<エボラ出血熱>WHOは拡大終了宣言できるのか? | Just One of Those Things

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実は、16日の日経新聞でWHOが拡大終了宣言をすると報じられていました。


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エボラ熱、セネガルなどで拡大終了宣言へ WHO
2014/10/16 22:28 日本経済新聞


 【ミラノ=原克彦】世界保健機関(WHO)は17日にもセネガルで、順調ならナイジェリアも20日にエボラ出血熱の感染拡大終了を宣言する。感染者と接触した人の追跡調査の結果、最長潜伏期間の2倍に当たる42日間が過ぎても新規感染者が出なかったためだ。12日までの集計で、セネガルは感染者1人のみで死者はなし。ナイジェリアは20人が感染、死者は8人だった。


 WHOによるとナイジェリアでは2カ所で感染が広がったが、ラゴスではすべての接触者、ポートハーコートでも98%を追跡した。同国内の患者全員について感染経路をたどることができ、「すべてが最初にリベリアから渡航してウイルスを持ち込んだ人物にさかのぼることがわかった」(WHO)としている。


 WHOは加盟国に対し、感染者と接触した人を21日にわたり経過観察措置を施すよう勧告している。観察の対象には防護服を着用する医療従事者らも含む。そのうえで逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT―PCR)法と呼ばれる検査で陰性を確認する。
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しかし、先日取り上げた米とスペインで新たに出た医療従事者の感染者による経緯から、報告は流れるかもしれませんね・・・。


3次感染の疑いが出たのは米国かと思いましたがスペインでした。


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エボラ熱、3次感染の疑い 2次感染の女性を搬送
朝日新聞デジタル 10月17日(金)10時23分配信


 アフリカ以外で初のエボラ出血熱感染が起きたスペインで16日、新たに4人に「疑い」が持ち上がった。「3次感染」が起きた可能性があるほか、リベリアから帰国して5日たった神父も含まれており、市民に不安が広がりつつある。


 スペインでは9月までに、西アフリカで感染した神父2人が帰国してマドリードで治療を受けたものの死亡し、看護に携わった女性(44)が二次感染して入院している。地元メディアによると、10月初め、この女性の搬送にかかわった男性が「3次感染」した可能性がある。感染リスクは高くないと位置づけられて経過観察の対象だったが、発熱したため入院して検査を受けることになった。また、神父は、死亡した2人と同じ団体で活動しており、11日にリベリアから帰国していた。



 さらに、ナイジェリアからマドリードに入った男性も入院した。経由地のパリからの機内で体調を崩した。150人余りの同乗客は、熱を毎日測るよう求められている。アフリカ沖大西洋のスペイン領カナリア諸島でも、シエラレオネから戻った男性が発熱、入院した。


 ラホイ首相はこれまでに「落ちついて対処せねばならない。必要な措置はすべてとる」との考えを表明しているが、市民の不安は解消されず、事態は複雑さを増している。(マドリード=青田秀樹)
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米国では看護師組合が悲鳴を上げています。


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<エボラ>「防護手順ない」米看護師組合、訴え痛切
毎日新聞 10月16日(木)11時38分配信


【ワシントン和田浩明】米国の看護師組合「全米看護師連合」は14日、エボラ出血熱で死亡したリベリア人男性を担当した看護師の感染が判明した米テキサス州の病院について「適切な予防措置が取られていなかった」と発表した。同病院の複数の看護師からの聞き取りに基づく指摘で、死亡患者は症状が出ていたが数時間も他の患者と同じ区画に置かれ、初期段階で使われた防護服は首の部分がカバーされていなかったという。組合幹部は「感染した看護師は防護手順を守らなかったと批判されたが、手順そのものが存在しなかった」と指摘している。


この病院の看護師らは組合員ではないが、内情について告発してきたという。



 組合によると、死亡患者は搬送時に救急治療室に数時間置かれ、その間に少なくとも7人の他の患者が同じエリアにいた。死亡患者の治療を担当していた看護師は、他の患者の看護も続けていた。エボラ治療に関する事前セミナーも必修ではなかったという。



 また、死亡患者の担当看護師に支給された防護服は首の部分がカバーされておらず、テープで留めなければならなかった。AP通信によると、この患者は「激しい下痢や嘔吐(おうと)」などの症状を示していたという。



 病院側は「患者と職員の安全は我々の最大の優先事項で、さまざまな安全対策を実施している」などとする声明を出した。



 組合は15日、オバマ大統領宛ての書簡で、大統領権限による統一的な感染予防措置の実施を全国の医療機関に命じるよう求めた。
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マニュアルがないというのは致命的です。


専門スタッフを派遣するだけで、果たして終結できるのでしょうか?


疑問です。



CNNのニュース番組では、感染者の対応に当たった看護師が、(あの宇宙服のような全身を覆った防具服ではなく)「首だけは防御できていなかった。質問したが答えてくれなかったので、amazonから防具服を購入して対応している」と、告発。


あまりに危険すぎます・・・。



また、護身やスタッフを訓練しなかった病院は謝罪をしました。


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エボラ熱対応で謝罪=誤診、スタッフ訓練せず―米病院
時事通信 10月17日(金)8時6分配信


 【ニューヨーク時事】エボラ出血熱で2人の院内感染者を出した米テキサス州ダラスの病院幹部は16日、連邦議会公聴会での証言で、リベリア人男性患者(8日に死亡)を初診で誤診した上、エボラ熱患者に対処する医療スタッフの訓練も行っていなかったことを認め、「大変申し訳ない」と謝罪した。


 この病院では9月下旬、発熱などの症状を訴えたリベリア人患者を診察したが、エボラ熱が猛威を振るう西アフリカから渡航した事実を把握しながら、抗生物質を与えて患者を帰した。

 患者はその後、症状が悪化して病院に救急搬送され、隔離後、エボラ熱感染が確認された。だが、スタッフの訓練は行われておらず、治療に当たった女性看護師2人の感染につながった可能性が指摘されている。


 この病院で隔離治療中の看護師ニーナ・ファムさん(26)は16日中に、高度な隔離治療設備を持つ首都ワシントンに近い国立衛生研究所の病院に移送される。
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はい、これで、昨日までスペインと米国の感染者を取り間違えてしまいました。


いやぁ、まぁ、まとめてみるものです。


本日の報道によれば、現在、ファムさんと同乗していた3校が休校しています。


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米国民の大半、咳やくしゃみでエボラ熱に感染すると懸念=調査
ロイター 10月16日(木)15時54分配信


[ボストン 15日 ロイター] - 米ハーバード大学公衆衛生学部と民間研究機関SSRSの世論調査で、エボラ出血熱は咳やくしゃみを通じて感染すると考えていた回答者が全体の約85%に達したことが分かった。


世界保健機関(WHO)は、こうした形での感染が起こる可能性は低いとしている。また、今後1年以内に身近な家族の感染が起きることを懸念した回答者は38%で、8月調査時の26%から上昇した。


一方、自分の属するコミュニティから感染者が出ても即座に治療を受ければ回復する可能性が高いと考えている回答者は、全体の約80%だった。


調査を担当したハーバード大学のギリアン・スチールフィッシャー氏は、テキサス州ダラスの病院で患者の治療にあたった看護師1人目の感染例が明らかになり、国民の間で感染経路についての懸念が高まった公算が大きいと分析した。



調査は8─12日、米国の成人1004人を対象に実施された。この期間には、1人目の看護師の感染は伝えられていたが、2人目の感染はまだ明らかになっていなかった。
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前にも取り上げましたが、飛沫で感染したのは死亡率の低いスーダン・エボラウイルスで、現在猛威を振るっているのは、最初に発見された死亡率の高いザイール・エボラウイルスとザイール・ウイルスによく似たエボラウイルスです。


スーダン・エボラウイルスとザイール・エボラウイルスは生物学的に大きく異なります。


症状の出方も違います。


現在のところ飛沫で感染した報告は出ていません。



まず、恐怖感を拭い去り、冷静に判断できるようになるために、ちと勉強してみましょう。


【エボラ出血熱】ウイルスに感染すると、人体でどんなことが起こるのか?
http://www.huffingtonpost.jp/2014/08/12/what-actually-happens-when-a-person-is-infected-with-the-ebola-virus_n_5673570.html


では、また。


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