南極の氷解速度、過去40年で6倍に加速=研究 | Just One of Those Things

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科学オタクの主婦が危機感から一人でこねまくっております、危機管理シリーズ。データ編です。

 

今まではdiaryに取り上げていましたが、いよいよということで、新たにカテゴリーを立てました。地球温暖化編。

 

温暖化加速し、海水温は推計より大幅に上昇しているといいます。

 

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南極の氷解速度、過去40年で6倍に加速=研究
2019年1月15日(火) 16:42配信 ロイター

[オスロ 14日 ロイター] - 地球温暖化の進行により南極の年間氷解速度が過去40年間に6倍に加速しているとの研究結果が発表された。米国科学アカデミー紀要(PNAS)誌に掲載されたもので、この状況が続けば今後数世紀の間に海面が数メートル上昇する可能性があるとみられている。
 
研究は東南極氷床の端の部分が解けており、海面上昇を助長していると指摘。西側で発生しているような氷解は東側では回避されているとするこれまでの報告と異なる見解を示した。
 
研究によると、2009─17年の南極の純氷解量(積雪と氷解の差し引き)は2520億トン。1979─91年の平均は400億トンだった。
 
研究は南極の氷解により過去40年間で海面を13.2ミリ押し上げる量の水が供給されたと計算。フランス、オランダ、米国の科学者から成る研究チームを率いたカリフォルニア大学のエリック・リグノット地球システム科学教授は、「これはいわば、氷山の一角」と指摘した。
 
地球の海面は過去1世紀で約20センチ上昇している。他の多くの研究によると、グリーンランドから南極までの範囲で氷解が進み、バングラデシュ、米フロリダ州などの沿岸や、ロンドン、上海などの都市に脅威が生じている。
 
研究は、1992─2017年に解けた南極の氷の量を1690億トンと推定。昨年に大規模な国際チームが推計したところでは、この期間の氷解量は1090億トンとなっていた。
 
この差は主に、PNASに掲載された論文がこの期間に東南極で570億トンの氷が失われたと指摘したのに対し、昨年の研究では50億トン増えたとしていたことが原因という。
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温暖化加速し、海水温は推計より大幅に上昇しているといいます。
 
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世界の海で温暖化が加速、異常気象に拍車の恐れも
2019年1月11日(金) 13:55配信 CNN.co.jp

(CNN) 世界の海で温暖化のペースが加速し、海水温はこれまでの推計よりも大幅に上昇しているという研究報告が、10日の科学誌サイエンスに掲載された。気候変動を食い止める対策を講じなければ、事態はさらに悪化すると警鐘を鳴らしている。
 
今回発表されたデータでは、海の状態が1950年代後半から変化し続け、60年代以降は海水温が大幅に上昇したことを示している。海水の温暖化は、2014年に発表された国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)に盛り込まれた推計よりも、はるかに速いペースで進行している。
 
研究チームは、海面に浮かべたロボット装置3000台あまりでネットワークを構成する海洋観測システム「Argo」を使って、海水温や塩分濃度を継続的に測定。過去の温度や調査結果と比較した。
 
海水温の上昇は海面の上昇を引き起こし、沿岸部の洪水や海氷の減少につながる。海氷が減れば温暖化はさらに加速して、ペンギンやホッキョクグマなどの生存が脅かされる恐れもある。
 
さらに、降雨量が増えてハリケーンなどの熱帯低気圧の勢力が増し、影響が長期化する。
 
今回の発表を行った米国立大気研究センターの専門家によると、2018年に米国を襲ったハリケーン「フローレンス」や、その前年の「ハービー」が発生した場所は、特に海水温が高かった。
 
海水温が高くなれば蒸発量も増え、熱帯低気圧の湿度は高まる。海水温が1度上昇するごとに、大気中の湿度は7%増える計算で、フローレンスが発生した場所の海水温は平年より1.5度高く、大気の湿度は約10%上昇した。
 
このままのペースで海水温が上昇し続ければ、気象関連の問題がさらに増える恐れもある。
 
もし気候変動に対して何も対策を講じなければ、海面の温暖化のペースは2081~2100年までに、過去60年の合計に比べて6倍に加速すると研究チームは予想。一方、パリ協定の目標を達成できれば、海面温暖化のペースは2081~2100年までに半分に抑えられるとしている。
 
地球温暖化については国連が昨年10月に発表した報告書でも、破壊的な規模の地球温暖化を避けるために、人類が行動できる時間はあと10年ほどしかないと警告していた。
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解けた氷河から、メタンガスが放出という発表もあります。
 

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解けた氷河から大量のメタンガスが放出される
2018年12月7日(金) 17:59配信 ニューズウィーク日本版

■氷の封印は解けてしまったのか――火山と氷河による相互作用が加速して危険なメタンが大量に大気中へ
 
カトラ火山はアイスランド最大にして最も危険な火山。そのカトラ火山を覆う巨大氷河の一部であるソウルヘイマヨークトル氷河から、強力な温暖化ガスのメタンが毎日最大41トン放出されている──。そんな驚きの研究結果が、11月20日付でオンライン学術誌サイエンティフィック・リポーツに発表された。
 
メタンの温室効果は二酸化炭素(CO2)よりはるかに強い。北極地方では永久凍土に閉じ込められているが、温暖化の影響で凍土が解けてメタンが放出され、温暖化を一段と加速させる恐れがある。
 
未知のメタン発生源を突き止めることは、気候変動の予測に不可欠だ。今回発見されたような事例がほかにも存在するなら、人知れず大量のメタンが放出されていることになる。

氷河からこれほど大量のメタン放出が確認されたのは初めてだが、「同様に氷河と火山が互いに作用を及ぼしている場所でもメタンが放出されている可能性は十分ある」と、研究を率いる英ランカスター大学のピーター・ウィンは言う。「南極大陸とグリーンランドの氷床の下で広範囲の地熱活動を示す証拠が増えており、大量のメタンが発生している可能性がある」
 
研究チームによれば、氷河から解け出した水のメタン濃度は、付近の川や堆積物より高い。また、氷河底面の微生物がメタンの発生源であることも判明した。
 
メタンは通常、酸素と反応してCO2を発生させるが、ソウルヘイマヨークトルでは解けた水が氷河底面で火山ガスに触れる。火山ガスは水中の酸素濃度を低下させるため、発生したメタンはCO2に変わらず、水に溶けて氷河の外に運ばれる。つまり、火山は微生物が繁殖してメタンを水中に放出するのに必要な環境を提供する、巨大な「メタン培養器」なのだ。
 
研究チームは、グリーンランドと南極大陸でも同様の研究を実施したい構えだ。「地熱システムが水の流れと結び付いていれば、今回の観測結果をはるかに上回る規模のメタンが放出されている可能性がある」
 
だとしたら憂慮すべき事態だ。今のペースで温暖化が続けば「より多くの水が解け出して氷河の底面に触れ、氷の下の火山活動と地熱活動の結び付きが強まりかねない」と、ウィンは言う。「氷が薄くなって氷の下の火山・地熱システムへの圧力が減り、噴火活動と熱の流れが増す可能性もある。そうなれば氷河底面でのメタン生成が加速するはずだ」
 
<本誌2018年12月11日号掲載>
ハナ・オズボーン(サイエンス担当)
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論文が投稿された科学・学術誌は、ネイチャーの姉妹誌です。つまり、これ(「Scientific Reports」)ですが、日本のサイトはハイライトやおすすめ記事しか見れないので、実際のサイト「Scientific Reports」。探してみたのですが、容易に見つからず、時間がかかりそうなので、先に進めます。
 
今世紀半ばには、豪雨量1割増との研究もあります。
 
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今世紀半ば、豪雨量1割増か=温暖化影響を推測―海洋機構など
2019年1月10日(木) 0:14配信 時事通信

 地球温暖化の影響で平均気温が2度上昇した場合、2030~50年ごろには、年間で最も雨の降る日の豪雨量が、これまでより1割程度増えるとの推測を、海洋研究開発機構と気象庁気象研究所、北海道大の研究グループがまとめた。
 
 論文は10日付の米科学誌に掲載される。
 
 研究グループはスーパーコンピューターを使い、1850年ごろと比べ世界の平均気温が2度上昇した場合を想定。2030~50年ごろの雨の降り方を繰り返しシミュレーションし、変化を分析した。
 
 その結果、日本を含む中高緯度域では、1年で最も激しい日の雨量が1割程度増えると予想された。日本付近を細かく分析した結果でも、ほとんどの地域で1割程度増えると見込まれた。
 
 一方、雨が降らない日が続く日数もこれまでより長くなると予想され、気候が両極端になる傾向がみられた。 
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IPCCの研究報告より深刻な状態ですね・・・。
 
研究の報告が、ますます深刻になってきていますが、致し方ないでしょう。
 
※我が家のお猫様の痒い痒い対策対応と、論文の調査で時間がかかり、タイムリミットとなってしまいました。他にあげるものも溜まっているのですが、明日に回して、今からまわります。究極に溜まりに溜まったネイチャーは、まわり終えてから取り上げます。
 

 

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