地震発生せず津波の可能性 徳島・海陽沖に海底地滑り跡~大阪湾 海底地滑りで津波も? | Just One of Those Things

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地震発生せず津波の可能性 徳島・海陽沖に海底地滑り跡 徳島大大学院調査
2019年1月16日(水) 11:30配信 徳島新聞

 海陽町沖に、地震が発生せず津波を引き起こした可能性のある海底地滑りの大規模な痕跡があることが、徳島大大学院の馬場俊孝教授(津波防災学)の調査で分かった。馬場教授によると、痕跡は南海トラフ沿いに無数にあるが、大陸に近い地点で大規模なものが見つかるのは珍しい。県内にも「前兆なき津波」のリスクがあることを示している。
 
 痕跡があるのは海陽町の南東約20キロ沖合の水深600~800メートル地点。幅6キロの斜面の4カ所で200~300メートル崩落している。いずれも発生時期は分かっていない。原因も不明だが、周辺が揺れて崩れた可能性が高いという。
 
 馬場教授は神戸大と連携し2017年夏、学術研究船を使った調査を開始。船底に設置した発信器で音波調査を3回行い、海底の地形や崩落範囲などを特定した。今後は崩落した土砂を採集したり、崩落箇所の地質を調べたりして発生時期や原因の解明を目指す。
 
 海底地滑りによる津波は、海底斜面上の堆積物が急激に滑り落ちた際に海水が上下に動いて引き起こされる。地震による津波と違って被害は局所的だが、地震波を観測しないため、前兆を把握するのが難しい。
 
 馬場教授によると、崩落が起きた場合、県南部沿岸には高さ10メートルほどの津波が10分程度で到達する恐れがある。昨年12月22日にはインドネシアで火山噴火に伴う海底地滑りが原因とされる津波が発生し、多数の死傷者が出た。
 
 過去の南海地震を記録した古文書「震潮記」によると、県内では1512年に海陽町宍喰地区周辺で地震がないまま津波が発生し、3700人余りが亡くなったとの記録があるが、海底地滑りとの因果関係は不明だ。
 
 馬場教授は「県南部には国の観測網があるものの、海底地滑りによる津波は予測が難しく、小さな地震がきっかけで地滑りが発生する恐れもある。津波警報が出た場合、少なくとも解除されるまでは警戒してほしい」と話している。
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出典:NHK特集
2018年3月13日 22時05分
 
現在想定されている南海トラフ地震の被害ケースは下記です。
 
出典:朝日新聞デジタル
 
次に、大阪湾についての記事を取り上げます。
 
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【特集】大阪湾に眠る“謎の活断層” 沿岸部に深刻な津波被害の可能性も
2019年1月18日(金) 14:14配信 MBSニュース

大阪湾の海底を通っている大きな活断層「大阪湾断層」。淡路島の東側の沖合に南北に延びる断層で、いまこの断層が動けば、阪神・淡路大震災以上の大きな被害が出る可能性があることが最新の研究でわかってきました。
 
■動くとM7.5程度の地震の可能性
 
去年9月、神戸大学の海底探査船が大阪湾に出航した。目的は学生たちに最新の海底調査の方法を身につけてもらうこと。さらに、大阪湾の海底に伸びる活断層を詳細に調べるためだ。大阪湾の海底には淡路島の洲本沖から神戸の六甲アイランド付近まで、長さ約39キロにも及ぶ「大阪湾断層」が横たわっている。
 
大阪湾断層については、1995年の阪神・淡路大震災の後、政府の地震調査研究推進本部によって本格的な調査が行われている。その結果、平均活動周期は約3000~7000年で、最後に動いたのは9世紀以降と推定されたが、まだわからないことが多い“謎の活断層”だ。ただ、約40キロ近い長さから、もしこの断層が動けば阪神・淡路大震災を起こしたマグニチュード(M)7.3の地震を超えるM7.5程度の地震を起こす可能性があることがわかった。これは、阪神間を含む周囲の沿岸部に震度5強~7の強い揺れをもたらす恐れがある巨大な地震だ。
 
神戸大学の研究グループは、最新の機器を使って大阪湾の海底に眠るこの「謎の活断層」の全容解明に挑んでいる。調査の方法のひとつは「反射法地震探査」と呼ばれるもので、海中で人工の地震波を発生させ海底の地層から跳ね返ってくる波を分析してその構造を調べるというものだ。入手したデータはすぐにデジタル画像化され、船の上でも見ることができる。
 
「海底に堆積している層が見えるのが最初で、それがあるところに沈んでいるように見えているところが断層。数十メートルくらいの段差がある。これがいわゆる大阪湾断層」(神戸大学・海洋底探査センター 島伸和教授)
 
今回の調査では、これまでわかっていなかった新たな活断層も発見された。
 
「(画像の)端の方もよく見ると、ちょとした食い違いもある。これも小さな断層かなと認知できる。ごく最近に動いたとたぶん言える」(島伸和教授)
 
では、こうした海底活断層が動けば何が起こるのか。強い揺れにより、周辺の沿岸部に被害を引き起こすことはすでに想定されているが、実は、さらに深刻な被害が出る恐れがあるという。その被害とは…
 
■“活断層による地震”で津波 海底で何が…
 
去年、インドネシア中部にあるスラウェシ島で、大阪湾断層による被害を予測するような事態が起きた。現地時間の去年9月28日午後6時過ぎ、スラウェシ島のパル湾近郊で大阪湾断層の想定と同じM7.5の大地震が発生した。強い揺れとともにパル湾周辺に津波が襲い、2000人を超える住民らが命を落とした。現地で調査を行ってきた東北大学の今村文彦教授は、その被害の大きさに驚きを隠せない。
 
「岸から約200~300メートルのエリアで建物または住宅等が被害を受けた。津波は局所的に10メートル(の高さ)までいきました。(建物)1階の部分が漂流物を含めて入ってきて大きな被害を受けた。(被害状況を見ると)強い力で突き抜けたことがわかる」(東北大学・災害科学国際研究所所長 今村文彦教授)
 
Q.東日本大震災とよく似ている?
 
「似ている。部分的に破壊力はものすごかった」
 
今村教授らの調査によると、津波は第3波まで続き、パル湾周辺にある建物はコンクリート製のものも含め基礎のみを残して流されているものが多い。
 
「まだ現地調査のみだが、5~10メートル(の高さ)まできているので、乗用車が時速30~40キロくらいでぶつかってきた力になる」(今村文彦教授)
 
この地震を引き起こしたのは「パル・コロ断層」と呼ばれる活断層。陸地だけではなく海底にも通っているため、これが津波を引き起こした原因ではないかとみられていた。しかし、10メートルを超える大津波はふつう、東日本大震災のような海洋プレート型の地震で起きるもので、活断層による地震で発生することはない。では、いったいなぜ大津波が起きたのだろうか?今村教授は今回、地震と同時に海底で起きた「ある現象」に注目しているという。
 
「地滑りという地盤の変化が、局所的な津波を起こした可能性が高い」(今村文彦教授)
 
地震による強い揺れにより、パル湾の海底で大規模な地滑りが起こり、これが10メートルを超える津波を引き起こしたと考えているのだ。そして、これと「同じ現象」が大阪湾断層でも十分起こる可能性があるという。
 
「残念ながら津波が発生する可能性はある。スラウェシのように地滑りが起きると、かなり(津波の)規模が大きくなる」(今村文彦教授)
しかも、ひとたびこの津波が起これば想定以上の人的被害が増える可能性があるという。その理由は津波の到達時間だ。南海トラフ地震では、大阪には発生後約2時間で最大4メートルの津波が押し寄せると想定されているが、大阪湾断層が動けば、わずか数分後に最大10メートルの津波が阪神間の沿岸部を襲うことになる。つまり、沿岸部の住民には津波への準備や避難するための時間がほとんどないのだ。
 
■大阪湾でも「海底地滑り」による津波の可能性
 
本当にインドネシアで起きた「海底地滑り」が大阪湾でも起こりうるのだろうか。大阪湾の地質に詳しい、大阪市立大学の三田村宗樹教授もその可能性を否定しない。
 
「海底に断層があって、それが動いて津波が起こったことは知られている。日本の中でも海底に断層もあり、場合によって地滑りを起こし津波の原因になることはありえる」(大阪市立大学・都市地質学 三田村宗樹教授)
 
大阪湾の海底地形図を見ると、明石海峡と紀淡海峡の周辺が特に深い谷になっているのがわかる。そして、平坦になっている沿岸部周辺には川から流れ込んだ泥や土砂が厚くたまっている。つまり、地震によってこの土砂が海峡の谷間に崩れることで地すべりが起こるのだ。
「海峡部の一番深い(中心部は)100メートルくらい。谷状の地形があるので、スラウェシでも海底地滑りがあったが(大阪湾でも)そういうこともありえるかもしれない」(三田村宗樹教授)
 
大阪湾ではいま、2025年の万博開催に向けて各地で整備が進められている。沿岸部に住む人たちは次の地震に備え、いま一度、足元を見つめ直す時期にきているのかもしれない。
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長さ約39キロにわたる「大阪湾断層」・・・ということで・・・。
 
近畿地方中部には、活断層が密に分布しています。
 
出典:国土交通省近畿地方整備局
 
死者多数のインドネシア津波、原因は、スマトラ島やジャワ島の海岸を襲った津波は、火山島の火山活動によって、海底で起きた地滑りが原因と考えられています。
 
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インドネシア津波、死者420人超に 火山活動続き新たな津波の恐れも
2018/12/24(月) 15:34配信 BBC News

インドネシア西部のスンダ海峡で22日に発生した津波で、インドネシア国家防災庁は25日、死者数が少なくとも429人に達したと発表した。
インドネシア政府によると、約150人がまだ行方不明で、1万6000人以上が家を失った。
 
スマトラ島やジャワ島の海岸を襲った津波は、火山島アナククラカタウの火山活動によって海底で起きた地滑りが原因と考えられている。
スマトラ島とジャワ島の間にあるスンダ海峡に位置するアナククラカタウ島は、23日にも噴火。火山灰や煙が噴出した。
 
噴火の影響で被災地の道路は封鎖され、救出活動は進んでいないが、甚大な被害を受けた地域には被害者の捜索支援のため重機が運ばれている。
 
警報発令ヌグロホ報道官は記者会見で、アナククラカタウ島の火山噴火が続いているため、新たな津波の可能性があると話した。
 
「海辺での活動を控え、海岸からしばらく離れているよう、インドネシア気象気候地球物理庁が勧告している」とヌグロホ報道官は述べた。
 
1927年にクラカタウ島の噴火で形成されたアナククラカタウ島ではここ数カ月、火山活動の活発化が観測されており、火口付近への立入禁止命令も出ていた。
 
ヌグロホ報道官は24日、今回の津波で事前に警報が出なかった理由をツイッターに連続投稿した。ヌグロホ氏によると、インドネシアの早期警報は地震観測のため設置されたもので、地震と同様に大津波を発生させる原因になり得る海底での地滑りや火山噴火には反応しないという。
 
ただしヌグロホ氏は、世界の火山の13%がインドネシアに集中しているとして、火山活動を観測できるシステムの開発が極めて重要だと付け加えた。
 
被害が起きた夜に、津波の事前警告システムが機能していなかったことをヌグロホ報道官は認めた。資金不足、観測ブイへの破壊行為、そして技術的故障のため、津波警告システムは2012年以来作動していないという。
 
2012年の研究でアナククラカタウ島の噴火とそれに伴う津波を予測していた地質学者のラファエル・パリス氏は、「この火山円錐丘が安定しているのか今は非常に不確かだ。今後も噴火や津波が起きる確率は無視できない」と話した。
 
被害拡大の理由津波は現地時間22日午後9時30分(日本時間同日午後11時30分)ごろに被害地域を襲った。この日の現地は休日で、地震警報もほとんど出なかったもよう。
 
地震に伴う津波発生時に多く見られる海面の低下が、今回は観測されなかった。火山近くに観測ブイがあったとしても、警報を出せる時間は限られていただろうと、専門家は語っている。
 
津波のため観光客に人気の複数行楽地で建物数百棟が損害を受けたほか、自動車が押し流され、樹木も根こそぎ流された。被害地域の中には、ジャワ島西部のビーチリゾート、タンジュンレスンもあった。
 
タンジュンレスンでは津波当時、インドネシアの人気ロックバンド「セヴンティーン」がライブ演奏中だった。ソーシャルメディアで拡散している動画には、ライブが行われていたテントに津波が押し寄せる様子が映されている。
 
津波によりステージも破壊され、「セヴンティーン」はリードボーカルを除くバンドメンバーが死亡あるいは行方不明となった。
 
インドネシアの津波被害は過去にも環太平洋全域のほとんどを円形につなぐ、地震や火山噴火の頻発地域「炎の輪」に位置するため、インドネシアでは津波が多い。
 
今年9月には、インドネシア中部スラウェシ島の近海で大地震が発生。地震で発生した津波は湾岸都市パルを襲い、2000人以上が死亡した。
 
インド洋で2004年12月26日に発生した大地震でも、大規模な津波が何度も発生した。13カ国で死者約22万8000人が出たが、被害のほとんどはインドネシアで起きた。
 
ただし、今回のような火山活動が原因とみられる津波は、比較的頻度が少ない。
 
旧クラカタウ島では1883年に大噴火が今回噴火したアナククラカタウ島の位置にはかつて、クラカタウ島という火山島が存在したが、19世紀に噴火で大部分が消失した。1883年8月にあった旧クラカタウ島の噴火は、記録されている中で最も暴力的な噴火の1つだった――。

・最高で高さ41メートルの巨大な津波が発生。3万人以上の死者が出た
 
・噴出された高熱の火山灰でも数千人が死亡した
 
・噴火は、爆薬のトリニトロトルエン(TNT)200メガトンが爆発した規模に相当するという。1945年、日本の広島に投下された核爆弾の約1万3000倍にあたる
 
・噴火音は数千キロ離れた場所でも聞かれたという
 
・爆発後の1年で、世界の平均気温は摂氏1度以上低下した
 
・この噴火でクラカタウ島はほとんど消滅した。その後、1927年の噴火により、アナククラカタウ島が誕生した
 
<解説>何が津波を引き起こしたのか――ジョナサン・エイモスBBC科学担当編集委員100年近く前に海上へ姿を現した火山島アナククラカタウのことは、この地域の住民なら誰もが認識していたはずだ。しかし現地の専門家は、アナククラカタウの地鳴りや噴火は相対的に小規模で、断続的だと説明する。
 
言い換えれば、この島は常に背景にあったのだ。
 
ただそれでも、火山が大波を引き起こすことは良く知られている。噴火によって、大量の水が移動するのだ。
 
22日の津波発生後、最初に撮影された衛星写真は、アナククラカタウ西南西の山腹崩壊を強く示している。この崩壊により数百万トンの岩くずが海に落下し、全方位に波が押し出されたとみられる。
 
・エイモス編集委員の解説全文はこちら(英語)
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本来、1つずつ上げるものをつにまとめました。
 
次に、究極に溜まりに溜まったネイチャーを取り上げます。
 

 

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