堤防強化のためのアーマーレビー工法などを考える。 | Just One of Those Things

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Let's call the whole thing off

まだ続きます。連日、爆睡して、快調?・・・とは言えず、ばて果てたままで、きつーい、きつーい状態ですが、現在、私が自分で勝手に自身に課してます、危機管理シリーズ。
 

先ほども言っていたとおり、平常の科学ブログに戻したいので、急がないといけないんですが、体調の都合上、挙げられるときに取り上げています。

 

今回は、調べている中で発見したものなんですが、これからの水害から守るために「アーマーレビー工法」などを提唱している学者さんや専門家がいるようで、それが本当に妥当なものかどうかを考えるために取り上げます。

 

以下は、政治批判を行ったものですが、ここではこれからの気候変動の関係で今までにない大水害に耐えられるかどうかを考えるために、以下に示します。・・・変わってる?(苦笑)

 

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「西日本の豪雨災害は、代々の自民党政権による人災」河川政策の専門家、嘉田由紀子・前滋賀県知事が指摘
横田―
2018.07.17 ハーバービジネスオンライン 

 西日本を襲った歴史的な豪雨災害。今回、被害が大きくなった大きな要因に「代々の自民党政権による人災がある」と一刀両断にするのは、河川政策の専門家で日本初の流域治水条例をつくった嘉田由紀子・前滋賀県知事。倉敷市真備地区が堤防決壊で水没、死者50人の被害を出した原因についてこう話す。
 
「水没した真備地区はもともと、ハザードマップ(被害予測地図)で2~5mの浸水が予想された危険区域でした。『これだけ危ないですよ』という具合に、浸水リスクを住民に十分に知らせ、避難を促すワークショップを開催するなど、避難行動を“自分ごと化”することができていなかったのでは。また、行政として最も防がないといけない堤防決壊への対策、堤防補強も不十分だったのではないでしょうか」
 
 ハザードマップが物語る浸水リスクを受け止めて対策を打たないといけなかったのだが、それが不十分であったというわけだ。諸悪の根源は、「ダム建設を最優先にして堤防補強を後回しにしてきた、歴代自民党政権の河川政策にある」と嘉田氏は指摘する。
 
「滋賀県知事になる頃から『矢板やコンクリートで周りを囲む、アーマーレビー工法で鎧型堤防にして補強すべき』と国に提案してきたのですが、歴代の自民党政権は『鎧型堤防は当てにならない。堤防補強よりもダム建設だ』と言ってきたのです。
 
 この河川政策が、今回の豪雨災害でも大きな被害をもたらしました。倉敷市真備地区では高梁川の支流の小田川などで堤防が決壊しています。本来は、この地区の堤防補強が最優先課題だったのです」
 
■早く、費用も少なく整備できる堤防補強を後回しにし、ダム建設を優先させた
 
――マスコミには「本流と支流の河川の合流地点での逆流が原因」という専門家のコメントが出ています。
 
嘉田氏:「本流(高梁川)の水量が多いから、支流(小田川)に逆流する」というのは河川工学の教科書に載っている基本のことです。当然、逆流による浸水リスクは予測できたのだから、決壊回避するための堤防補強が緊急課題だったのです。「合流地点を下流に移す計画が予定されていた」との報道もありましたが、その間の豪雨災害のリスクを無視するものといえます。
 
 水没危険区域ではとにかく堤防強化をして、水が溢れても破堤しないようにすることが不可欠です。堤防の決壊とオーバーフロー(越水)では被害が全然違います。オーバーフローをして堤防の反対側がえぐられて決壊するので、矢板やコンクリートで堤防を鎧のように補強しておけば、越水はしても決壊は防げる。
 
 補強費用もダム建設に比べたら遥かに早く、安価で整備できます。だからダム建設よりも堤防補強を優先すべきと言い続けてきたのです。
 
――なぜ歴代自民党政権は優先順位逆転の河川政策を止めず、堤防補強を後回しにしてきたのですか。
 
嘉田氏:ダム建設をめぐる政官業のトライアングル、自民党国会議員と国交官僚とゼネコンの癒着の産物です。ダム建設で儲かるゼネコン、献金を受ける自民党、そして巨額の予算を確保できる国交官僚の利害が一致、優先順位が逆転した河川政策が未だに続いているのです。「ダムさえできれば、住民は枕を高くして寝ていれる」という“ダム安全神話”を国交省はばらまいてきたのです。
 
 その結果、限られた河川予算が有効に使われず、浸水危険区域の堤防補強が後回しになってしまった。今こそ、治水効果が限定的な不要不急のダム建設を凍結、緊急に進めるべき堤防補強予算を増やすべきです。
 
■3年前の鬼怒川水害の時点で、堤防強化が急務なことはわかっていた
 
 ちなみに国交省の緊急点検で強化が必要と判定された約2200kmのうち、現段階で工事が終了したのは半分にも満たない。
 
 石井国交大臣こそ、堤防決壊で多数の死者を出した倉敷市真備地区の豪雨災害を直視、公明党が連立を組む歴代自民党政権が続けて来た河川政策を反省・謝罪した上で、方針転換をする責務があるはずだ。しかし実際には、国民の生命財産が脅かされている現状から目を背け、米国益実現となるカジノ実施法案の審議に6時間も張りついていたのだ。
 
 3年前にも同じ水害が起きていた。2015年9月10日に堤防が決壊、2人が死亡、30人が重軽傷を負った鬼怒川水害のことだ。「10年に1回程度の大雨に耐えられない」と判断され、堤防強化が予定されていたものの、その工事を終える前に破堤してしまったのだ。
 
 代替策がなかったわけではない。堤防を安価で強化する方法はいくつかあるからだ。堤防の真ん中に「ソイルセメント(土とセメントが混じったもの)」を入れる工法や、真ん中に鋼矢板を入れる工法もある。そうすると、1m当たり50万~100万円でできる。
 
 こうした方法を導入すれば、危ない堤防を安価で早く強化することができた。国民の生命財産を守ることからすれば、国交省は安価で迅速な堤防強化策を認めるべきなのに、その姿勢を改めようとしなかったのだ。

『ダムが国を滅ぼす』の著者で河川工学の専門家、今本博健・京都大学名誉教授もこう話す。
 
「ダム建設よりも堤防強化の方が重要であることを実証したのが鬼怒川の水害でした。早急にやるべき堤防強化の優先順位を低くして、ダムやスーパー堤防を優先したということです。国交省の弛みとしか言いようがない。長期間にわたって国交省の河川官僚が予算獲得できる巨大事業にこだわったためといえます」
 
 今本氏は、京都大学の土木の後輩である太田昭宏国交大臣(当時)にも助言しようとしたことがあった。「ダム偏重の河川行政に対する問題意識もなかった。太田大臣に『河川行政を改めてほしい』と思い、支持団体幹部を通じて面談を申し込んだが、拒否されました」(今本氏)。
 
 2012年12月に第2次安倍政権が発足して以来、国交大臣は2代連続で公明党が独占している。初代が今本氏との面談を拒否した太田大臣(2012年12月~2015年10月)、2代目がカジノ実施法案も担当する石井大臣(2015年10月~現在)である。歴代自民党政権の河川政策を主に引き継いでいるのが公明党の大臣であり、国民の生命と財産をおろそかにいている現況を作っているといえる。
 
<取材・文・撮影/横田一>
ジャーナリスト。小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)に編集協力。その他『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数
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ん~、政治批判ものですが、物事の本質を見たいので、批判あたりは無視します。

 

Q5 堤防強化にはどのような対策があるのか?(PDF)

 

上記によると、アーマーレビー工法は、「被覆するために堤防内部の土砂流出の有無が 確認できない等の課題があり、まだ研究段階であり技術が確立されていません。」とありますが・・・。あららん?新しそうなのを見てみますか。

 

ん~、何故か、アーマーレビー工法の土木・工学的なデータがないのですが・・・。こんなのしかないですね・・・。根拠となる資料添付なしのものなので、確実性はないですが・・・。

 

治水についての二つの理念 治水の理念の説明図(PDF)

 

上記より、「堤防補強が実施されだしたのは昭和 40 年代後半になってからである。  アーマー・レビー(鎧型堤防)と称される堤防のり面をコンクリート・ブロックなどで覆う補 強が加古川などで試験的に実施された。しかし、堤防を覆うと堤体の点検ができないということ で中止された。これは表向きの理由で、昭和 51 年に長良川で計画高水位以下で破堤したため、管 理の瑕疵を問われるのを恐れたためではないかと噂された。この破堤を契機に、堤防についての 情報は公開されなくなり、研究も中止された。」

 

とあり、そのことについての原因の追及は上げられることなく・・・。

 

「 その後、全国で破堤による壊滅的な被害が相次いだため、 平成 10 年に堤防補強が重点施策に 取り上げられるとともに、越水しても破堤し難い堤防として裏のりにも保護工を施したフロンテ ィア堤防(難破堤堤防)が提案され、雲出川や那珂川などで先行実施されるとともに河川堤防設計 指針にも位置づけられた。しかし、平成 13 年の川辺川ダムに関する住民討論集会で、住民に「萩 原堤防を補強すればダムは不要ではないか」と指摘され、予算に計上していた萩原堤防の補強を中止するとともに、平成 14 年に設計指針から耐越水堤防に関する記述を削除した。  こうしたなかで淀川では、堤防補強を最優先で実施すべきとの淀川水系流域委員会の主張が受 け入れられ、平成 15 年度から裏のり尻のドレーン工を設置した洗掘と浸透を対象とする補強が実 施されだした。この補強では侵食に対する補強が計画高水位までであったため、委員会は堤防天 端までの補強を求めて国交省の方針を批判した。  このような批判さなかの平成 20 年6月に、国交省河川局防災課長は堤防の両のり面と天端をコ ンクリートブロックやアスファルト舗装で補強した耐越水堤防(巻堤)を推奨するとの通達を出 した。まさにアーマー・レビーに他ならないが、越水を考慮したのは大きな前進と思われたのも つかの間で、11 月には廃止してしまった。越水に耐えればダム計画に影響すると考えたとしか思えない。」

 

とありますが、過去に中断されたアーマー・レビーであるのに、まだ技術的に確立もしていないアーマーレビーで超水を考慮したのは大きな前進と思われる理屈は、波状してないですか?

 

んー、まったくあてにならないので、データを取り上げます。下記にすべての答えが書いてありました。

 

河川堤防の耐侵食機能向上技術の開発(1)(PDF)

 

既にこの記事自体が長文になっているので、結論から言えば、アーマーレビーにすると効果が高いとする科学的な根拠はなく、堤防強化したとしても破堤したこともあるので、破堤しないよう科学的データをもとに行わなければ意味がない、ということですわね。勿論、ダムだから安全というものではないので、ダムの検証も必要ですが・・・。

 

と・・・あれ?国交省は、”これまで「できるだけダムにたよらない治水」への政策転換を進めるとの考えに基づき、治水対策のあり方について検討を進めてきております。”とありますが・・・。

 

検証対象ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場
検討主体による個別ダムの検証に係る検討について

 

やれやれ、ダムについては下記を見ていただければよいかと・・・。

 

今後の治水対策のあり方に関する有識者会議-国交省

 

実のところ、堤防強化やダムによる対策は必要でしょうが、自然環境ですから、水の計算だけでは対策できないと思われるため、視野を大きく持つことが大事と考えています。

 

そこで、最後に、下記に資料をまとめて貼り付けます。

 

DF] 特徴と課題 流域及び氾濫域の概要 江の川水系 資料(PDF)

~対応方針(治水対策案)に関する参考資料~

 

長々となりましたねぇ・・・。何時間かかったでしょうか(笑) 上記の報道をまともに信じる人は多いでしょうが、こうやって調べれば、真実が見抜けます。さて・・・夜に備えて、仮眠します。夜の更新に間に合わなかったら、すみません。

 

 

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