生命の起源:前生物的代謝回路 | Just One of Those Things

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前回に引き続き、2019年度のネイチャー18号目のハイライトより。
 

今回は、『生命の起源:前生物的代謝回路』についてです。

 

 

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生命の起源:前生物的代謝回路
Nature 569, 7754
2019年5月2日


生命は、代謝によって食物が生体分子の構成要素に変換されることで維持される。本質的に、代謝には主要代謝物の分解と組み立ての両方が関わっており、全ての代謝反応は目的に合った一連の酵素によって促進される。生命の起源における重大な疑問は、「こうした反応ネットワークが生化学の助けを借りずに出現できたのかどうか」である。今回J Moranたちは、Fe(II)の存在下において、二酸化炭素(CO_2)の還元生成物であるピルビン酸とグリオキシル酸から化学反応ネットワークが出現することを見いだしている。このネットワークは、その構成要素を分解してCO_2に戻すだけでなく、生物代謝の主要部分であるクレブス回路と大きく重なり合っていた。今回の系は、ヒドロキシルアミンと金属鉄の存在下において、グリシン、アラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸といったアミノ酸も生成する。まとめると今回の結果は、地球の原始大気の成分と考えられるCO_2からどのようにして前生物的代謝経路が現れた可能性があるのかを示唆している。


NEWS & VIEWS p.47
LETTER p.104
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この論文はネイチャーのニュースにも取り上げられました。

 

日本語版本誌では、「生命の起源:代謝の前生物的基礎」と題されています。

 

見出しにおいては、「初期の生命体は、二酸化炭素を有機化合物に変換する反応のネットワークを確立した。今回、太古の地球においてこのネットワークの中核を形成した可能性がある非生物的な反応系が報告された。」と取り上げられています。

 

直訳しますと・・・

 

初期地球における代謝プロセスの非生物学的反応フレームワークの可能性

 

見れる所までの本文を直訳しますと・・・

 

初期の生命体は、二酸化炭素を有機化合物に変換する反応のネットワークを確立しました。古代地球でネットワークのコアを形成した可能性のある非生物学的反応システムが報告されています。

 

フルテキストは下記です。詳細が必要な方は購入をお願いいたします。

 

Full Text:NEWS & VIEWS p.47
A possible non-biological reaction framework for metabolic processes on early Earth

 

 

 

本論文においては、日本語版本誌では、「生命の起源:鉄によって促進される普遍的な代謝前駆体の合成と分解」と題されています。

 

直訳しますと・・・

 

鉄が促進する普遍的な代謝前駆体の合成と分解

 

となり、Abstractを直訳しますと・・・

 

生命は、二酸化炭素 (CO_2) から分子を構築し、生化学の普遍的なハブであるわずか 5 つの代謝産物を介して再び分解します[1]。しかし、中核となる生物学的代謝がどのように始まったのか、また、それが行う中間体、反応、および経路を使用する理由は不明です。ここでは、第一鉄によって促進される純粋な化学反応ネットワークについて説明します。このネットワークでは、水性ピルビン酸とグリオキシル酸 (非生物的 CO_2 還元の 2 つの生成物[2,3,4] が、生物学的クレブス (またはトリカルボン酸) サイクルの 11 の中間体のうち 9 を構築します。 5つの普遍的な代謝前駆体すべて。中間体は、生物学的同化作用と異化作用に似た生きているような体制で、同時に CO_2 に分解されます[5]。システムにヒドロキシルアミン[6,7,8]と金属鉄を追加すると、生合成と同様の方法で 4 つの生物学的アミノ酸が生成されます。観察されたネットワークは、クレブスおよびグリオキシル酸サイクルと実質的に重複しており[9,10] 、これらのコア代謝経路のプレバイオティクス前駆体を表している可能性があります。
 

となります。

 

フルテキストは下記です。詳細が必要な方は購読をお願いいたします。

 

Full Text:LETTER p.104

Synthesis and breakdown of universal metabolic precursors promoted by iron

 

 

Code availabilityによりますと・・・

 

すべてのデータは、本文、Extended Data Figs で入手できます。 1、2および補足情報(補足資料と方法、補足図1〜29および補足表1〜4)。
 

Acknowledgementsによりますと・・・

 

W. F. Martin と D. Segrè の議論に感謝します。このプロジェクトは、欧州連合のホライズン 2020 研究およびイノベーション プログラム (グラント契約 639170) の下で欧州研究評議会 (ERC) から、およびフランスのエージェンス ナショナル デ ラ レシェルシュ (ANR) ラボラトワール ドゥエクセレンス「複雑系の化学」から資金提供を受けています。 (ANR-10-LABX-0026 CSC)。

査読者情報
Nature は、Eric Smith、Peter Strazewski、およびその他の匿名の査読者に対し、この研究の査読への貢献に感謝します。
 

 

究極に溜まりに溜まりまくっているネイチャー。次回は、「言語学:北方の有力集団」を取り上げます。あまりに溜まりに溜まりまくっているので、今後は余裕がある時に取り上げるようにします。

※体調を確保しながらなので、更新等が滞ることもあるかと思いますので、申し訳ないと思っております。主治医の指示に従っておりますので、ご安心くださいませ。まずは取り急ぎに取り上げます。


政宗(いぬのきもち・ねこのきもちのデータベース)については、体調をみながら随時、最終更新日から取り上げています。癒し&知識の増強にお役立てくださいませ。

 

※主治医の指示に従って、休むべき時は休んでおりますが、取り急ぎの取り上げです。情報収集もありますので、次回の更新も大変遅れるかもしれません。巡回等が大変遅れておりますが申し訳ございません。

※体調を確保しながらなので、更新等が滞ることもあるかと思いますので、申し訳ないと思っております。主治医の指示に従っておりますので、ご安心くださいませ。まずは取り急ぎに取り上げます。

 

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※体がついていけず体調が思わしくないので、休むことが多いですが、取り急ぎ取り上げさせていただきました。申し訳ないです。

 

※オミクロン株等のコロナウイルス情報については、最新の情報(こちらからでも入手可能)を得ながらご注意してくださいませ。

 

 

※現在、新居への諸々のごたごたと、我が家のニャンコのゴンの治療や、私の持病と耳瘻孔の治療や通院でブログ活動が停滞しております。ご心配をおかけしておりすみません。治療に今しばらく時間がかかると思います。申し訳ございません。

 

※現在元保護ニャンコのゴンの体調悪化の通院処方箋投与等看病あって重複しておりますので活動が停滞しております。

 

現在は活動しにくい状況ですのでお許しくださいませ。