医療、正しいネット情報とは?京大教授に聞く | Just One of Those Things

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今晩は、永久保存版的なものを取り上げます。

 

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医療、正しいネット情報とは?京大教授に聞く 
2016/12/19 9:06 日本経済新聞

 

 不適切な医療情報の掲載が問題となり、サイトの公開を取りやめる動きが広がっている。ネットで情報を提供しやすくなっているなか、医療や健康に関する情報を専門家はいかに発信すべきなのか、一般の人は正しい情報をどう見分けたらいいのか。医療情報のリテラシー問題に詳しい京都大学大学院医学研究科の中山健夫教授に聞いた。

 

 ――ネット上に信ぴょう性の低い医療情報が増えています。

 

 「医療の専門家らもネット上の医療情報を検証し始めている。11月の日本股関節学会では、ネット上の医療情報や広告を分析した発表があった。不適切な情報に患者が振り回される事態を重く見たからだ」

 

 「私たちは(再生医療として)幹細胞などを移植する細胞治療を自由診療で手掛ける施設のうち、検索エンジンのグーグルで上位になった24件のサイトを調べた。ほかのメディアで紹介されたことの強調や、引用文献を示さない説明、治療のメリットばかりを提示するなどの特徴があった」

 

 ――専門家側も情報発信に気をつけなければいけません。

 

 「国内では、非営利法人の日本インターネット医療協議会が『eヘルス倫理コード』の名前で信頼性のある医療情報を伝えるサイトが満たすべき条件を整理している」

 

 「発信機関名を明示することや、治療の実績を紹介する時は根拠となるデータと個人的な見解を区別することなど、細かくルールを定めている。医療情報のサイトを運営する人々も、こうしたルールを参考にすることを心がけてもらいたい」

 

 ――しっかりとした医師であれば、情報の質を保てるでしょうか。

 

 「高い効果があるが、個々の医者の知識だけでは防ぎきれない誤りもある。患者を治療する臨床医は、どうしても自分の経験を重視する。ある臨床医が有効と考える治療法が、複数の症例を比べると効果が薄いこともあり得る」

 

 「医療情報を判断する際、異なる治療を受けた患者グループについて、その後の健康状態の推移を調べる疫学の視点も重要だ。英国や米国では疫学が重視されているが、日本ではまだ軽んじられる傾向がある」

 

 ――情報の受け手はどのように気をつけるべきでしょうか。

 

 「厚生労働省が公開する統合医療の情報発信サイトが参考になる。サプリメントの利用や代替医療といった様々な情報があふれている分野で、情報を見極める10カ条を紹介している」

 

 「都合の良いことを強調していないかや、一見確からしい『○人が完治した』という情報も母集団が何人いるのかに注意するといったコツを説明している」

 

 「ネット上では発信者のハードルが大きく下がる。医療や健康の情報を作るのは専門家の役割だったが、受け手だった一般の人も自ら情報を生み出せる。良く言えば患者目線の情報だが、医療関係者の確認を経ずに広まってしまう」

 

 「これまで医療関係の専門家はネット上の不適切な医療情報の問題に対してあまり積極的に声を上げてこなかった。これからは専門家も社会的な発言を意識していく必要がある」


 国は、膨らみ続ける医療費を抑える取り組みの一環として、病気の予防や早期診断の重要性を訴えている。一人ひとりが体調の変化に気を配り、病気にならないようにするほか、症状が重くなる前に治そうと呼びかける。健康への関心を高めるにはネットを使った情報発信は効果的だ。

 

 情報を判断し、病院に行くかを決めるのは患者本人だ。これまでは不適切な医療情報の被害は自己責任と片付けてしまいがちだった。正しい情報が広まるような環境づくりを専門家も交えて考えていく必要がある。情報の真偽を見極める能力を高める努力も欠かせない。

 

(大阪経済部 出村政彬)

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というわけで、私も取り上げる情報を、精査して取り上げています。

 

ネット上にあるものは必ずしも正しい情報とは限らないので、お気をつけください。

 

本日は、定時にネイチャーを取り上げられそうです。

 

では、次にネイチャーを取り上げます。

 

 

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