昨日に引き続き、Natureの今週号のハイライトより。
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幹細胞: m^6Aによる幹細胞の運命指定
Nature 549, 7671
2017年9月14日
最近の研究で、メッセンジャーRNA(mRNA)へのN^6-メチルアデノシン(m^6A)の修飾付加が、mRNAの翻訳や分解を調節することが報告されている。しかし、脊椎動物の発生に対するこの修飾の影響については、今のところ不明である。F Liuたちは今回、m^6Aの付加が、ゼブラフィッシュの最初期の造血幹細胞の運命指定において細胞の運命を決定することを明らかにしている。Notchシグナル伝達を調節する遺伝子群へのこの修飾付加を阻害すると、最初期の造血幹・前駆細胞として指定されるべき前駆細胞で、内皮運命が維持された。
Letter p.273
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過去にiPS細胞で血液が作ることが出来ることを取り上げましたが、容易になるかもしれません。
また、この論文は、iPS細胞やES細胞による再製医療にも役立つかもしれません。
因みに、原文のm^6の^は6が小さい修飾になっていることをさします。