細胞生物学: ストレスを受けたタンパク質はミトコンドリアに取り込まれる | Just One of Those Things

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引き続き、Natureの今週号のハイライトより。

 

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細胞生物学: ストレスを受けたタンパク質はミトコンドリアに取り込まれる
Nature 543, 7645 
2017年3月16日    
   
老化や神経変性疾患に関連する細胞異常には、タンパク質凝集体の蓄積やミトコンドリアの機能不全などがある。疾患に関連するタンパク質はミトコンドリア内に見られることもあり、酵母では、老化やストレスによりタンパク質凝集体がミトコンドリアに繋留されることがある。R Liたちは今回、細胞の品質管理にミトコンドリアが関与しているという証拠を示している。凝集しやすい酵母タンパク質は、熱ショックストレスに曝露されると、ミトコンドリアへの移入装置との相互作用によって、細胞質からミトコンドリア内に移動することが分かった。この過程は、ストレスがなくても起こることがあり、これによって凝集しやすいタンパク質はミトコンドリアの膜間腔やマトリックス内に入ることができる。ミトコンドリアへの移入を阻害すると、細胞質でのタンパク質の分解が妨げられることから、ミトコンドリアへの移入は、分離したタンパク質を積極的に除去することで、分解を促進している可能性が考えられる。


Letter p.443
News & Views p.324
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この論文は、Natureのニュースにも取り上げられました。

 

先日のものは来週に取り上げる最新号のもので、間違えて取り上げてしまったので、訂正をいれてあります。

 

ミトコンドリアへの移入がストレスが無くても起こることがあるとは、厄介です。

 

阻害できれば大きな範囲で効果が有効となります。

 

ミトコンドリアへの移入を阻害する応用がどのようになるか、先が楽しみですね。

 

 

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