小学館・集英社・白泉社って兇悪な漫画出版社グループだよね。と、それはさておき。
『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜』は原作:麻生羽呂、作画:高田康太郎 のコミックス。
英題名が「Bucket List of the Dead」。Bucket というのはバケツの意味では無く棺桶のこと。the Dead というのは「死」ではなく Living Dead 生ける屍体、つまりゾンビのこと。ジョージ・A・ロメロが "Dawn of the Dead" というゾンビ映画を作ってから定着した語だ。
Bucket 物というとかなり面白い題材で
とか
いろいろ映画製作もされている。本作品もアニメ以外に実写映画化され公開予定。
ゾンビ物というと基本グロなのでロメロのようにモノクロ映画で作るとかしない限り赤いグチャグチャものになってしまうのだが、今回のアニメではその辺はパステルカラーで誤魔化しているのでそれなりに不快にならないかもしれない(なわけないだろ)。
OPは第一話からの切り抜きっぽい感じ。かなり真面目なアニメソングになっている。これはEDも同様。OP/EDともアニメソングになっているのは良い作品の条件だと考える。(ED はまだ U2B に上がってないので割愛)
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ゾンビ物で問われるのは「生きているということの意味」だ。
本作でも主人公のブラック企業での活動は本当に生きていると言えるのかと問うている。彼はゾンビと何が違っているのだ、と。
鈴木清順の映画『ツィゴイネルワイゼン』で先に死んだ方が相手に骨をくれてやる約束をした中砂と靑地、先に死んだ中砂だが彼の娘が靑地に対して「おじさんのお骨を頂戴」と言うように、あたたたた・生きているつもりだろうがお前はすでに死んでいる、と言われている気はしないか?
アニメでは今シーズンは4/5巻までくらいしか行かないような感じだが、是非福岡編まではアニメ化をして欲しい作品。でないと救われないでしょ。