がん: 扁平円柱境界の細胞が食道がんにつながる | Just One of Those Things

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Let's call the whole thing off

昨日に引き続き、Natureの今週号のハイライトより。

 

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がん: 扁平円柱境界の細胞が食道がんにつながる
Nature 550, 7677   
2017年10月26日     


バレット化生は食道胃接合部で起こり、胃酸の持続的な逆流の結果として起こることもあり、このような患者は食道がんを発症しやすい。こうした「バレット食道」を発生させる細胞については議論が分かれている。今回J Queたちは、マウスにおいて食道胃接合部でバレット化生を引き起こす基底細胞集団を突き止めた。ヒト試料のデータから、ヒトでも同じ細胞集団がバレット化生を発生させることが示唆された。


News & Views p.463
Letter p.529
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この論文は、Natureのニュースでも取り上げられました。

 

バレット化生とは、簡単に説明すれば、バレット食道で、食道下部の粘膜が、胃から連続して同じ円柱上皮に置き換えられている状態をいいますが、さらに80%は、食道がんの発生に関係する腸上皮化生(ちょうじょうひかせい) を含んでいて、食道がんに対してリスクが高い病気です。

 

議論が分かれているところを、同じ細胞集団がバレット化生を発生させることが示唆されたことは、一歩進んだといえます。

 

一日も早く、治療に役立つ日が来ることを祈ります。

 

 

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