「浅間山噴火」についてのまとめ | Just One of Those Things

Just One of Those Things

Let's call the whole thing off

取り上げるのが遅くなりましたが、「浅間山噴火」についてのまとめです。

 

----------------------------------------------------------
浅間山で噴火発生 気象庁が「噴火速報」
2019年8月7日 22時19分 NHK

気象庁は、午後10時8分、長野県と群馬県の県境にある浅間山に「噴火速報」を発表しました。

気象庁によりますと、午後10時14分現在、噴煙が火口から1800メートル以上の高さまで上がったということです。
 
観測した段階では噴煙はまっすぐ上がっているということです。
 
火山に立ち入っている人などは身の安全を確保してください。今後の情報に注意してください。
 
「噴火速報」は、一定の期間、噴火が発生していない火山で噴火が発生したり、すでに噴火が発生している火山で、より規模の大きな噴火が発生したりした場合に発表される情報です。
 
気象庁は、今後の火山活動に注意するよう呼びかけています。

■火口付近が高温で赤く光った様子

群馬県嬬恋村に設置しているNHKの高感度カメラでは、午後10時8分ごろに、火口付近が高温のために赤く光り、噴火した様子がわかります。その後、噴煙が勢いよくまっすぐ上空に上がっている様子も確認できます。

■政府が首相官邸内に情報連絡室を設置

浅間山に噴火速報が発表されたことを受けて、政府は、午後10時11分総理大臣官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置し、地元自治体や関係府省庁などと連絡を取り、情報収集と警戒にあたっています。
----------------------------------------------------------
浅間山 4年前から火山活動が活発化
2019年8月7日 22時22分 NHK
 
©NHK

浅間山は群馬と長野の県境にある標高2568メートルの活火山です。
 
4年前の平成27年の4月下旬から山頂火口の直下のごく浅い場所を震源とする火山性地震が増加するなど火山活動が活発化し、6月に、ごく小規模な噴火が相次いで発生しました。
 
その後、平成28年12月からは地下のやや深いところにあるマグマだまりに新たなマグマが供給されているとみられる地殻変動も続きましたが、去年に入ってこの変化が停滞したほか、火山性地震もやや少なくなりました。
 
このため、気象庁は、去年8月に火口周辺警報を解除し、噴火警戒レベルを「火口周辺規制」を示す「2」から、「活火山であることに留意」を示す「1」に引き下げていました。

■明治時代から昭和30年代にかけ毎年のように噴火繰り返す

浅間山は、明治時代から昭和30年代にかけて毎年のように噴火を繰り返し、ふもとの地域では噴石や火山灰による被害が出ました。
 
近年では、平成16年に爆発的な噴火が起き、山腹まで噴石が飛んだほか、北東6キロほどの場所で最大3センチの小さな噴石が落下したのが確認されました。
 
その後、平成21年2月の噴火では噴煙が火口から2000メートルの高さまで上がり、大きな噴石が火口からおよそ1キロまで飛びました。
 
火山灰は上空の風に流され、長野県や群馬県をはじめ埼玉県や東京都、それに伊豆大島でも降灰が確認されました。
----------------------------------------------------------
浅間山 小規模な噴火が発生 噴火警戒レベル「3」を発表
2019年8月7日 23時10分 NHK

長野と群馬の県境にある浅間山で、7日午後10時すぎ、小規模な噴火が発生しました。気象庁は今後も人が住む地域の近くまで影響を及ぼす噴火が発生するおそれがあるとして、午後10時半に、噴火警戒レベル「3」の「火口周辺警報」を発表し、火口からおおむね4キロの範囲では噴火に伴う大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、浅間山で、午後10時8分ごろ、小規模な噴火が発生し、噴煙が火口から1800メートル以上の高さに達しているのが確認されました。
 
浅間山で噴火が確認されたのは、4年前の平成27年6月のごく小規模な噴火以来です。
 
気象庁は、今後も人が住んでいる地域の近くまで影響を及ぼす噴火が発生するおそれがあるとして、午後10時半に浅間山に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを「入山規制」を示す「3」に引き上げました。
 
そのうえで、山頂火口からおおむね4キロの範囲では噴火に伴う大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけています。
 
警戒が必要なのは、群馬県嬬恋村と長野県の小諸市、軽井沢町、それに御代田町です。
 
浅間山の噴火警戒レベルが「3」となるのは、平成21年4月以来です。
 
■火山灰などの影響見込み

今後、噴煙は北東の方向に流されると予想され、火山灰などの影響は、次の市町村に影響する見込みです。
 
すでに影響しているとみられるのが、群馬県の長野原町と嬬恋村、長野県の軽井沢町と御代田町で、8日の午前1時までに影響が予想されるのが、群馬県の中之条町と草津町、午前2時までに予想されるのが群馬県東吾妻町と長野県栄村、新潟県の湯沢町で、午前3時までの予想されるのが群馬県みなかみ町です。

■立ち入り規制の範囲 おおむね4キロに拡大

長野と群馬の県境にある浅間山で午後10時すぎに噴火が発生し、気象庁が噴火警戒レベルを3に引き上げたことを受けて、地元の長野原町と嬬恋村は、火口からおおむね500メートルとしていた立ち入り規制の範囲を、おおむね4キロに拡大しました。長野原町と嬬恋村は、火口から4キロ以内には立ち入らないよう呼びかけています。

■ホテルの受付女性「いつもより強いにおい」

浅間山の火口からおよそ20キロ南東にある長野県軽井沢町にあるホテルの受付の女性は、「噴火の音や揺れはほとんど感じませんでしたが、建物の外に出てみるといつもよりわずかに強いにおいがします。煙が見えたり、火山灰が降り積もったりするといった噴火の影響は確認できていませんが、今後、自治体から発表される情報に注意したいです」と話しています。
 
■観光ガイド「空振 地震などの振動 一切なかった」

地元の嬬恋村の鎌原地域で観光ガイドをしている宮崎光男さんによりますと、「防災無線で、噴火の情報を知ったが、近くにいても噴火の音もなく空振や地震などの振動も一切なかった。外に出て浅間山の方向を見たが、暗くて何も見えない状況だ」と話していました。
 
長野県小諸市の浅間山の登山口にある天狗温泉浅間山荘の従業員は、「テレビの報道で噴火があったことを知りました。この時期は多くの登山客が来られますが、この時間に登っている人はいないと思います。普段と変わらない状況です」と話していました。

■ふもとにある長野県御代田町 降灰確認されず

浅間山のふもとにある長野県御代田町では、午後10時半現在、降灰は確認されていないということです。また、御代田町役場には現在はけが人の情報などは入っていないということです。

■警察 入山者いるか確認中

浅間山のふもとにある長野県の小諸警察署や佐久警察署は、現在、浅間山に入山している人がいるか確認しているということです。
 
また、長野県の佐久広域連合消防本部には、現時点で、救急車や消防車の出動要請はないということです。
 
浅間山のふもとにある小諸、佐久、軽井沢のそれぞれの警察署によりますと午後10時半すぎの時点でこれまでのところけが人や被害の報告は入っていないということです。
----------------------------------------------------------
 
今後のために、注意点は・・・・。
 
----------------------------------------------------------
噴石から身を守るには
2019年8月7日 23時17分 NHK

噴石から身を守るには、火口からできるかぎり遠ざかり、頑丈な建物に避難することが重要です。
 
火口から数キロの範囲内では、直径が50センチ以上の「大きな噴石」が飛んでくるおそれがあり、場合によっては、車ほどの大きさの場合もあります。
 
こうした噴石は、風の影響を受けずに、火口から勢いよく飛んでくるため、建物の屋根や壁を打ち破る破壊力を持っています。
 
気象庁によりますと、こうした大きな噴石による被害は、火口から2キロから4キロ程度の範囲に限られるということで、自治体などが出す避難に関する情報に従って火口から離れることが重要です。
 
一方で、火口から10キロ程度離れた場所でも、直径が2ミリ以上の「小さな噴石」は風に乗って飛ばされてくるため、風下側では注意が必要です。

場合によっては、こぶしほどの大きさの噴石が飛んでくることもあり、直撃すればけがをするおそれがあるほか、家や車のガラスが割れたり、プラスチック製の屋根の場合には、貫通してしまう可能性もあります。
 
噴火に気がついたら、建物の中や頑丈な屋根の下に避難することが重要です。また、ガラスが割れにくくするため、車のフロントガラスやリアガラスの上に毛布をかけるなどの対策も効果があるとされます。
----------------------------------------------------------
浅間山噴火 火山灰への注意点は
2019年8月7日 23時29分 NHK
 
©NHK

噴火に伴う火山灰は、積もる量がわずかでも、深刻な影響が出るおそれがあります。今後の火山活動に注意が必要です。

■ぜんそくなどの疾患のある人 悪化のおそれも

気象庁によりますと、積もった火山灰の厚さが0.1ミリ以上1ミリ未満の場合には、ぜんそくなど呼吸器に疾患のある人は症状が悪化するおそれがあります。
 
また、
▽道路の白線が見えにくくなり車は徐行運転が必要になり、
▽航空機や鉄道は運転できなくなる可能性もあります。
 
さらに、1ミリ以上積もるような場合は、健康な人でも目や鼻、のどなどの呼吸器に異常を訴える人が出始めます。

■視界が悪くなる 停電発生のおそれも

また、
▽降ってくる火山灰や、積もった火山灰が巻き上げられ視界が悪くなるため、通行規制や速度制限が発生するおそれがあるほか、
▽送電施設に付着して停電が発生したり、
▽浄水場で水が浄化できなくなり給水が停止するなどライフラインにも影響が出るおそれがあります。

■噴煙 北東方向に流されると予想

気象庁によりますと、今回の浅間山の噴火で噴煙は北東の方向に流されると予想され、火山灰などの影響は、次の市町村に影響する見込みです。
 
▽すでに影響しているとみられるのが、群馬県の長野原町と嬬恋村、長野県の軽井沢町と御代田町で、
▽8日の午前1時までに影響が予想されるのが、群馬県の中之条町と草津町、
▽午前2時までに予想されるのが群馬県東吾妻町と長野県栄村、新潟県の湯沢町で、
▽午前3時までに予想されるのが群馬県みなかみ町です。
 
■長野県内 火山灰が降ったこと確認できず

長野県軽井沢町にある気象庁浅間山火山防災連絡事務所によりますと、午後11時現在、長野県内で火山灰が降ったことは確認できていないということです。

■新潟県 湯沢町にも少量の灰が降るおそれ

気象庁は午後10時37分、新潟県の湯沢町にも少量の灰が降るおそれがあるとして注意を呼びかけています。
----------------------------------------------------------
火砕流への注意点は
2019年8月7日 23時32分

浅間山の噴火で気象庁が警戒を呼びかけている「火砕流」は、高温の火山灰や岩石、それに火山ガスなどが一体となって斜面を高速で流れ下る現象です。
 
スピードは時速100キロを超えることがあるほか、数百度の高温で流れ下るため、専門家は、近くにいた場合は発生してから逃げきるのはほぼ不可能だとしています。
 
気象庁によりますと、浅間山の過去の噴火で、火砕流は、昭和33年には火口から3キロまで達したほか、昭和48年には火口から1.5キロまで達しました。
 
気象庁は、火口からおおむね4キロの範囲で、大きな噴石に加え、火砕流に警戒するよう呼びかけています。
 
地元自治体の規制に従って危険な場所には絶対に立ち入らないようにしてください。
----------------------------------------------------------
 
被害状況は・・・・。
 
----------------------------------------------------------
浅間山噴火 長野県が警戒対策本部設置へ 各自治体も情報収集
2019年8月7日 23時33分

長野県の危機管理防災課によりますと、県には、午後10時45分の時点で、被害の情報は入っていないということです。長野県は、関係する職員を集めて警戒対策本部を設置するということです。

■長野 小諸市「被害や降灰の情報寄せられず」

小諸市危機管理課によりますと浅間山の噴火による午後10時50分の時点で、被害の情報や灰が降るなどの情報は寄せられていないということです。市では今後、警戒対策本部を立ち上げて、関係する機関とともに詳しい情報収集にあたることにしています。

■群馬 長野原町「被害の情報は入っていない」

浅間山の噴火を受けて、地元の群馬県長野原町は、午後10時45分に役場に対策本部を設置し、パトロールするなどして、情報収集を進めていますが、これまでのところ、被害の情報は入っていないということです。役場で宿直をしていた男性職員によりますと、長野原町役場は火口から30キロほど離れていて、噴火が起きた時は音やにおいなどは感じず、普段と変わらない状態だったということです。

■群馬 嬬恋村「被害の情報は入っていない」

浅間山の噴火を受けて、地元の群馬県嬬恋村は、午後10時15分に役場に対策本部を設置し、職員が村内をパトロールするなどして、情報収集を進めています。村によりますと、これまでのところ、被害の情報は入っていないということです。
 
嬬恋村の熊川栄村長は、「役場に行って状況を早急に確認したい。噴火警戒レベル3で立ち入りが規制される火口から半径4キロ以内には住宅などはないが、観光施設の浅間園や有料道路があるため、今後、通行規制なども検討する必要がある」と話しています。
----------------------------------------------------------
 
現在のところでも被害情報は入っておりません。
 
次に火山情報です。
 
----------------------------------------------------------
浅間山噴火 専門家「異なる経過たどって噴火の可能性」
2019年8月7日 23時46分 NHK

浅間山で小規模な噴火が発生したことについて、火山活動に詳しい東京大学の藤井敏嗣名誉教授は「現時点では、噴火の詳しい状況や今後の活動についてはわからないので、火口から4キロの規制範囲から出て、山から離れることが重要だ。今後、気象庁が発表する情報に注意してほしい」と話していました。
 
そのうえで、「最近の噴火活動は、事前に地震活動の高まりや、山が膨らむような地殻変動が観測されていたが、8月に入ってからのここ数日間は地震活動が低下していた。噴火直前の地震活動や地殻変動のデータを見ないと、詳しいことはわからないが、これまでとは異なる経過をたどって噴火に至った可能性があり、詳しく分析する必要がある」と指摘しています。
----------------------------------------------------------
浅間山噴火 気象庁「火口から4キロでは噴石や火砕流に警戒」
2019年8月8日 0時43分 NHK

浅間山で小規模な噴火が発生したことについて、気象庁の加藤孝志火山課長は8日午前0時半から記者会見を開き、「山頂火口からおおむね4キロの範囲では、大きな噴石や火砕流に警戒してほしい。地元の自治体などの指示に従って、危険な地域には立ち入らないでほしい」と述べ、改めて警戒を呼びかけました。また、「噴火のときには、風下側では火山灰だけでなく、風に流されて降る小さな噴石にも注意してほしい」と呼びかけました。

■「マグマの活動高まっているとは考えていない」
 
火山活動の状況については、火山ガスの放出量が少ないことや、地下のマグマの動きを示すと考えられる明確な地殻変動が観測されていないことから、「地下深くのマグマの活動が高まっているとは考えていない」と述べました。
 
一方、過去の噴火の前に見られた山体の膨張や火山性地震の増加などは、今回、はっきりとは観測されなかったということで、「今後の活動については観測データを注視する必要がある」としています。
 
そのうえで、登山のシーズンを迎えている全国の火山については、「噴火警戒レベルが1であっても、活火山であることに留意するよう呼びかけている。それを意識したうえで登山をしてほしい」と呼びかけました。
----------------------------------------------------------
浅間山 噴火警戒レベル「3」 今後も噴火発生のおそれ
2019年8月8日 4時00分 NHK

7日夜、長野と群馬の県境にある浅間山で、小規模な噴火が発生しました。気象庁は、今後も人が住む地域の近くまで影響を及ぼす噴火が発生するおそれがあるとして、噴火警戒レベル「3」の「火口周辺警報」を発表し、火口からおおむね4キロの範囲では噴火に伴う大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、7日午後10時すぎ、浅間山の山頂の火口で小規模な噴火が発生し、噴煙が火口から1800メートル以上まで上がったほか、大きな噴石が火口から200メートル程度まで飛んだのが確認されました。

噴火はおよそ20分継続し、噴煙が北の方向に流れました。
 
気象庁は、今後も人が住んでいる地域の近くまで影響を及ぼす噴火が発生するおそれがあるとして、浅間山に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを「1」から「入山規制」を示す「3」に引き上げました。

そのうえで、山頂火口からおおむね4キロの範囲では噴火に伴う大きな噴石や火砕流に警戒するとともに、風下にあたる地域を中心に小さな噴石や火山灰、空振=空気の振動などに注意するよう呼びかけています。
 
浅間山で噴火が発生したのは、4年前の平成27年6月のごく小規模な噴火以来で、噴火警戒レベルが「3」となるのは平成21年4月以来です。
 
気象庁によりますと、今回の噴火では2分ほど前から地震や微動が観測されましたが、それ以前には噴火につながるような火山活動は観測されていなかったということです。

これまで浅間山で噴火が発生した際には、事前に火山性地震の増加や地殻変動などが観測されていたということで、気象庁は観測データを精査することにしています。
----------------------------------------------------------
浅間山噴火 気象庁職員が現地で降灰範囲を調査
2019年8月8日 13時33分 NHK

7日夜、長野と群馬の県境にある浅間山で、小規模な噴火が発生したことを受けて、8日、気象庁の職員が現地に入り、火山灰が降った範囲などの調査を行いました。調査の結果、群馬県側でわずかな降灰が確認された一方、長野県側では降灰は確認されなかったということです。

調査を担当する気象庁の火山機動観測班の職員などは、浅間山のふもとの長野県軽井沢町にある浅間山火山防災連絡事務所を午前11時すぎに出発しました。
 
職員たちはまず火山灰が降ったことが確認された浅間山の群馬県嬬恋村に向かい、観光施設「鬼押出し園」や周辺の道路などで灰が積もっている場所を写真に撮りながら記録していました。
 
また、植物の葉に積もった火山灰をブラシを使って採取しました。
 
群馬県嬬恋村と長野原町ではわずかな降灰が確認された一方、長野県側では降灰は確認されなかったということです。
 
現地調査は雨の影響で午後5時すぎに終了しました。
 
気象庁では採取した灰を持ち帰って成分を分析し、噴火の種類を調べることにしています。

気象庁火山課の高木朗充火山活動評価解析官は、浅間山の噴火について「浅間山の過去の噴火では地殻変動や火山ガスの変化など同様のプロセスを経ていて、優等生ともいえるような火山だった。しかし、今回はいずれの変化もなく、これまで仮定していたプロセスとは異なるケースだった可能性もあり今後の精査が必要だと思う」と話していました。

■「あまり眠れなかった」キャンプ場から避難の男性

浅間山の噴火の影響で、火口からおおむね4キロの規制区域内にあるキャンプ場から8組23人が避難した群馬県長野原町の公民館では、噴火から一夜明けて、火山灰で汚れた車を洗う人の姿が見られました。
 
東京 町田市から訪れていた47歳の男性は「テントの撤去作業で避難してくるまでに時間がかかり、あまり眠れませんでした。火山灰は車へのダメージが大きいので早めに洗いました。このあとは別の場所に移動します」と、疲れた表情で話していました。

■「自然が相手なのでしかたない」登山の男性

午前中、規制されている区域の外で浅間山の登山を行った埼玉県の77歳の男性は「ある程度近くまで行けると思って登ったが、思ったより手前までしか行けなくて残念だった。噴火が昼間に起きていたらと思うと怖いが、自然が相手なのでしかたない部分はあると思う」と話していました。

■「子どもたちも少し慌てた様子」中学野球部の引率の男性

東京にある中学校の野球部の合宿の引率で浅間山の登山口に近い長野県小諸市の山荘に宿泊していた43歳の男性は「浅間山が噴火したという放送が流れた時は、子どもたちも少し慌てた様子でしたが、山荘の人の説明もあってその後は、安心して過ごすことができました」と話していました。
----------------------------------------------------------
浅間山噴火 今後も噴火発生のおそれ 引き続き警戒を
2019年8月8日 17時36分 NHK

長野と群馬の県境にある浅間山では、昨夜の小規模な噴火以降、新たな噴火は発生していません。気象庁は、今後も噴火が発生するおそれがあるとして、噴火警戒レベル「3」を継続し、火口からおおむね4キロの範囲で大きな噴石などに警戒を呼びかけています。

気象庁によりますと、浅間山では7日夜10時すぎ、山頂の火口で小規模な噴火が発生し、噴煙が1800メートル以上上がったほか、大きな噴石が火口から200メートルほど飛んだのが確認されました。
 
また、この噴火で群馬県の嬬恋村や長野原町でわずかな火山灰が確認されました。
 
浅間山の火口直下では、火山性地震が今月に入ってからは1日あたり10回前後と先月より減少する傾向にありましたが、噴火が発生したということです。
 
その後、8日に入ってから火山性地震が再び増え始めていますが、新たなマグマの上昇を示すような地殻変動は観測されていないということです。
 
気象庁は浅間山では火山活動が高まり、今後も人が住んでいる地域の近くまで影響を及ぼす噴火が発生するおそれがあるとして、噴火警戒レベル3を継続し、山頂火口からおおむね4キロの範囲では噴火に伴う大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけています。
 
また、風下にあたる地域でも小さな噴石などに、注意するよう呼びかけています。

■「前兆捉えられるはずだった」 浅間山

浅間山では、過去の経験から噴火の前に前兆を捉えることができると考えられてきました。しかし、7日夜の噴火では前兆を捉えきれず、気象庁は、事前に警戒を呼びかけることはできませんでした。

■平成21年の噴火 「13時間前」にレベルを引き上げ

平成21年2月の噴火では、噴煙が高さ2000メートルまで上がり、東京など関東南部や伊豆大島でも降灰が確認されたほか、大きな噴石が火口から1キロほど飛散しました。
 
この噴火の前には、火山性地震が増加し、山体が膨張するような地殻変動が観測されたほか、放出される二酸化硫黄の量も急激に増えていました。
 
このため気象庁は、「噴火が切迫している」として、噴火する13時間ほど前に、噴火警戒レベルを2から3に引き上げていました。

■平成27年の噴火 「5日前」にレベルを引き上げ

前回噴火した平成27年6月にも、噴火の前に、地震活動が活発化し、放出される二酸化硫黄の量が急激に増加するなどの変化が観測されていました。
 
このため気象庁は「噴火の可能性がある」として、噴火する5日前に噴火警戒レベルを1から2に引き上げていました。

■今回の噴火 レベル引き上げは「噴火後」
 
 
こうした過去の経験から、浅間山は、噴火の前に前兆を捉え、警戒を呼びかけることができる火山だと考えられてきました。
 
しかし、今回の噴火の前は、地震は少なく、顕著な地殻変動も無く、放出される二酸化硫黄の量も少ない状態だったため、事前に噴火警戒レベルを引き上げることはできませんでした。

■専門家「噴火は小規模」

浅間山の火山活動を長年研究している東京大学の武尾実名誉教授にNHKが上空から撮影した火口付近の映像を分析してもらったところ「火口付近には噴石によるクレーターらしき痕跡もみられるが、噴石を遠くまで大規模に飛ばしたような痕跡はなく、映像からは小規模な噴火だったことがみてとれる」と話しました。
 
浅間山の活動については、噴火前は地震活動は低調で、顕著な地殻変動も無く、火山ガスの量が増えるなどの変化も無かったことから「現時点では、地下から大量のマグマが供給されて起きた噴火だとは考えにくい」としています。
 
一方で武尾名誉教授は「噴火前に地震の増加や地殻変動が観測されていた過去の噴火とは異なる経過をたどって噴火に至った可能性もある。火山灰などを詳しく分析し、今後の活動を注意深く監視することが必要だ」と指摘しました。

■「レベル1でも噴火」改めて認識すべき

今回、噴火警戒レベルが1の状態で噴火したことについて武尾名誉教授は「噴火警戒レベルが1の火山であっても、顕著な前兆が無い中で突然、噴火に至ることもあると改めて認識するべきだ。
 
浅間山では、噴火警戒レベル1であっても、火口から500メートルの範囲への立ち入りを規制しているが、こうした規制がある場所には、ルールを守って絶対に立ち入らないでほしい。それが登山を楽しみながら、命を守ることにつながるのではないか」と呼びかけていました。

■マグマが含まれているか 火山灰採取し成分分析へ

浅間山で発生した噴火で今後の噴火の推移を考える上でカギとなるのが火山灰に地下深くのマグマが含まれているかどうかです。
8日、浅間山周辺に専門家が入り、成分を調べるために火山灰を採取しました。
 
7日夜、浅間山で発生した小規模な噴火では、火口の北東側の、群馬県の嬬恋村や長野原町で火山灰が確認されています。
 
8日、産業技術総合研究所の及川輝樹 主任研究員らのグループが火口から4キロ余り離れた嬬恋村の観光施設を訪れ、ハケを使って、地面に付着している火山灰を採取しました。
 
今回の噴火の前は、顕著な地殻変動が観測されず、放出される二酸化硫黄の量も少ない状態だったことから、地下深くから新たなマグマが上がって来たことによる噴火ではないとみられています。
 
しかし、及川主任研究員によりますと、火山灰に新しいマグマ物質が含まれている場合は、今回よりも規模の大きい噴火に発展する可能性もあるため、今後詳しく成分を分析するということです。
 
及川主任研究員は「今後の噴火の推移を判断する上で重要なデータになるので、しっかり分析したい」と話していました。
----------------------------------------------------------
 
 
周辺地域の皆様は、今後もご注意くださいませ。
 
 
ペタしてね