2022年11月

 

 

 

上の記事で紹介した患児の保護者の方が2回目のコロナにかかり後遺症の胸痛と頻脈で来られました。

 

再来院後10回目土曜日。昨夜は5回トイレに起きる。これほどの夜間尿ははじめてといことです。(たぶん腎機能が回復してきて動いていないためにたまった間質液が排出されたのだと思います、)

 

再来院するまでは1日にちょっと家事をすると3日は動けなくなったそうです。9回施術を受けて今は動きすぎれば胸痛が起こりそうになるのがわかるようになり、じっとしておくと回復してまた動けるようになるそうです。とにかく今は休むことを告げる。

 

再来院後11回目月曜日。胸痛が減り動悸も減った。不整脈の回数も減った。(前は一日中。今はほとんどない。)前は御飯を食べた後に胸痛や拍動があったが、先週は昨日一回だけ。昨日階段を上がったが動悸はなく息切れですんだ。施術は軽く小児はりと温灸と軽擦(皮膚をなでる施術)で終わる。(毎日連続して小児はりをおこなったので身体の反応がよくなりすぎたので小児はりの量を減らし軽擦に切り替えました。

普通は考えられないですがこの時のKさんはそれぐらい敏感になっていました。)

だいぶ落ち着いてきたので一日おきにしました。

 

再来院12回目水曜日。呼吸困難はほぼない。不整脈は動きすぎればでるがその前で押さえればでない。来院するまでは、洗濯は干すのが無理、掃除機で掃除するのも無理、御飯を作るのが精いっぱい、買い物をするのにスーパーのなかを歩き回るのも無理だった。11回施術を受けて家事は日常のことはできるようになった。昨日は風炉があまりに汚かったので風炉の掃除をすると不整脈がでた。夕方にだるくなり熱が37,2度でた。さすがに動きすぎたとよくねれば朝には平熱になっていた。階段は最初は上れなったが昨日は2階まではできた。3階までは途中でやすめば登れた。

施術は同様で小児はりと軽擦と温灸。「もう少しで日常生活レベルまでは回復しますね。それまでは無理は禁物です。」と言ってその日は終わった。

 

再来院13回目金曜日。昨日の夜、胸痛で目が覚め眠れなかった。久しぶりに胸痛が起こったのでかなりショックを受けていた。心臓の周辺への施術はかなり慎重にしてはいるが前回すこし強くしすぎたのではと反省した。胸郭の柔軟性を取り戻せば心臓の症状が改善することがあると書いたが中身(心臓)と入れ物(胸郭)がうまくゆけば改善するときがあるがうまくゆかない可能性ももちろんあるわけです。患者の身体の声を聞きその身体が今日はここまで進んでも良いと言っていればそこまで進むという具合です。ただこれは感覚的な話しで実際は皮膚の状態で判断してゆくわけです。その日は身体全体の調節だけで心臓周辺は一切触らないようにしました。

 

再来院14回目土曜日。翌日も来てもらいました。昨晩は胸痛もなくよく眠れたそうです。よく眠れよく食べれて深く呼吸できれば体調はよくなることを改めて実感しました。また症状を改善しようと固執することは危険と隣り合わせだと感じました。

 

つづく

 

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