「晴雲酒造」さんの自家精米へのこだわり。
はたして精米って、どの様な工程で行うのか、
ご説明頂きました。
通常私たちがお米屋さんやスーパーなどで購入する
袋に入って洗ってすぐに炊けるお米は
既に玄米から10%程度削って精米されたものですが、
お酒の原料となるお米はさらに40%~60%と
削ってしまいます。
均等に削るため、少しづつ削ってはタンクに上がり、
再度削ってはタンクへ、の繰り返しで
精米されるのだそうです。
玄米を100とするならば
60%にまで削り上げるのに24~30時間、
39%になるまでには60時間かかります。
この精米機で一度に削れるお米は1トンですが、
そこから作られるお酒は3000リッター程度でしょうか。
新米の季節になると、仕込みよりも先に
この精米機が活躍し始めます。
そうなると、間もなく冬がやってきて、
寒仕込みの季節となるわけです。
さてここで、「削った後の糠はどうなるの?」という
疑問にお答え致しましょう!
削られた糠の部分は、「赤」・「白」・「上」・「吟」と、
4種類の糠として分かれて出てきます。
「赤」は飼料や堆肥、除草剤の代わりに田んぼに撒く
などに使われます。
「白」、「上」、「吟」は十分に食用として使えますので
商社が買い取り、上新粉としてお団子やお煎餅に
なるのだそうです!
というわけで、大事なお米は無駄にせず
しっかり活用されているとのこと。
原料は「彩のかがやき」を主に、「さけ武蔵」も使っています。
地元のお米を使わなかったら地酒蔵ではない、という
ポリシーとともに、埼玉県のお米を中心に、
大吟醸だけは山田錦(30%まで精米できるのは
山田錦しかないので)を使っているとのことでした。
連続蒸し米機ではやはり手作り感が失われてしまうため、
昔からの方法、和釜でお米を蒸しています。
次回は3階まである蔵の上階より、
小川町を眺めたりもします!