晴雲酒造(株)・中山健太郎さん-7 | ようこそ、黒豚劇場へ!

ようこそ、黒豚劇場へ!

黒豚劇場の舞台には、彩の国・さいたまの黒豚を中心に、テーブルを彩る様々な食材、地酒、そして人々の物語すべてが主役として照明を浴びています。そのひとつひとつを丁寧に、紹介して参りたいと思います。

秋は「ひやおろし」の出荷時期です。



「ひやおろし」とは、冬の寒仕込みの直後、春先に
しぼられた新酒を一度火入れして貯蔵し、夏を通して
熟成したものを、2度目の火入れをせずに出荷する
お酒のことを言います。

この2度目の火入れ、加熱殺菌をせずに冷たく
貯蔵した“冷やのまま卸して“出荷したことから
”ひやおろし“と呼ばれているのだそうです。

新酒よりも熟成していますから、まろやかで
香りも落ち着いていて濃密。

まさに収穫の秋の豊かな食卓にぴったりなんです。

今年は円熟した味わいを
楽しんでみてはいかがでしょう♪

黒豚劇場 川越入り口店」でも、
”ひやおろし“を入れてますので、是非お試しください!

また、酒屋さんなどでご自宅用にお買い求めされましたら、
2度目の加熱殺菌をしていませんので、
生酒同様、購入したらすぐに冷蔵庫で保管することを
お忘れなく!



一年を通して味のバランスを整えて出しているのが、
通常の”ブランド物“。

しかし本来、自然のままであれば、季節によって
酒の味は変わるものです。

もっと言うと、仕込みのタンクひとつひとつでも
味が異なるほど、自然が作り出すもの。

その、ありのままを楽しんで頂こうつくったのが
「無為」なのだそうです。

「いつもの○○と味が違う」ではなく、
一瓶一瓶の個性をお楽しみ頂けたら・・・



「無為」という言葉の意味は、あるがままの自然の姿。
老子の言葉なのだそうです。

味を調えるのも技術ではありますから、
通常のブランドは安定した味を求めている方のために、
調整して出しています。

がしかし、タンクごとに、季節ごとに、いろいろと味は
変化していて、それを楽しんで頂くのもまた、酒の面白さ。

人の手が入ることで、高まるものも多々ありますが、
あるがままの自然の姿、「無為」に対する敬意を
忘れがちな今日、一本一本の味が異なるような
面白さを楽しめる余裕がなくなってしまった気がしました。

豊穣の秋。
秋の味覚とともに日本酒は「ひやおろし」を一杯♪


さてさて。次回は小川町の酒蔵のラスト、
「松岡醸造」さんをお訪ね致しました。

お楽しみに☆