。絵も酷いがストーリーの改変が最悪だった。あんなに面白い原作をどうしたら最悪に出来るのかスタッフの頭の中が知りたかった。「ろうきん」(作品名の略語)も最初は良い感じだったのにラスト近くになって脚本が疲れたのか絵コンテ描くのが疲れたのかソレいらんだろというエピソードを混ぜ込ませて落胆させてくれた。

 「ポーション」(作品名の略語)は前二作より非常に良い。ストーリーは駆け足だが満足できる端折り具合。漫画版で思った絵の可愛らしさもこうやって動けば主人公の悪辣さも消えてよいのではないかと思った。

 

 

 

 


 薬屋のひとりごとは中華的世界での薬師の話。これも小説家になろう物。推理小説物の分類にされているが次から次へと関連性のある謎が提出されそれを淡々と綴っていくスタイルの原作である。背景、頑張ってますね。全体的に描写が生々しい。

 このシーケンスもその一つ。

 OP、ED 非常に良く出来ています。

 

 

 

 ただ一つ欠点がある。アニメでは人の名前が音声でしか流れないので誰が誰だか判らないのだ。どうやら私はこの作品中の人物を文字、それも漢字で認識しているらしい。原作小説も二つある漫画版も名前は漢字で書かれていて、そりゃフリガナもあるけどさ、文字認識しているのだ。

と言うわけで漢字・フリガナ対称表を作った。元ネタは wikipedia だ。

 


 今シーズンは MX/テレ東/TBS/NHK と注目作が目白押しで放映時間が被っている物もある。特に、聖女の魔力は万能です(小説家になろう物) 陰の実力者になりたくて!(小説家になろう物) SPY×FAMILY は第二シーズン。葬送のフリーレン もあれば、アンダーニンジャ 鴨乃橋ロンの禁断推理 私の推しは悪役令嬢。 も原作通り面白い。最近は普通に百合物アニメでやるのね、「私の推し」もそうだけど、転生王女と天才令嬢の魔法革命 裏世界ピクニック とか。

 

#鬼滅の刃、呪術廻戦、進撃の巨人とか原作一巻を読み切れずアニメも断念した私の感想なのでアレだが。