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前回に引き続き、2018年度の40号目のネイチャーのハイライトより。

 

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生化学: de novo βバレルの設計
Nature 561, 7724
2018年9月27日   

βバレルでは中心軸の周りにβストランドが規則的に配置されていることが、タンパク質設計のためのパラメーターを使ったシンプルなモデル化をこれまで阻んできた。今回、D Bakerたちは対称性を破ることによって、初めてのβバレルデザイナータンパク質群、すなわちサイズが天然のGFPの半分以下の一連の蛍光タンパク質を、第一原理から作製した。彼らが導入したドッキング・アルゴリズムの「rotamer interaction field」法は、アミノ酸配列と剛体の自由度を同時に最適化する手法で、これは小分子を結合するための特別仕立ての空洞を持つ他のタンパク質をde novo設計する道を開く。この方法には、リガンド結合タンパク質、センサー、触媒のような非常に多くの応用が考えられる。

Article p.485
News & Views p.471
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この論文はネイチャーのニュースにも取り上げられました。日本語版の本誌では「計算生物学:蛍光を活性化するデザイナータンパク質」と題され、見出しにおいては、「今回、βバレルと呼ばれるタンパク質の構造モチーフを、任意の小分子と特異的に結合するように設計できる計算法が考案され、生物工学的応用への扉が開かれた。」と取り上げられました。
 
フルテキストを直訳しますと・・・
 
デザイナータンパク質は蛍光分子を活性化する
 
となり、見出しを直訳しますと・・・
 
βバレルとして知られるタンパク質中に見いだされる構造モチーフを任意の小分子に特異的に結合するように設計することを可能にする計算方法が考案されており、バイオテクノロジー用途への扉を開く。
 
となります。
 
フルテキストは下記です。
 
Full Text:News & Views p.471
 
本論文においては、日本語版の本誌では「生化学:蛍光活性化βバレルのde novo設計」で取り上げられています。
 
見出しを直訳しますと・・・
 
βバレルを設計するための一般原理の解明は、蛍光タンパク質の新規作成を可能にする。
 
フルテキストを直訳しますと・・・
 
蛍光活性化βバレルの新規設計
 
となり、Abstractを直訳しますと・・・
 
β-バレルの中心軸周りのおよびコイルドコイルのα-ヘリックスの規則的な配置は、大部分の球状タンパク質の不規則な三次構造とは対照的であり、そしてそれらが最初に発見されて以来魅力的な構造生物学者を有している。単純なパラメトリックモデルは、広範囲のα-ヘリカルコイルドコイル構造を設計するために使用されてきたが、今日までβ-バレルに関しては成功していない。ここで我々はβ-バレルの正確なde novo設計が連続的な水素結合結合性を達成しそして骨格の歪みを排除するためにかなりの対称性の破れを必要とすることを示す。次に、蛍光性化合物DFHBIと一致するキャビティ形状を持つβバレルバックボーンモデルのアンサンブルを構築し、これらのキャビティ内のDFHBIの剛体配置と周囲のアミノ酸の同一性を同時に最適化するために階層的グリッドベース検索法を使用します。高い形状と化学的相補性を達成するために。この設計は、高い構造的正確性を有し、in vitroおよび大腸菌、酵母および哺乳動物細胞においてDFHBIを結合して蛍光活性化する。リガンドを結合するために特注設計された骨格を用いたこの小分子結合活性の新たな設計は、既知のタンパク質構造で利用可能な骨格形状によって制限されないますます洗練されたリガンド結合タンパク質、センサーおよび触媒の設計を可能にする。
 
となります。
 

フルテキストは下記です。詳細が必要な方はご購入をお願いいたします。

 

Full Text:Article p.485

De novo design of a fluorescence-activating β-barrel

 

 

究極に溜まりに溜まったネイチャー。次回は、「構造生物学: 片頭痛に関係するCGRP受容体の構造がついに明らかになった」を取り上げます。

 

 

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