室内飼育の猫でもダニ対策は必要 「猫につくダニ」 | Just One of Those Things

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今回は、室内飼育の猫でもダニ対策は必要というお話です。

 

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室内飼育の猫でもダニ対策は必要 「猫につくダニ」
3/28(木) 21:15配信 ねこのきもちWeb編集室

「ダニ」と聞くと、どんな姿・形・大きさのものを思い浮かべますか?  じつは、ダニは種類によって、まったく違う生き物といえるほど異なっています。ダニの生態と、愛猫をダニから守るための予防法や治療法、対策について解説します。
 
■完全室内飼いでも予防は必要?
 
室内飼育をしている猫でも、家のベランダや庭へ出ることがあります。
その際にノミやダニに感染するケースがよく見られるため、対策が必要なのです。ほかにも、飼い主さんの靴や衣服に付着したダニが、室内で繁殖して猫に感染するケースもあります。
 
完全室内飼いでも安心せずに、きちんと予防薬を使って対策したほうがよいでしょう。
 
■まだ少ない猫のダニ予防
 
犬の飼い主さんの多くがダニ予防をしているのに対し、猫の飼い主さんは「完全室内飼いだから必要ない」と、予防をしていない方が多いようです。しかし、ダニに寄生されることで、さまざまな病気に感染するおそれもありますので、確実に予防をしておくことが大切です。
 
■猫に危害を加えるダニの種類と症状は?
 
ダニは多くの種類があり大きさも生態もさまざま
 
ダニ類はクモの仲間です。区分のない袋状の体と8本の足をもっていることは共通していますが、大きさや生態は種類でかなり異なります。大きな区分として、肉眼で見える大きなマダニ類と、肉眼ではほとんど見えない小さなダニ類に分けられます。
 
マダニ類は成虫になると4~7㎜もあり、草むらなどに生息して動物が通ったときに体表に飛びつき、猫などの動物の体表で吸血します。小さなダニ類はほとんどが1㎜以下と小さく、耳の中や体毛上、動物の皮膚上に掘ったトンネルで、皮膚や耳アカを食べながら生涯を過ごしているのです。 
 
では詳しく見ていきましょう。
 
【マダニ(4~7㎜程度)】
 
マダニの幼虫は草むらなどに生息し、動物の存在を感知すると草の葉先や地表から動物の体表に付着して吸血します。マダニに噛まれても、痛みやかゆみは軽度ですむことが多く、症状はほとんどみられません。ただし、皮膚炎やアレルギーの原因になることがあり、さらには多くの病気を媒介し、飼い主さんに被害をもたらすこともある危険なダニの代表格です。
 
【ミミヒゼンダニ(0.5㎜程度)】
 
小さなダニ類で、耳アカを食べながら外耳道の表面で生涯を過ごします。感染すると強いかゆみが起こり、異臭を放つ黒い耳アカがたまるのが特徴です。悪化すると、膿や血腫を伴う外耳炎へと進行しますが、人への感染はほとんど報告されていません。
 
【ショウセンコウヒゼンダニ(0.2㎜程度)】

動物の皮膚にトンネルを掘り、その中で皮膚を食べて生涯を過ごします。おもに顔まわりと前足に感染し、強いかゆみと皮膚炎を起こします。人に感染することもありますが、症状は一過性です。
 
■日頃の健康チェックで早期発見を
ダニの寄生は、定期的な薬の投与によって予防することができます。ここでは、ダニの予防薬(動物用医薬品)の種類についてご紹介します。
 
主な猫のマダニ予防薬の種類
 
「フロントラインプラス」
ペットに寄生したノミやマダニを速やかに駆除する動物用医薬品です。毎月1回投与することで、ノミの卵のふ化や発育まで阻止し、その繁殖・再寄生を予防できます。また、ハジラミを駆除する効果も確認されているため、これ一つで、さまざまな効果が期待できるといえるでしょう。
 
「ブロードライン」
毎月1回の投与でノミ・マダニの駆除やフィラリア症の予防、さらには猫のお腹に寄生するさまざまな寄生虫を駆除できる“オールインワン”予防薬です。フロントラインプラスとの違いは、ブロードラインはお腹の虫の虫が駆除できる一方で、ハジラミは対応していないという点。料金も異なりますので、かかりつけの獣医師に相談して処方してもらいましょう。
 
ちなみに、ミミヒゼンダニやヒゼンダニのような小さいダニ類は、「レボリューション」という外用薬を使用して駆虫します。
 
■予防薬と併せて行いたい!ダニ予防 
 
①耳や顔周りに異常がないかをチェック
 
小さなダニやノミに感染しても、早い段階で適切な治療を受ければ、すぐに症状は治まります。そこで、日常的に耳の中や顔周りに異変がないか、かゆがっている様子がないかをチェックしましょう。また、耳アカはミミヒゼンダニの食べ物となるので、たまっているのに気付いたらお手入れを。
 
②皮膚にマダニがいないかをチェック
 
外に出る猫は、草むらなどを通った際にマダニに感染する可能性があります。家に帰ってきたら、ブラッシングなどをしながら皮膚にマダニがいないかチェックしましょう。また、外に出る猫はほかの猫と接触した際に小さなダニに感染する可能性も高いので注意が必要です。
 
むやみにベランダや庭などの外へ出さないことも予防につながります。また、飼い主さんは外出から帰ってきたら衣服や持ち物を叩いてノミやダニを落とす習慣をつけましょう。手洗いすることも重要です。外猫を触った際は、特に念入りに手洗いしてください。
 
■ダニに寄生されてしまったときの治療法は? 
 
マダニに寄生された場合
 
まず、猫の体にマダニを発見したとしても、引っぱったり手でつぶしたりすることは絶対にやめてください。マダニは皮膚の柔らかいところに口を差し込んで食いついています。無理に取り除こうとすると、皮膚の中にマダニの一部が残りひどい皮膚炎を引き起こすこともあるからです。
 
マダニに寄生されたことがわかったら、速やかに動物病院へ行きましょう。動物病院では、先ほどご紹介した「フロントラインプラス」や「ブロードライン」などの予防薬を使って駆虫します。また、皮膚炎や貧血などの症状が見られる場合は、症状に合わせた処置や治療を行うことも。
 
マダニの寄生からある程度時間が経過してしまい、感染症になってしまった場合も、その感染症に合わせた治療法がとられますが、特効薬などがないケースもあるので、なるべく早く治療を開始することが大切です。
 
その他のダニに寄生された場合
 
寄生しているダニや症状に合わせた治療が行われます。例えば、ミミヒゼンダニに寄生され「耳ダニ症(耳疥癬症)」になってしまった場合は、先述した通り「レボリューション」を使用して治療するケースが多いようです。
 
通常は1回の投与ですが、ひどいときは2、3回投与することも。
 
■ダニ対策&撃退法!
 
飼い主さんができるダニ対策としては、家の中の掃除が挙げられます。ダニは多くの卵を産み、家じゅうに卵をばらまいている可能性があるので、きれいに取り除かないと再感染の危険があります。猫のベッドを洗濯したり部屋を掃除したりして住環境を清潔に保ちましょう。
 
また、ダニやノミは高温に弱いので、天日干しや熱湯での洗濯も有効ですし、定期的なブラッシングやダニ駆除用のシャンプーもダニ対策としては欠かせません。
 
ダニは猫だけでなく人にも寄生します。ダニから大切な家族を守るため、日頃から予防対策をしておきましょう。
 
参考/「ねこのきもち」2017年7月号『愛猫が寄生虫のえじきに!? 飼い主さんの油断を先生が斬る!知らぬ間に猫の健康を脅かす コワ~イ寄生虫にご用心!』(監修:サエキベテリナリィ・サイエンス代表 佐伯英治先生)
   「ねこのきもち」2018年5月号『愛猫を守るためにできることが見えてくる!イマドキ猫の健康事情』(監修:聖母坂どうぶつ病院 獣医師 鵜飼佳実先生)
   「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『【獣医師が解説】猫のマダニ問題!対策すべき病気と駆除薬の使用法』(監修:ねこのきもち相談室獣医師)
   「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『【獣医師が解説】猫の「耳タ゛ニ症」は人にも感染する? 予防法も解説』(監修:ねこのきもち相談室獣医師)
   「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『病気・症状データベース(耳ダニ症)』
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/HONTAKA

ねこのきもちWeb編集室
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