脳に働きかけ手足のマヒ治す「神経リハビリ」最前線 | Just One of Those Things

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日経新聞より、現在の科学最前線です。

 

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脳に働きかけ手足のマヒ治す「神経リハビリ」最前線 
科学記者の目 編集委員 吉川和輝
コラム(テクノロジー) 科学&新技術
2017/11/19 6:30日本経済新聞 電子版

 

 脳卒中の後遺症で手足がマヒして不自由な生活を余儀なくされる人が多い。脳科学を応用してこうした症状を改善する「ニューロ(神経)リハビリテーション」の機器が次々に登場、リハビリの新潮流になりつつある。脳波を読み取ってリハビリ装具とつなぐBMI(ブレーン・マシン・インターフェース)技術や、指などを動かす運動イメージを効果的に学習させる「ニューロフィードバック」という手法が注目されている。

 

■脳の指令を電気的に補助し、神経回路を再構築

 

 神奈川県藤沢市に11月6日開院した湘南慶育病院。ここの2階と3階に「スマートリハ室」のフロアがある。日本医療研究開発機構(AMED)が2014年から進めている「未来医療を実現する医療機器・システム研究開発事業」など国のプロジェクトで開発したニューロリハビリテーション機器の多くが置かれ、治療や臨床研究が始まった。

 

 左手がマヒした患者が、頭部に脳波読み取り装置、左手に指の動きを補助する電動装具をつけ、積み木のようなものをつかんでは離す作業を繰り返している。ものをつかんだ状態で「指を伸ばしてください」という療法士の指示を聞いた患者は、指を伸ばすよう頭でイメージする。するとこの動作に関連した脳の領域が活性化する。それに伴う脳波の変化を装置が読み取り、患者の手に電気刺激を与えるとともに装具を動かして指を広げてあげる。これを繰り返すことで指を動かす脳の神経回路が再構築される仕組みだ。

 

 この「脳波―BMI手指リハビリテーションシステム」は慶応義塾大学とパナソニックが開発した。脳卒中の後遺症で指を伸ばす筋肉が動かせない重度の片マヒの患者が対象だ。臨床試験では1日40分間、10日間のリハビリで、約7割の患者でマヒの改善を確認している。

 

 同様のBMI技術を使い、慶大と国際電気通信基礎技術研究所(ATR)は、脳卒中後遺症で肩がマヒした患者向けのリハビリ機器を開発した。脳波のパターンを解読し、脳から肩の筋肉を動かす命令が出たときに、肩に装着した外骨格型ロボットが動きを補助する。ロボットの駆動には空気圧で動く人工筋肉を使っており、療法士が行う肩のリハビリ動作に近い動きを再現する。これまでの研究で、患者の肩の動きが改善し、脳活動のパターンの変化も確認できたという。

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先々、足のリハビリも出来るようになると良いですね。

 

おそらく、試みは変わってくるでしょうが、理論的には、可能だと思います。

 

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