量子物理学:導波路と結合した単一の原子集団励起 | Just One of Those Things

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前回に引き続き、2019年度の8号目のネイチャーのハイライトより。
 

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量子物理学:導波路と結合した単一の原子集団励起
Nature 566, 7744
2019年2月21日

共振器と導波路の量子電気力学(QED)は、量子ネットワークなどへの応用だけでなく、新しい光–物質相互作用や、光子によって媒介される物質–物質相互作用を調べるのに有望なプラットフォームである。低温原子をナノスケール誘電体導波路のエバネッセント場に捕捉するのに成功した例はあるが、結合した原子を非古典的状態にするのは、より一層複雑な試みとなる。今回J Lauratたちは、約1000個の低温セシウム原子からなる2つの原子アレイの、導波路と結合した単一集団励起の形成について報告している。この集団励起は、単一導波光子の検出によって伝令が付けられ読み出される。また、この励起は、限られた時間ではあるが記憶でき、後で読み出すこともできる。今回の結果に基づいて、導波路QEDは間もなく新たな飛躍的進歩を遂げることになるかもしれない。

Letter p.359
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本論文においては、日本語版本誌においては、「量子物理学:原子アレイの、導波路と結合した単一集団励起」と題されています。
 
フルテキストを直訳しますと・・・
 
原子配列の導波路結合単一集団励起
 
となり、Abstractを直訳しますと・・・
 
最近、自由空間実装よりも優れたスケーラビリティと性能指数を得るだけでなく、原子と光子の相互作用の新しいパラダイムを得るために、極低温原子とナノフォトニックデバイス[1,2,3,4]を組み合わせることにかなりの努力が注がれています。誘電体導波路は、伝播光の狭い横方向の閉じ込め、シングルパス構成での強い光子-原子結合、および誘導光子によって媒介される潜在的に長距離の原子-原子相互作用を可能にするため、このような統合の有望なプラットフォームを提供します[5]。しかし、そのような原子と導波路の界面における非古典的な量子状態の準備はまだ実現されていません。ここでは、光ナノファイバーに沿ってトラップされた個々のセシウム原子のアレイを使用することで[6,7]、ナノスケールの導波路に結合された単一の集団原子励起[8,9]を観察します。格納された集団もつれ状態は、外部レーザーパルスを使用して効率的に読み出すことができ、単一光子のオンデマンド放出を誘導モードに導きます。 2光子成分の抑制を介して放出された単一光子を特徴付け、約25%の効率で取得できる原子励起の単一特性を確認します。私たちの結果は、量子ネットワーキング、量子非線形光学、量子多体物理学への応用で、導波路量子電気力学の新興分野に不可欠な能力を示しています[10,11]。
 
となります。
 
フルテキストは下記です。詳細が必要な方はご購入をお願いいたします。
 
Full Text:Letter p.359
 
Data availabilityによりますと・・・
 
この研究の結果を裏付けるデータは、リクエストに応じて対応する著者から入手できます。
 
 
究極に溜まりに溜まったネイチャー。次回は、「ナノスケールデバイス:Wi-Fiで電子デバイスに給電」を取り上げます。
 
 
※体調不良のため巡回等ブログ活動が滞っており申し訳ございません。今回は簡単投稿といたします。
 
 
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