発生生物学:マウスの発生における細胞アトラス | Just One of Those Things

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前回に引き続き、2019年度の9号目のネイチャーのハイライトより。
 

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発生生物学:マウスの発生における細胞アトラス
Nature 566, 7745
2019年2月28日

J ShendureとC Trapnellたちは今回、マウスの器官形成期における単一細胞レベルの発生アトラスについて報告している。彼らは、妊娠9.5〜13.5日のマウス胚61個から約200万個の細胞を採取し、プロファイリングを行った。今回の解析では、改良型の単一細胞組み合わせ索引作成法であるsci-RNA-seq3と、単一細胞の発生軌跡の特定と追跡のためにMonocle 3が用いられている。

Article p.496
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本論文においては、日本語版本誌では、「発生生物学:哺乳類の器官形成における単一細胞レベルの転写の全体像」と題されています。
 
フルテキストを直訳しますと・・・
 
哺乳類の器官形成の単一細胞転写ランドスケープ
 
となり、Abstractを直訳しますと・・・
 
哺乳類の器官形成は驚くべきプロセスです。短い時間枠内で、3つの胚葉の細胞は、ほとんどの主要な内部および外部器官を含む胚に変化します。ここでは、単一細胞解像度でのマウス器官形成の転写ダイナミクスを調査します。単一細胞のコンビナトリアルインデックスを使用して、単一の実験で、妊娠9.5日から13.5日の間にステージングされた61個の胚に由来する約200万個の細胞のトランスクリプトームのプロファイルを作成しました。結果として生じる「マウス器官形成細胞アトラス」(MOCA)は、この重要なウィンドウの間に発達プロセスのグローバルなビューを提供します。 Monocle 3を使用して、数百の細胞タイプと56の軌跡を識別します。それらの多くは、細胞のカバレッジの深さのためにのみ検出され、数千の対応するマーカー遺伝子をまとめて定義します。頂端外胚葉隆線、四肢間充織、骨格筋の集中的な分析を含む、細胞タイプと軌跡内の遺伝子発現のダイナミクスを経時的に調査します。
 
となります。
 
フルテキストは下記です。詳細が必要な方はご購入をお願いいたします。
 
Full Text:Article p.496
 
Data availabilityによりますと・・・
 
sci-RNA-seq3プロトコルとすべてのデータは、研究コミュニティ(http://atlas.gs.washington.edu/mouse-rna)による進行中の注釈を容易にするためにセルタイプwikiを含め、無料で利用可能になりました。この研究で生成されたデータは、NCBI Gene Expression Omnibusからアクセッション番号GSE119945で未加工および処理済みの形式でダウンロードできます。
 
 
究極に溜まりに溜まったネイチャー。次回は、「医学研究:多発性硬化症におけるCNS灰白質の炎症」を取り上げます。
 
※巡回等・ブログ活動が大変遅れており、本当に申し訳ございません。
 
 
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