ティレル020、日本人には結構印象深いマシンだと思います。
中嶋悟のF1ラストシーズンのマシンになりますからね。
このマシンも早いもので27年前のマシンになってしまいました。
とても懐かしいし、この頃のマシンが一番しっくりくるな~
020と言えばこの独特の形のアンへドラルウィング。
ベースは前年大活躍した019。
非力なカスタマーDFR搭載ながら大活躍したマシンでした。
そのマシンに90年のチャンピオンエンジンであるホンダV10を搭載、シーズン開幕前はかなりの期待をされていましたね。
本来ならロスマンズがスポンサーに付く予定だったそうです。
カラーリングは見事にロスマンズカラーですもんね。
019はPIAAにEPSON、日本信販と日本企業のスポンサーが目立つマシンでした。
中嶋悟の獲得にはスポンサー面の期待も多かったと思います。
むしろそちらの方が強めだったかな・・・。
シーズン開幕前は表彰台の期待も高かったのですが、重いホンダV10を積んだことによるマシンバランスの悪化、当時劣勢だったピレリタイヤに足を引っ張られ中嶋悟の獲得ポイントは僅かに2、1度の5位入賞のみでした。
モデナはカナダでの2位表彰台を含めて10ポイントを獲得したのに比べると残念な結果でした。
中嶋悟は91年限りで引退し、それに伴いホンダの撤退、久々の大型スポンサーだったブラウンも撤退し一気に苦境に立たされたケン・ティレルでしたが、そこは百選練磨だけあってイルモアのv10エンジンを獲得し、資金力に速さにも定評のあるデ・チェザリスにグルイヤールを獲得し92年も参戦
資金不足から020の改良型020Bで92年を戦いました。
カラーリングは019を反転させた感じですかね。
カルビーにクラブアングル、ニコスと日本のスポンサーが目立ちます。
フォンドメタル時代に速さを見せていたグルイヤールでしたが、目立つ走りは見せる事が出来ずこのシーズン限りでF1から退場してしまいました。
1年落ちのマシンで苦戦が予想されましたが、ホンダV10よりも軽量のイルモアv10で意外な快走を見せます。
91年に安定感を増したチェザリスが8ポイントを獲得し選手権のコンストラクターランキングは6位の成績を残しました。
93年は残留のチェザリスに片山右京を獲得しヤマハエンジンを獲得。
ただ新車の021の開発が進まないため020cでの参戦になりました。
まさかの3シーズン目に突入した020。
さすがに戦闘力は皆無に等しく、ほとんどのレースで下位に低迷します。
さすがのチェザリスもどうしようもなく1ポイントも獲得できませんでした。
偶然ですが右京のヘルメットとマシンのカラーリングがほぼ同じ色合い。
シーズン中盤の第9戦でようやく新車021が搭乗しますが、これが全くのダメ車・・・・。
020cとあまり差が無い、とんでもないマシンでした。
あまりのダメ具合ににシーズン途中の登場でも021は93年限りでモデルチェンジと相成りました
設計段階からミスがあったそうです・・・・。
そのお蔭で022が誕生し94年の活躍があっただけにこの決断は正しかったですね。