続いていますが、Natureの最新の今週号のハイライトより。
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細胞: 胚発生における遺伝子機能を調べる
Nature 550, 7674
2017年10月5日
ヒト胚で初期細胞運命決定を指示する分子機構はこれまでのところ不明である。K Niakanたちは今回、CRISPR–Cas9によるゲノム編集技術を用いて、ヒト胚発生の際の多能性転写因子OCT4の役割を解析し、いくつかの予想外の機能を明らかにしている。彼らはまず、ヒト胚性幹細胞とマウス胚での解析を組み合わせることにより、最も効率的にOCT4を標的とする単一ガイドRNAと送達方法を決定した上で、提供されたヒト二倍体接合子へと研究を進めた。彼らは、OCT4が、発生の初期に、胎盤を形成する胚体外栄養外胚葉の遺伝子群や、多能性胚盤葉上層を決定するNANOGなどの多能性遺伝子群の発現を調節するために必要であることを見いだした。
Article p.67
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あともうちょっと、というところですが、遺伝子治療はまだまだ先になりそうです。
が、ES細胞を用いての再製医療には有用なデータだとは思います。
ひょっとしたら、iPS細胞の研究にも貢献するかもしれません。