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東海・南海トラフ地震の対策の報道を取り上げるのは明日になるかと思います。

 

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(災害大国)水害対策、インフラだけでは 雨水を分散管理/敷地かさ上げ
2017年9月25日05時00分 朝日新聞デジタル

 
 あふれた雨水で地下街や住宅街、駅などがまひする「都市型水害」。列島各地で近年目立つ。雨水を流す下水道、ためる貯留管などインフラ対策の一方、地域の施設を活用した「雨水の分散管理」や、浸水の恐れがある地域での建築を規制する条例など、新しい取り組みが進められている。


 2000年の東海豪雨では、愛知県を中心に10人が死亡し、約7万戸が浸水。1兆円近い被害が出た。

 

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<巨大な貯留管> 名古屋市は21年度完成目標で2千億円を投じ、地下貯留管の建設やポンプ場の増設をしている。現在も名古屋駅近くに延長5キロ、直径5・75メートルの巨大な貯留管を新設中だ。

 

 これで1時間の最大雨量が97ミリだった東海豪雨並みの雨が降っても床下浸水にとどめられる計算。ただ、心配は近年頻発する東海豪雨以上の雨で、「すべてに対応するハードは無理」(市上下水道局)という。

 

 04年に1時間で80ミリを超える猛烈な雨が襲い、約1万4千戸が床上・床下浸水の被害に遭った福井県。福井市中心部の地下に貯留管を整備し、雨水を川に排出するポンプも増設した。5年に1回程度の大雨では浸水被害が生じない見込みだとしている。

 

 浸水を経験した地域では名古屋市などを含め、インフラ施設ばかりに頼らず、水害への備えに取り組む。

 

 福岡市の場合、多くの地区で1時間あたり約60ミリに対応するよう雨水対策を進めているが、100ミリ降れば40ミリ分があふれてしまう。そこで、同市の樋井川流域では、住民や研究者らが話し合い、農業用のため池、学校のグラウンド、住宅などで雨水をためて被害を防ぐことを県や市に提案。福岡県は樋井川水系河川整備計画に「各戸への雨水タンクの普及などによる流出抑制に努める」と盛り込んだ。

 

 樋井川流域での治水対策に関わる九州大の島谷幸宏教授(河川工学)は「モデル住宅を増やして、雨水の分散管理が都市型水害を防ぐ効果を定量的に示し、本格的な補助金などの制度化につなげたい」と話す。

 

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<危険性を共有> 水害のリスクが高い地域で家屋の建築を規制している自治体もある。滋賀県は14年、「流域治水推進条例」を施行した。200年に1回程度の大雨で3メートル以上の浸水が予測される地域を浸水警戒区域に指定し、住宅を新築、増改築する際には敷地をかさ上げし、居室を想定の水位より高い位置に設けるよう義務づけた。

 

 6月には県北部にある米原市村居田地区の22世帯を初めて指定。「地価が下がる」などの反対意見もあったが、「被害者を出さないために必要な対策は取ろう」と受け入れを決めた。区長の堀居良一さん(69)は「『水害の危険性がある』というコンセンサスができた。いざという時は落ち着いて行動できるだろう」と話した。


 ■「荒川氾濫」CG、再生2万回 都心水没、生々しく

 

「中央区、千代田区などのオフィス街はすべての機能を失った」。ユーチューブで公開中の「荒川氾濫(はんらん)」は、強い雨が降る中、東京東部を南北に流れる荒川の水害に端を発し、丸の内や銀座など都心部が水没する様子をCG映像で伝える。

 

想定する降水量は3日間で500ミリ超。東京都北区の堤防が切れ、12時間後には約15キロ離れた東京駅で構内の浸水が始まり、数十万人が孤立、電気や通信網が遮断された――。そんな生々しい映像が流れ、最後に、「日頃からハザードマップを確認し、高台など安全な場所へ避難できるように」と呼びかける。7月に公開され、再生回数は約2万回を数える。

 

 映像を制作したのは国土交通省荒川下流河川事務所。佐藤務・総括地域防災調整官は「堤防などハード面の対策には限界がある。水害のリスクを正しく理解し、備えを進めてもらいたい」と話す。

 

 東京都千代田区は2種類の洪水ハザードマップを用意する。荒川の堤防決壊と、東海豪雨並みの大雨で区内を流れる中小河川があふれるケースを想定した。いずれも高層ビルが林立する丸の内や大手町での浸水を予想している。三菱地所によると、昨年完成したビルは発電機や備蓄倉庫を地上階に置き、より水害に強い構造にしたという。

 

 東京メトロは雨水などが駅の出入り口から地下に入るのを防ぐ工事を急ぐ。対策が必要な505カ所のうち、止水板などを設置したのは6月末時点で147カ所。22年度までにすべての工事を完了させる計画だ。

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これで、十分かどうかはわかりませんが、いたる所で水害対策が現在行われています。

 

対策が間に合うことを祈ります。

 

本当は、もっと対策されるべき地域がたくさんあると思うのですが、そこまでは至っていません。

 

今後も水害にあう地域があるかと思います。

 

 

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