天文学:バーナード星を回る候補惑星 | Just One of Those Things

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前回に引き続き、2018年度の47号目のネイチャーのハイライトより。
 

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天文学:バーナード星を回る候補惑星
Nature 563, 7731
2018年11月15日

バーナード星は、太陽に最も近い単独の星である(さらに近いのは、三重連星系であるケンタウルス座α星の3つの星だけである)。この星は長く惑星探査の対象となってきたが、これまでこの星での惑星発見の主張は全て反証されている。今回I Ribasたちは、20年にわたって収集されたデータセットを使って、視線速度の測定結果に233日周期の周期的な信号が存在することを示している。そしてこの結果が、平衡温度で水が凍結する場所である「雪線」の近傍を回る、地球質量の少なくとも3.2倍のスーパーアースによるものとして矛盾しないと結論している。

Letter p.365
News & Views p.329
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この論文はネイチャーのニュースにも取り上げられました。
 
日本語版の本誌では「天文学:系外惑星のパズルを解く重要なピース」と題され、見出しにおいては、「今回、比較的広い軌道を回っている低質量系外惑星が発見された。これは、惑星の形成と進化のモデルに影響を及ぼし、系外惑星の特徴評価における新時代への扉を開く可能性がある。」と取り上げられています。
 
フルテキストを直訳しますと・・・
 
太陽系外惑星パズルの要
 
となり、見出しを直訳しますと・・・
 
比較的広い軌道での低質量の惑星の検出は、惑星の形成と進化のモデルに影響を与え、そして惑星の特徴付けの新時代への扉を開くことができます。
 
となります。
 
フルテキストは下記です。
 
Full Text:News & Views p.329
 
本論文においては、日本語版の本誌では「天文学:バーナード星の雪線付近を軌道運動しているスーパーアースの候補」と題されています。
 
フルテキストを直訳しますと・・・
 
バーナードの星の雪線の近くを周回する超地球惑星候補
 
となり、Abstractを直訳しますと・・・
 
バーナードの星は赤い矮星で、既知のすべての星の中で最大の固有運動(空を横切る見かけの運動)を持っています。 1.8 parsecs[1]の距離では、太陽から最も近い単一星です。 αCentauri系の3つの星だけがより接近しています。バーナードの星はまた、知られている磁気活性の最も低い赤矮星の中でも[2,3]であり、太陽系よりも推定年齢が古くなっています。その特性はそれを惑星探査のための主要なターゲットにします。ラジアル速度イメージング[4、5、6]、アストロメトリ[7、8]、直接イメージング[9]など、感度限界の異なるさまざまな手法がこれまで使用されてきましたが、いずれも最終的に否定的な結果またはゼロの結果につながりました。ここで我々は高精度の半径方向速度計器からの多数の測定値を結合し、233日の期間を持つ低振幅周期信号の存在を明らかにしました。独立した測光および分光モニタリング、ならびに機器の系統的効果の分析は、このシグナルが惑星の伴侶から生じると最もよく説明されていることを示唆している。バーナードの星のまわりの候補となる惑星は、地球のそれの3.2倍の最小質量を持つ冷たい超地球であり、その雪線の近くを周回する(揮発性化合物が凝縮することができる星からの最小距離)。 20年間の測定にわたるすべての動径速度データセットの組み合わせはさらに、恒星の磁気活動周期またはより遠方の惑星の物体から生じる可能性のある長期の変調を明らかにしています。太陽に近いため、候補惑星はバーナードの星から最大220ミリ秒の角度間隔を持ち、将来の直接イメージングや天文観測のための優れたターゲットとなります。
 
となります。
 
フルテキストは下記です。詳細が必要な方はご購入をお願いいたします。
 
Full Text:Letter p.365
 
Data availabilityによりますと・・・
 
この研究で使用された公共の高解像度分光生データは、対応する施設のアーカイブから自由にダウンロードすることができます:HIRES、http://koa.ipac.caltech.edu。 UVES、HARPSpreおよびHARPSpost、http://archive.eso.org。 HARPS-N、http://archives.ia2.inaf.it/tng; APF、https://mthamilton.ucolick.org/data)プロプライエタリな生データは、合理的な要求に応じて対応する作者から入手可能です。夜間平均された、完全に較正された半径方向速度、分光指数、および測光測定値は補足データとして利用可能です。
 
 
究極に溜まりに溜まったネイチャー。次回は、「有機化学:オレフィンを用いるアルキル炭素–アルキル炭素結合の形成」を取り上げます。
 
 

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