昨日に引き続き、Natureの今週号のハイライトより。
----------------------------------------------------------
分子生物学: ユビキチンがDNAアルキル化の修復を推進する
Nature 551, 7680
2017年11月16日
アルキル化によるDNA損傷の修復を開始させる上流シグナル伝達経路はよく分かっていない。N Mosammaparastたちは今回、アルキル化損傷部位の周辺にASCC(activating signal cointegrator complex)が動員され、転写因子やスプライシング因子と共局在することを発見した。このASCCの動員は、E3リガーゼであるRNF113A(RING finger protein 113A)によって形成されたK63結合型ポリユビキチン鎖に対してASCC2タンパク質が結合する能力に依存するが、そのポリユビキチン化の標的はまだ不明である。X連鎖性裂毛症の患者はRNF113Aに変異を持っており、今回の知見によって、こうした患者がアルキル化剤に過剰な感受性を示す原因が明らかになった。
Letter p.389
----------------------------------------------------------
ひょっとしたら、先々、DNA損傷から生じる癌化を止める方法がみつかるかもしれません。