新型コロナウイルスについて:その2(まとめ) | Just One of Those Things

Just One of Those Things

Let's call the whole thing off

巡回途中ですが、取り急ぎです。
 
科学オタクの主婦が一人でこねくっております、危機管理シリーズ。
 
2020年01月16日。中国の武漢市で新型コロナウイルスによる肺炎があいついでいる問題で、今月6日に武漢市から帰国した神奈川県の30代の男性が肺炎を発症していたことが明らかになりました。国内で新型コロナウイルスによる肺炎が確認されたのは今回が初めて。
 
----------------------------------------------------------
新型コロナウイルス「国内で初感染」武漢から帰国の30代男性
2020年01月16日 09時58分 Hazard lab

 中国の武漢市で新型コロナウイルスによる肺炎があいついでいる問題で、今月6日に武漢市から帰国した神奈川県の30代の男性が肺炎を発症していたことが明らかになった。国内で新型コロナウイルスによる肺炎が確認されたのは今回が初めて。
 
 厚生労働省によると、この男性は今月3日から発熱があり、武漢市から帰国した6日に国内の神奈川県内の医療機関を受診し、10日に入院。きのう(15日)に症状が軽くなったため退院し、医療機関から保健所へ連絡があった。
 
©Hazard lab 新型コロナウイルスと同じ仲間のMERSウイルス。太陽コロナに似ている突起のある形からコロナウイルスと名付けられた(米国立アレルギー感染症研究所NIAID)
 
国立感染症研究所が患者の検体を調べたところ、15日夜に新型コロナウイルスの陽性反応が確認されたという。
 
 患者本人の報告によると、多くの患者が発生している華南海鮮市場に立ち寄ってはいないが、中国滞在中に肺炎患者と接触した可能性が高いという。
 
 この問題をめぐっては武漢市で41人の感染が確定し、このうち1人が死亡、7人はすでに退院しているが、6人が依然として症状が重いという。武漢市衛生健康委員会によると、41人の患者が接触した可能性があるのは763人にのぼり、現在も313人が健康上の観察を受けている。
 

©Hazard lab 多くの患者が発生している武漢市の華南海鮮市場

■ヒト同士の感染リスクは

新型コロナウイルスは、「MERS(中東呼吸器症候群)」や「SARS(重症急性呼吸器症候群)」と同じように、肺炎や呼吸器不全などの症状を引き起こすコロナウイルスの仲間で、動物からヒトへ感染する種類のウイルスが存在することが明らかになっているが、今回の新型ウイルスについては、ヒトからヒトへ感染する明確な証拠はまだ見つかっていない。
 
 しかし武漢市当局によれば、これまで感染が確定した41人のほとんどが華南海鮮市場の関係者で、このうち2人は同じ家で暮らす夫婦であることから、ヒト同士の感染の可能性も排除できないため、引き続き、臨床面と疫学的な研究の必要性が求められている。
 
 厚労省は「風邪やインフルエンザが多い時期であることを踏まえて、咳をする際にはマスクをしたり、石鹸による手洗いなど、通常の感染対策が重要だ」と述べて、武漢市から帰国・入国した旅行者に対しては、体調不良がある場合、武漢市での滞在歴があることを申告したうえで、速やかに医療機関を受診するよう呼びかけている。
 
©Hazard lab 検査や対応の流れ(厚労省)
----------------------------------------------------------
 
報道によると、新型コロナウイルスはヒトからヒト感染の次の段階へ入ったようです。あとはパンデミックを起こすような感染するタイプにウイルスが変異しないように、高い高原性を持つウイルスに変異しないように、隔離することが重要となってきますが・・・。
 
報道が上がってきているので、時系列で示していきます。
 
 
 
1月16日。中国の湖北省武漢で新型コロナウイルスによるものとみられる肺炎が相次いでいる問題で、国内でも初めて感染者が確認されました。感染症に詳しい専門家に聞きました。
 
----------------------------------------------------------
肺炎 専門家「過度に恐れる必要ないが今後の動向に注意を」
2020年1月16日 14時21分 NHK
 
©NHK

中国の湖北省武漢で新型コロナウイルスによるものとみられる肺炎が相次いでいる問題で、国内でも初めて感染者が確認されました。感染症に詳しい専門家に聞きました。

■「手洗い徹底や人混み避けるなどで防ぐこと可能」
 
©NHK

感染症に詳しい川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は「明らかに武漢への渡航歴があり、どこで感染したか明確なうえ、現時点でヒトからヒトへの感染も極めて限定的なので、国内で感染が確認されたからといって過度に恐れる必要はない」と指摘しています。
 
国内で感染するリスクについて、「中国からの報告でも、接触の機会が多い夫婦間でようやく感染が成立するということで、同じ航空機に乗ったり、飲食店で近い席に座ったりするなど、数時間行動を
ともにしたとしても、感染するリスクは現時点では低いと考えられる。今後、調査は必要だが、国内で感染が広がる可能性は低いだろう」と話しています。
 
そのうえで、「治療中の持病がある人は注意は必要だが、今回の肺炎よりもインフルエンザのほうが感染するリスクは高い。手洗いの徹底や人混みを避けるなど、インフルエンザと同様の感染予防対策と常識的な対応で十分防ぐことが可能だ。ただ今回のケースでは空港の検疫をすり抜けており、検疫ですべての患者を把握できるとは限らないので、中国・武漢から帰国して体調に異変を感じた人は
必ず渡航した場所を医師に告げて医療機関を受診してほしい」と呼びかけています。
 
こうした一方でウイルスの性質については分かっていないことが多いとして「ウイルスの性質が変化して、ヒトからヒトに感染しやすくなったり、高い病原性を持つようになったりすることも考えられるので、今後も注意は必要だ」と話しています。

■「感染源を特定し 全体像見極める必要」
 
©NHK
 
感染症の問題に詳しい東北大学の押谷仁教授は「ヒトからヒトへの感染が限定的に起きている可能性はあるが、現時点では感染が大きく拡大する可能性は低い」としています。
 
その理由として、これまで患者と濃厚に接触する医療従事者が感染していないことや、感染が次から次へと広がってはいないことを挙げ、「2003年に中国やアジア各地で広がった『SARS』のように効率的かつ持続的にヒトからヒトへの感染が起きているという兆候はみられていない。今後、感染の広がりを注意深く確認することが必要だ」と話しています。
 
その一方で、「現時点ではSARSなどに比べると重症度は低いと考えられるが、中国では感染が広がっている可能性が否定できない。早く感染源を特定し、全体像を見極める必要がある」と話しています。
----------------------------------------------------------
 
 
1月16日。中国の湖北省武漢に渡航した神奈川県に住む中国籍の男性が、国内で初めて新型コロナウイルスに感染したことが確認されたことを受け、神奈川県は16日、記者会見を開き「過剰に心配することなく、インフルエンザなどと同様の感染症対策をしてほしい」と呼びかけています。
 
----------------------------------------------------------
肺炎「過剰な心配せず感染症対策を」神奈川県
2020年1月16日 14時41分 NHK
 
©NHK
 
中国の湖北省武漢に渡航した神奈川県に住む中国籍の男性が、国内で初めて新型コロナウイルスに感染したことが確認されたことを受け、神奈川県は16日、記者会見を開き「過剰に心配することなく、インフルエンザなどと同様の感染症対策をしてほしい」と呼びかけています。

県によりますと、神奈川県に住む30代の男性が新型コロナウイルスに感染していると15日夜、国から連絡があり、これを受けて県内の自治体や医師会、それに病院に連絡して、情報を共有したということです。男性は15日、医療機関を退院したということです。
 
県は男性の住む地域や医療機関の場所については個人情報保護などを理由に明らかにしていません。男性が帰国したあとの行動や移動経路、接触した家族の健康状態については厚生労働省による調査が行われているということです。
 
県は武漢に滞在して帰国した場合、せきや発熱などの症状があればマスクを着用したうえで医療機関を受診するよう呼びかけています。
 
県の担当者は新型コロナウイルスがヒトからヒトへ次々に感染する明らかな証拠はないとして「過剰に心配することなく、マスク着用などの“せきエチケット”や手洗いといったインフルエンザなどと同様の感染対策を行ってもらいたい」と話しています。
----------------------------------------------------------
 
 
1月16日。中国で旧正月の「春節」に合わせた大型連休が来週から始まるのを前に、上海にある日本総領事館では、訪日旅行客のためにビザを発給する業務がピークを迎えています。上海の日本総領事館は、新型コロナウイルスによるものとみられる肺炎の患者が中国の武漢で見つかっていることから、日本を訪れる人に対し、せきなどの症状がある場合は速やかに医療機関で診察を受けるよう呼びかけています。
 
----------------------------------------------------------
「春節」前に上海で訪日ビザの発給ピーク 武漢の肺炎対策も
2020年1月16日 17時39分 NHK
 
©NHK
 
中国で旧正月の「春節」に合わせた大型連休が来週から始まるのを前に、上海にある日本総領事館では、訪日旅行客のためにビザを発給する業務がピークを迎えています。上海の日本総領事館は、新型コロナウイルスによるものとみられる肺炎の患者が中国の武漢で見つかっていることから、日本を訪れる人に対し、せきなどの症状がある場合は速やかに医療機関で診察を受けるよう呼びかけています。
 
©NHK
 
新年を旧暦で祝う中国では、今月24日から「春節」に合わせた7日間の大型連休が始まり、ことしも多くの中国人観光客が日本を訪れるとみられています。
 
ここ数年、世界各地にある日本の在外公館の中で最も多く訪日ビザを発給している上海にある日本総領事館では、連休を前にビザの発給がピークを迎えています。
 
今週は1日で2万6000件もの申請があるということで、16日も大勢の旅行会社の担当者が、旅行客のパスポートを束ねて訪れました。
 
中国では、湖北省武漢で新型のコロナウイルスによるものとみられる肺炎の患者が見つかっていて、日本国内でも初めて感染者が確認されました。
 
このため、上海の日本総領事館の等々力研首席領事は「厚生労働省から案内されているように武漢市から入国される方には、せきなどの症状がある場合は、マスクをして速やかに医療機関で診察を受けるよう改めて案内していきたい」と話していました。
 
また、訪日旅行を扱う旅行会社の担当者は「武漢の肺炎については、最新情報を収集し、顧客と連絡を取って案内していきたい」と話していました。
----------------------------------------------------------
 
 
1月16日。中国の湖北省武漢で、新型のコロナウイルスによるものとみられる肺炎が相次いでいる問題で、武漢に渡航していた神奈川県に住む中国籍の男性が帰国後に肺炎の症状を訴え、新型コロナウイルスへの感染が確認されました。国内で感染者が確認されたのは初めてです。
 
 
----------------------------------------------------------
中国 武漢の肺炎 国内で初確認 武漢に渡航した男性から 厚労省
2020年1月16日 18時10分 NHK
 
©NHK
 
中国の湖北省武漢で、新型のコロナウイルスによるものとみられる肺炎が相次いでいる問題で、武漢に渡航していた神奈川県に住む中国籍の男性が帰国後に肺炎の症状を訴え、新型コロナウイルスへの感染が確認されました。国内で感染者が確認されたのは初めてです。
 
©NHK
 
厚生労働省などによりますと、新型のコロナウイルスが確認されたのは、神奈川県に住む30代の中国籍の男性で、中国の湖北省武漢に渡航していた今月3日に発熱し、6日に日本に帰国したあと医療機関を受診し肺炎の症状で入院しました。
 
国立感染症研究所が検査した結果、武漢で相次いだ新型コロナウイルスへの感染が確認されたということです。
 
国内でこのウイルスの感染者が確認されたのは初めてです。
 
男性の症状は回復し、15日退院して現在は自宅で療養していて、今の時点では神奈川県にいる家族や医療関係者などへの感染は確認されていないということです。
 
男性は今回の肺炎患者が相次いでいる武漢の海鮮市場には立ち寄っていないものの、武漢に滞在中、一緒に生活していた人の中に、肺炎の患者がいたと話しているということです。
 
武漢では先月以降、原因不明の肺炎の患者が相次ぎ、これまでに41人の患者から新型のコロナウイルスが検出され、このうち61歳の男性1人が死亡しています。
 
厚生労働省は従来の検疫体制を続けたうえで、武漢からの帰国者でせきや発熱などの症状がある場合は速やかに医療機関を受診し、渡航歴を申告するよう呼びかけています。
 
一方で、今回の肺炎が人から人に次々に感染するケースは確認されていないため、男性の周りで感染が広がる可能性は低いとしています。

■ウイルス確認までの経緯

新型のコロナウイルスが確認された神奈川県の30代の男性は中国・湖北省武漢に滞在していた今月3日に発熱の症状が出ました。そして、今月6日に日本へ帰国しましたが、男性はこの時、解熱剤を飲んでいたと話していて、厚生労働省は解熱剤で熱がおさまり、入国の際にサーモグラフィーを使って発熱の有無を調べる検査で異常が確認されなかった可能性があるとしています。
 
男性は帰国した6日に神奈川県内の医療機関を受診し武漢への渡航歴を申告しましたが、この時は症状が比較的軽く帰宅しました。
 
しかしその後、熱が上がり今月10日になって肺炎と診断され、神奈川県内の医療機関に入院しました。
 
その後、14日に医療機関が保健所に武漢に渡航歴のある肺炎患者がいることを報告。15日夜、国立感染症研究所の検査で男性が新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。
 
男性は症状が回復し、15日医療機関を退院し、現在は自宅で療養しているということです。

■国内の検査制度の流れ

今回、新型コロナウイルスの確認は「疑似症サーベイランス」という検査制度に基づいて行われました。
 
これは医療機関が原因が特定できない感染症について、重症の場合に限って保健所を通じて国と情報共有し、国立感染症研究所で検査を行う仕組みです。
 
男性は帰国した今月6日に神奈川県内の医療機関を受診しましたが、症状が軽かったため帰宅し、重症ではなかったことから、保健所への報告は行われませんでした。
 
その後、熱が上がって入院したあと、エックス線検査で症状が悪化する兆候が見つかったため、医療機関が保健所に報告したということです。
 
厚生労働省が一連の状況を把握したのは14日で、男性が帰国した8日後でした。
 
国立感染症研究所は今後より早い段階で対応できるよう、武漢から帰国した人が医療機関で肺炎と診断された場合、重症でなくても保健所に報告するよう求めています。

■官房長官「情報収集や検疫など万全の態勢で行う」

菅官房長官は午前の記者会見で、「政府はきょう午前、関係省庁連絡会議を開催した。現時点で持続的なヒトからヒトへの感染は確認されていないが、厚生労働省を中心に国際的な情報収集や、検疫の着実な実施、関連性が疑われる患者が確認された場合の検査などについて、引き続き万全の態勢で行っていく」と述べました。
 
そのうえで「今般の肺炎はWHOや国立感染症研究所のリスク評価によると、現時点においては家族間などの限定的なヒトからヒトへの感染の可能性は否定できない事例が報告はされているものの、持続的にヒトからヒトへの感染が明らかな兆候はないとされている」と述べました。
 
また、記者団が「政府は昨夜の時点で陽性であることをつかんでいたのにもかかわらず、けさまで発表しなかったのはなぜか」と質問したのに対し、菅官房長官は「公表時期については現時点において持続的なヒトからヒトへの感染は確認されていないことを踏まえて、厚生労働省において判断されたと報告を受けている」と述べました。

■国交相「後手に回らないように水際対策取る」

国内で新型コロナウイルスへの感染が確認されたことについて赤羽国土交通大臣は都内で記者団に対し、「後手に回らないように水際対策を取るというのは政府のやらなければならないことだ。国土交通省としても厚生労働省など関係省庁と連携して、国内で広がらないよう万全の対策を取っていきたい」と述べ、全国の空港や港で適切な検疫を実施するなど水際対策を徹底する考えを示しました。

■日系企業 感染予防対策進める

現地に進出している日系企業は感染予防の対策を進めています。JETRO=日本貿易振興機構によりますと、武漢やその周辺の都市には去年10月の時点で156社の日系企業が拠点を置いています。
 
このうち自動車部品メーカーの「ヨロズ」は先週9日から拠点を置く中国の武漢と広州への出張を見合わせています。また中国から帰国した社員には病院で検査を受けるよう指示しているということです。
 
流通大手の「イオン」は武漢にある大型の商業施設など8つの店舗で通常どおり営業を続けていますが、売り場の棚などの消毒を徹底するようにしているほか、従業員の健康に異常がないか確認しているということです。
 
いずれも武漢に拠点を置く「日産自動車」と「ホンダ」それに「村田製作所」は現地の従業員や出張者に対して、手洗いを徹底したりマスクを着用したりして感染予防に努めるよう呼びかけています。
 
大手商社の「三菱商事」は武漢の支店を含めたすべての従業員に対し、感染予防に必要な措置を取るよう注意喚起を行ったほか、「伊藤忠商事」も16日、武漢を含めた中国の拠点の駐在員や現地のスタッフに注意を呼びかけたということです。

■全日空と春秋航空日本が成田~武漢直行便運航

国内の航空会社では、全日空とLCCの春秋航空日本が成田空港から中国の湖北省武漢に直行便を運航しています。
 
国土交通省によりますと、日本に乗り入れている外国の航空会社のうち、日本から中国・武漢への直行便や経由便を運航しているのは合わせて5社あり、成田や関西、中部、福岡の全国4つの空港に就航しています。
 
このうち直行便では中国南方航空が成田と関西、中部から、中国東方航空が成田から、上海吉祥航空が関西から、春秋航空が関西から、ウルムチ航空が中部から運航しています。
また経由便では中国東方航空が福岡から上海を経由して運航しています。
 
航空各社では、空港のカウンターで乗客に口頭で体調を確認したり、機内では希望者にマスクを提供したりしているほか、乗務員に対して武漢では不要の外出は控えるよう呼びかけをしているということです。

■コロナウイルスとは

今回、国内で初めて確認されたコロナウイルスは中国内陸部の湖北省武漢で相次いでいる肺炎の患者から検出されているウイルスと同じものです。
 
このウイルスについてWHO=世界保健機関はこれまでに見つかっているかぜなどの原因となるコロナウイルスとは異なり、新型だとしています。
 
コロナウイルスは電子顕微鏡で見ると、太陽のまわりを「コロナ」というガスが取り巻いているような形をしているところから名付けられたウイルスで、人や動物に感染します。
 
人に感染して、一般的に流行するものは4種類あるとされていて、国立感染症研究所によりますと、せきや発熱、鼻水などが出る、通常の「かぜ」のうち、流行期には35%がコロナウイルスによるものだとされています。
 
このほかに感染すると重い肺炎を引き起こすなど、重症化しやすいコロナウイルスがこれまでに2種類確認されています。
 
2003年に中国やアジア各地を中心に感染が広がった新型肺炎「SARS」を引き起こしたコロナウイルスと、2012年にサウジアラビアで最初に確認された重い肺炎を引き起こす「MERS」のコロナウイルスです。
 
このうちSARSのコロナウイルスは、コウモリが持つウイルスが人に感染するようになったと考えられており、WHOの報告ではSARSによって、最終的に800人近くが死亡し、致死率はおよそ10%にのぼるとされています。
 
国立感染症研究所によりますと、SARSはせきや飛まつを介してヒトからヒトに感染し、医療従事者への感染が頻繁にみられたほか、死亡した人の多くは心臓病や糖尿病などの持病がある人や高齢者だったということです。
 
ただ理由はよく分かっていませんが、2005年以降、人への感染は確認されていないということです。
 
またMERSのコロナウイルスはラクダが持つウイルスが広がったのではないかと考えられており、中東を中心に、韓国でも感染が広がりました。
 
WHOによりますと、現在も中東を中心に患者の報告があり、去年11月末の時点でおよそ2500人が感染し、そのうち少なくとも850人が死亡したとされ、致死率は30%余りとされています。
 
国立感染症研究所によりますと、サウジアラビアで行われたおよそ1万人を対象にした大規模な調査では0.15%の人がMERSの抗体を持っていたとされています。
 
このためMERSに感染した人はこれまでに分かっている以外にも数万人いるものとされていて、高齢者や持病のある人が重症化しやすいと考えられるということです。
 
SARSもMERSも動物が持つウイルスの遺伝子が変異して人の間で広がりやすくなったとみられ、原因が分
からない段階で多くの国や地域に感染が広がりました。
今回確認されている肺炎も同様に動物が持つウイルスに感染したことで発症した可能性があり、WHOはさらなる調査が必要だとしています。

■中国 武漢では41人感染 “ヒトからヒト 排除できない”
 
©NHK
 
中国内陸部の湖北省武漢で確認されている新型のコロナウイルスによるものとみられる肺炎の患者について、武漢の保健当局は、15日現在で、患者は41人にのぼり、このうち61歳の男性1人が死亡したほか6人が重症だとしています。
 
すでに病状が回復して7人が退院していますが、そのほかの患者については、武漢市内の医療機関に隔離して治療を行っていて、容体は安定しているとしています。
 
地元当局は、患者の中に夫婦で発症しているケースがあるとして限定的ではあるものの、ヒトからヒトに感染する可能性が排除できないと指摘しています。
 
ただ、感染は地域で広がっておらず、ヒトからヒトに感染するリスクは比較的低いとも指摘していて、引き続き、調査を進めています。
 
また、タイでは、武漢から観光で訪れた61歳の中国人女性に発熱などの症状が見られたため検査したところ、検出されたウイルスが中国で確認されたものと一致したと、13日、保健当局が発表しました。
 
いっぽう、韓国では今月に入って、武漢に出張した中国籍の女性が肺炎の症状を訴えていたことが分かり、保健当局が関連を調べていましたが、先週、「武漢で発生している肺炎とは関係ない」とする検査結果を発表しました。
 
このほか、中国本土との往来が多い香港や、台湾では、空港などで検疫を強化し、感染が広がらないように水際での対策を進めています。
----------------------------------------------------------
 
 
1月16日。中国の湖北省武漢に渡航していた男性から新型のコロナウイルスが検出されたことを受けて、成田空港の検疫所は水際での対策を強化しています。
 
----------------------------------------------------------
成田空港検疫所「発熱やせきは申し出て」水際での対策強化
2020年1月16日 18時44分 NHK
 
©NHK

中国の湖北省武漢に渡航していた男性から新型のコロナウイルスが検出されたことを受けて、成田空港の検疫所は水際での対策を強化しています。
 
©NHK
 
厚生労働省によりますと、新型のコロナウイルスが確認されたのは神奈川県に住む30代の男性で、武漢に渡航していた今月3日に発熱の症状を訴え、6日に日本に帰国したあと医療機関を受診し、入院しました。
 
感染症の防止対策を水際で担う成田空港検疫所は武漢からの便が到着する国際線のロビーなどで警戒を強化し、発熱やせきなどの症状がある人は申し出るよう呼びかけています。
 
また体の表面の温度を示すサーモグラフィーによる確認を入国するすべての人を対象に実施し、感染の疑いがある場合は迅速に対応したいとしています。
 
成田空港では今月下旬の中国の正月「春節」に合わせて多くの中国人観光客が訪れることが見込まれています。
 
成田空港検疫所は「発熱やせきなどの症状がある場合はもちろん、解熱剤を服用して、いったん熱が下がっている場合も申し出てほしい」と話しています。

■発熱者への対応は

発熱が疑われる人がいた場合は体温を測定したうえで37度5分以上の熱があれば、健康相談室と呼ばれる部屋で体調を確認し、現地での行動などを聞き取ることにしています。
 
こうした情報からデング熱やマラリアなど法律で指定された「検疫感染症」の疑いがある場合は簡易キットを使って検査をしたり、自治体と連絡を取ったりして必要な手続きを進めるということです。
 
ただ中国の武漢で相次いでいる患者から検出された新型のコロナウイルスが原因とされる肺炎は現時点で「検疫感染症」ではなく、簡易キットなどによる検査方法もないということで、検疫所は当面、感染の疑いがある場合には医療機関を早期に受診するよう促すことにしています。
 
一方で、入国する人などが解熱剤などの薬を服用して熱が下がっているときはサーモグラフィーで確認できないことから、検疫所は一時的に熱が下がっている場合でも申告するよう呼びかけています。

■武漢からの帰国者「感染経路や予防方法よく分からず心配」

中国の武漢からは16日午後、定期便の利用者が成田空港に到着しました。
 
このうち今週月曜日の13日から16日まで仕事で現地を訪れた38歳の会社員の男性は「渡航前に武漢で肺炎が流行していると聞いたので、市場など多くの人が集まる場所には近づかないようにしました。感染経路や予防方法がよく分からず、心配もあるので、今後、発熱などの症状が出ればすぐに病院に行くなど、気をつけたい」と話していました。

■武漢に向かう便の利用者「予防を徹底」

成田空港から中国の武漢に出発する便の利用者からは、現地では感染防止に気をつけたいという声などが聞かれました。
 
自動車関連の企業に勤め、出張で武漢に向かうという20代の男性は「日本でも感染者が確認されたというニュースを見て不安になりましたが、仕事の都合上、渡航をずらすのが難しかったので出発します。現地では予防を徹底したい」と話していました。
 
また日本在住で春節の休みを利用して武漢に帰省するという30代の中国人の女性は「家族からマスクやウイルス対策のスプレーを日本で買ってくるよう頼まれました。今のところ中国の家族の周辺に感染者は出ていないので、あまり心配はしていません」と話していました。

■成田と武漢を結ぶ便 週15便運航

成田空港では首都圏にある空港で唯一、武漢との間を結ぶ定期旅客便が合わせて週に15便、運航しています。
 
このうち国内の航空会社では全日空が週に7便、春秋航空日本が週に3便を運航しています。
 
春秋航空日本は「武漢から成田に向かう出発便の利用者については空港のカウンターで体調を確認しているほか、サーモグラフィーによる発熱の有無の調査も行われているため、異常がある場合は日本への旅行などを取りやめるよう伝えている。また機内でも注意を呼びかけ、対策を強化している」と話しています。
 
このほか中国の航空会社では中国東方航空が週に3便、中国南方航空が週に2便を運航していています。
 
去年10月、日中両政府は日本への観光に対する関心が高まっていることを背景に、成田と中国を結ぶ路線に設けられていた便数の制限を緩和し、これに伴って武漢との間を結ぶ便も今月4日から週に3便、増えたばかりでした。

■観光庁 旅行会社に呼びかけ

中国の湖北省武漢に渡航していた人から新型のコロナウイルスが検出されたことを受けて、観光庁は旅行会社に武漢を訪れる旅行者に対して
▽ウイルスに関する最新の情報を提供することや、
▽帰国時の検疫に協力することなどを呼びかけるよう求めています。

■千葉県 森田知事 五輪に向け感染対策を強化へ

武漢に渡航していた男性から、新型のコロナウイルスの感染が確認されたことについて、千葉県の森田知事は16日の会見で、東京オリンピック・パラリンピックに向けて水際での感染症対策を強化する考えを示しました。
 
このなかで森田知事は「厚生労働省と連携を密にして県民に不安を与えないよう対策をしていかなくてはいけない」と述べ、県内の医療機関に対して、中国・武漢から帰国した人が、せきや発熱などの症状を訴えて受診した場合の院内感染対策を徹底するよう通知したことを明らかにしました。
 
そのうえで、東京オリンピック・パラリンピックに向けて医師会などとの検討会議を設置し、感染症が発生した場合の情報収集方法などを協議しているとして「一人一人の申告も大事だし、どうやって水際で食い止めるか、いろんな角度で研究、検討していかなければならない」と述べて、成田空港など、水際での感染症対策をさらに強化する考えを示しました。
----------------------------------------------------------
 
 
1月16日。中国の湖北省武漢に渡航していた男性から新型のコロナウイルスが検出され、国内でも初めて感染者が確認されたことを受け、関西空港では警戒を強め、海外から到着した人に対して、せきや発熱などの症状がある場合は申し出るよう呼びかけています。
 
----------------------------------------------------------
新型コロナウイルス 国内初の感染者 空港で警戒強める
2020年1月16日 18時58分 NHK
 
©NHK

中国の湖北省武漢に渡航していた男性から新型のコロナウイルスが検出され、国内でも初めて感染者が確認されたことを受け、関西空港では警戒を強め、海外から到着した人に対して、せきや発熱などの症状がある場合は申し出るよう呼びかけています。
 
©NHK
 
厚生労働省などによりますと、神奈川県に住む30代の中国籍の男性が武漢に渡航していた今月3日に発熱し、6日に日本に帰国したあと肺炎の症状で入院しました。
 
検査の結果、新型のコロナウイルスへの感染が分かり、国内でも初めて感染者が確認されました。
 
これを受けて、武漢との直行便がある関西空港の検疫所では警戒を強め、海外から到着した人が通る検疫エリアに、中国で新型のコロナウイルスによるものとみられる肺炎が発生していることを知らせるポスターを設置して、せきや発熱などの症状がある人は申し出るよう呼びかけています。
 
また、検疫所の職員は体の表面の温度を示すサーモグラフィーの画面を見つめながら、発熱している人やせきこんでいる人がいないか入念に確認していました。
 
関西空港では今月下旬の中国の正月、「春節」に合わせて多くの中国人観光客が訪れることが見込まれています。
 
関西空港検疫所の上野健一検疫課長は、「国内で感染が確認されたのは1人なので過度に心配せず、手洗いやアルコール消毒など一般的な予防対策をしっかりしてほしい」と話しています。

■中部空港でも警戒

愛知県の中部空港では、中国南方航空とウルムチ航空の2社が、武漢への直行便を週に5便運航しています。
 
このため、中部空港でも警戒を続けていて、体温に反応するサーモグラフィーなど通常の検疫に加えて、入国する人や出国する人にむけて日本語、それに英語、中国語で書かれたポスターを掲示し、せきや発熱などの症状がある人は検疫官に申し出るよう呼びかけています。
----------------------------------------------------------
 
収まり切れないので、科学ネタ報道もののデータの枠の時に、その3を取り上げます。
 
≪NHKのコンテンツ≫
 
 
※我が家のにゃんこや主人が風邪で風邪をこじらせているためのお世話で、ほとんど巡回しきれておりませんので、この記事は予約投稿しております。巡回等が大変遅れており申し訳ございません。
 
 
ペタしてね