肝移植死亡 市が立ち入り検査 | Just One of Those Things

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Let's call the whole thing off

神戸国際フロンティアメディカルセンターのことですが、ここに至るまでは、それなりのことがありました。


というか、私があげていなかっただけです^^;


順を追って取り上げていきましょう。



1日、肝移植死亡の病院 新体制になりました。


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神戸の病院、生体肝移植問題で新体制に 新院長「チーム医療に徹する」
産経新聞 6月1日(月)14時45分配信


 神戸市の民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター」で生体肝移植を受けた患者のうち4人が死亡した問題を受け、センターは1日、田中紘一院長(京都大名誉教授)が院長を退き、木内哲也副院長が昇格するなどの新体制を発表した。


 田中氏は院長と理事長を兼任していたが、今後も理事長として病院運営に携わり、生体肝移植手術の執刀に参加する。手術の体制については、経験豊富な移植医が他施設から参加する予定としているが、手術再開の見通しは立っていない。


 また、手術の適応を評価する院内の委員会の委員長を移植外科医から消化器内科医に変更した。日本肝移植研究会の報告書で「客観的評価のためには好ましくない」と指摘されていた。


 木内氏は「『患者のニーズを第一にチーム医療に徹する』という病院の理念を再び胸に、さらに励んでいく覚悟です」とコメントした。

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この後、再開した手術の翌日に肝移植死亡5人目が出ました。


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生体肝移植、再開後に患者死亡 神戸の病院
2015/6/5 13:40 日本経済新聞


 生体肝移植で患者の死亡が相次いだ神戸市の民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター(KIFMEC)」は5日、再開した生体肝移植手術を受けた兵庫県西宮市の男性患者(63)が同日、死亡したと明らかにした。センターでの移植は9例目だった。


 センターでは4月までに生体肝移植手術を受けた患者8人のうち4人が術後1カ月以内に死亡し、死者は今回で5人目。


 男性はC型肝炎と肝硬変を発症後、2007年に肝臓がんと診断された。死亡問題が発覚したため4月22日の予定だった手術を延期していたが、「これ以上の延期は患者の体調や精神面で危険」と判断し、3日から4日にかけて実施した。関係者によると、男性は5日未明に死亡した。


 センターによると、肝臓の提供者(ドナー)になった妻(64)は手術後に意識が回復し、入院している。


 男性の遺族は代理人弁護士を通じて「結果は残念です。でも、本人も移植手術を受けられたことで生きる希望を持てました。一切の悔いはありません」とのコメントを出した。〔共同〕

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また、下記のほう名報道もあります。


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生体肝、5人目死亡=神戸の病院、再開手術翌日
時事通信 6月5日(金)10時34分配信


 神戸国際フロンティアメディカルセンター(神戸市)は5日、生体肝移植を実施した兵庫県西宮市の男性(63)が同日、死亡したと発表した。男性の手術は、センターで生体肝移植を受けた患者8人中4人が術後1カ月以内に死亡した問題を受け延期されていたが、今月3~4日に行われた。


 センターでの生体肝移植は9例目で、半数以上の5人が死亡した。センターは午後記者会見し、経緯などを説明する。


 男性は肝臓がんなどを患い、他の病院で断られた生体肝移植を受けるため、3月に同センターに転院。問題を受け日本肝移植研究会が手術中止を提言したため、延期になっていた。


 再開1例目の手術は田中紘一前院長らが執刀した。3日午前に始まり、妻の肝臓の一部を男性に移植。18時間半後の4日早朝に終了した。


 男性は5月に神戸市内で記者会見し、手術再開を訴えていた。


 男性の代理人弁護士は、遺族のコメントとして「結果は残念。できる限りの努力を尽くしてくれた医師とスタッフに感謝している。今回の結果が今後同センターでの生体肝移植の実施を阻む要因とならないことを願っています」とする文書を発表した。 

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理事長の見解ではミスはなしと会見で答えていますが・・・。


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<生体肝移植>再開1例目で死亡…「ミスなし」理事長会見
毎日新聞 6月5日(金)23時14分配信


 神戸市の民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター」で、生体肝移植手術の再開1例目の男性患者(63)=兵庫県西宮市=が5日未明に死亡した問題で、同センターの田中紘一理事長と木内哲也院長は同日、市内で記者会見をした。田中理事長は「患者と家族に申し訳ない。大変重い責任を感じている」と陳謝する一方、「全力を尽くした。医療ミスではない」との見解を示した。今後についても、「ニーズがあれば移植に全力を尽くす」とした。


 田中理事長らによると、男性の死因は肝機能不全。手術は、田中理事長や木内院長ら計9人の医師で行った。男性の妻(64)から肝臓の一部を摘出して移植した。摘出は順調に進み、約5時間で完了。肝臓も移植に適した状態だったという。


 しかし、男性の肝動脈がもろくなっていたため、提供された肝臓との接合に3度挑戦したがうまくいかなかった。胃につながる動脈と患者の肝動脈とをつないで血流の確保を図るなどしたが、長時間かかったことで肝臓に負担がかかったという。


 田中理事長らは、成功する確率を50%と見込み、男性と家族にもそう説明していた。


 センターを巡っては、日本肝移植研究会が4月、常勤医不足や手術用顕微鏡の不備など管理体制や手術での問題点を指摘していた。田中理事長は「指摘を一つ一つ検討して、体制を整えた」とし、「手術用顕微鏡を整備し、放射線科や感染症内科などの医師も非常勤で参加する体制を整えた」と説明した。


 神戸市保健所は8日に、センターへの立ち入り検査を予定している。【吉田卓矢、久野洋】

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日本肝移植研究会の見解は、厳しいものでした。


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生体肝移植死亡問題 研究会「難度低い手術でも死亡」
神戸新聞NEXT 6月7日(日)8時0分配信


 神戸市中央区の民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター(KIFMEC)」で手術を受けた患者が相次いで死亡した問題で、日本肝移植研究会は6日までに、「状態が悪い患者が多かった」とするKIFMECの見解に対し、他施設の移植患者と比べて状態が悪いとは言えず、難易度が高くない手術で死亡したことが問題だとする意見書をまとめた。関係者への取材で分かった。近くKIFMECに郵送する。)


 研究会は4月、死亡した4人のうち3人は救命できた可能性があるとする調査報告書を提出。KIFMECは多くの患者は手術前の状態が悪く、医療ミスはなかったと反論していた。


 関係者によると、反論に対する今回の意見書では「移植を受ける肝不全患者は状態が悪いのが通常」と指摘し、他施設と比べて患者の重症度は平均的だったとしている。4歳男児が死亡したケースでは、男児のがんの種類で肝移植の成功は世界で1例しか報告されておらず、移植をした科学的根拠を示すよう求めている。(金井恒幸)

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相次ぐ死亡を受けて、市が立ち入り検査するにいたりました。


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<神戸国際>市が立ち入り検査 生体肝移植後、相次ぐ死亡で
毎日新聞 6月8日(月)11時20分配信


 神戸市の民間病院「神戸国際フロンティアメディカルセンター」で生体肝移植を受けた患者が相次いで死亡した問題で、神戸市保健所は8日朝、同センターへの立ち入り検査を始めた。医療法に基づく検査で、病院の医療体制や手術の安全管理が適正だったかを確認し、不備があれば行政指導を行う。


 センターでの生体肝移植手術は9件実施された。手術は4月18日以降中断されていたが、今月3日に再開された手術を受けた男性(63)を含め、5人が術後1カ月以内に死亡している。


 検査では、診療科ごとの医師やスタッフの配置状況や病院内の倫理委員会での検討状況など、手術に至る手順を確認する。カルテや出勤簿などの書類を確認するほか、担当者からの聞き取りもする。検査は保健所幹部ら総勢約10人で、外部委員として生体肝移植の専門家も加わった。厚生労働省の検査手順に沿って行うもので、個別の手術の技術的な評価はしないという。


 検査は当初5月に行われる見通しだったが、市保健所は「専門家の人選や日程調整に時間がかかった」としている。センター側は市の立ち入り検査後に手術を再開する予定だったが、男性の体調を考慮して3日の再開に踏み切っていた。【久野洋】

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まぁ、こうやって記事を連ねてみるとわかりやすいと思います。


実際のところは蓋を開けて見なければわかりませんね・・・。


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