修験道 は、釈尊の覚りを目指す宗教(宗派)です。
修験道は、日本古来の正当な教え(あくまでも現実的な趣旨を持つ、いわゆる実践仏道)であるとともに、仏教における、ブッダ・仏陀・釈尊(釈迦牟尼如来、お釈迦様)が、まだ覚りを開かれる前の、修行者時代に行われた修行になぞられた行法を伝承しています。
ブッダについて詳しく説明されているのは、中村元著書のものです。これが一番わかりやすいのですが…。
『法華経』堤婆達多品(だいばだったほん)においては、釈尊が、その前世において阿私仙人に師事し、山中において薪を拾い、水を汲んで仙人に仕え、ついに妙法を授けられたという故事が説かれていますが、修験道が峰中において行う、小木・閼伽(水)の作法などは、釈尊のこの故事に習って行じられるものです。
即ち、修験道とは、釈尊にならった修行を行い、釈尊の覚りの「境界」(極地、意識のレベル上のありかた)を追体験しようとするものに他ならないと見て自然です。
現在、修験道に対する一般の人々の認識は、「仏を信仰しているので仏教のようだが、神をも祀っているので神道のようでもある。また道教や陰陽道のようでもある。山の中でなにやら謎の修行をしている不可解な宗教」といったところでしょうか…。
それとも、「あぁ、山伏ね・・」といったところでしょうか…?
それとも、NHKの特集番組で"あの"苦行法を見たのを思い出して、「世にも危険な苦行を行う宗派だ」…といったところでしょうか…?