菩薩(5) | Just One of Those Things

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Let's call the whole thing off

菩薩 』から『菩薩(2) 』より。そして、『菩薩(3) 』、『菩薩(4) 』・・・と見てきています。



如来が質素な姿であるのに対し、菩薩がこのような装身具で身を飾った貴紳の姿をとるのは、悟りを開いて如来と成る前の釈迦の姿、即ち、釈迦族の王子として生まれたシッダッタ太子の姿が基本となっていたからです。


ところが、菩薩に含まれるものの、先に先述した菩薩の形をとらない尊格もあります。


たとえば、頭を丸めた比丘形の姿を表す地蔵菩薩や、激烈な明王の姿を示す馬頭観音などがそれらに当たります。



地蔵菩薩は、大地のように堅固な菩提心をもって、地獄での責め苦をも救うとされる救済の菩薩です。


馬頭観音には、その威圧的な姿によって、衆生の無知や苦悩を断ち、もろもろの悪を破壊・消滅出せる強力な働きが期待されています。



菩薩は、大乗仏教の信仰圏では、はやくから重要な仏として扱われ、わが国・日本でも仏教伝来後より、観音菩薩などに篤い信仰が寄せられました。


一方、中国では、水月・楊柳(ようりゅう)・白衣(びゃくえ)観音など、当地の民間信仰をも取り入れてひとまとめにした三十三観音なども成立しました。