こんばんは〜。
暑くなってきましたね!最近は半袖での外出も多いです。
夏になるとコーラ毎日のように飲むのですが健康に悪いので今年は数を減らしますかね。
コーラ飲んだ後の尿って異常に濃くてしんどいんですよw
さて今日は前回に引き続きボンドカーについて語る記事を書こうと思います。
今回は4代目のティモシー・ダルトン、5代目のピアーズ・ブロスナン、6代目のダニエル・クレイグが乗ってきた車についての解説です。前回の記事と合わせて読んでもらえると嬉しいです。
紹介を始める前にこの動画を見てほしいんですけどかっこよすぎますね!アストンマーティン!
劇中での活躍がかっこよすぎるのは勿論のこと、この動画の編集も神がかってますな!流石横浜のアストンマーティン販売店が作ってる動画なだけあります!
今回の記事ではアストンマーティンが多く出てきますので好きな方は楽しんで読んでいただけたら幸いです。
それではスタート!
「アストンマーティン・V8 ヴァンテージ」
登場作品:
「007/リビング・デイライツ」
長かったムーアがボンドを卒業し過去に2回のオファーがあったものの諸事情により見送っていたティモシー・ダルトンが3度目のオファーでようやく引き受けることに。
晴れて4代目のボンドとなった彼のデビュー戦である「007/リビング・デイライツ」ではムーアの頃から続いたコメディ寄りな作風を廃し初期のコネリーを彷彿させるシリアスでハードなスパイ活劇へと原点回帰することとなりました。
というわけで当然ながらボンドカーも原点回帰!実に「女王陛下の007」から18年ぶりとなるアストンマーティンの登場です!
物語序盤ではヴォランテのオープンカーとして登場。
ですが決戦の舞台が雪国だったこともありQから「冬支度」と称して屋根付きの車に改造されました。
特殊機能は
・軍や警察無線も盗聴できる無線機(カーラジオにカモフラージュ)
・フロントバンパーに仕込まれたミサイル
・フロントガラスに上記のミサイル用ディスプレイ
・フロントホイール中央のレーザーカッター
・氷上走行時に用いる出し入れ式スパイクタイヤ
・スキーアウトトリガー
・ロケットブースター
・自爆装置
と『これが見たかったんだ!』と強く思わせてくれるような面白かっこいいギミックが福袋の如く満載でDB5のアップグレードバージョンといった仕様。
前回の記事でも書きましたがムーアの頃はロータスエスプリを除いて殆どが強奪した一般車が多かった反面、ここにきてDB5のような原点回帰のスーパーカーが帰ってきたくれたことは本当に嬉しかった。
最後はボンドが自爆装置を作動させ爆破してしまいましたが気品のあるフォルムに反してあまりにパワフルなスペックを持つこのV8ヴァンテージは個人的に一番好きなボンドカーです。
画面に映った時間も長く活躍シーンも非常に多かったこともあり機能的な面ではエスプリや後述のヴァンキッシュに劣りますが一番印象に残ってるボンドカーと思ってるファンも多いのではないでしょうか?
ダルトンは歴代ボンド俳優の中で唯一DB5のハンドルを握ってないですが、彼にはこんなにかっこいい専用マシンがあるため必要ないですねw
そしてなんと最新作である「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」でも本作のボンドの2台目のボンドカーとして登場します。
中盤にガレージから引っ張り出してきたプライベートカーでありナンバープレートは上述のリビング・デイライツと同じもの。
装備は不明ですがおそらくはMI6の払い下げ車。Mの元に出向くシーンとマドレーヌの家へ出向くシーンで使われています。
そしてラストシーンでもある人物が運転しています。
本作ではアストンマーチンが複数出演しておりDB5は予告に映ってたこともあって登場を知っていましたが、こちらは完全サプライズであったため劇場で見た時に胸を踊らされたような気持ちになりました。
続く「007/消されたライセンス」ではボンドカーは登場しませんが、ボンドは盗難したタンクローリーで敵との決死の激しいカーチェイスを繰り広げることになります。
この時のアクションは本当に凄まじくボロボロになりながらも戦い続けるボンドの姿とダルトンの熱演には固唾を飲んで見守りました。
ティモシー・ダルトンはボンドの役者の中だと影薄いイメージがありますが紳士的ながらもどこか暴力性のある立ち振る舞いは原作のボンドのイメージにとても合っていましたし、
出演した二作品はどちらも原点回帰色の強いシリアスでハードな内容ですごくかっこよかった。
まさしく「危険なほどに野生的」を体現した男でした。
「BMW・Z3」
登場作品:
「007/ゴールデンアイ」
BMWとボンドカーとして使用する契約がなされておりZ3シリーズ発売直前のティザーキャンペーン的登場で特に目立った活躍はありません。
前回の記事で紹介したDB5の方がカーチェイスでの主役でした。
この作品以降、BMWなどの自動車メーカーが自社の新型車やプロトタイプモデルをまず映画でお披露目するパターンが激増しました。これは007シリーズに留まらず映画界全体に起こった影響です。
Qによると全方位レーダーやスティンガーミサイル、自爆装置などの特殊機能が搭載されていたとのことですが作中ではどれも一度も使用されていません。
これは当初は使用シーンも撮影されたものの、イギリスのアストンマーティン愛好家たちがアストンマーティン車が使用されないことに対して猛反発したことが原因だと言われています。
その割にはイギリスで内外装を映画と同一にした他、ダッシュボードの助手席部分に007の刻印やMスポーツサスペンションを装備した007登場記念の特別仕様車が発売されていたりもしますけどね。
「T-54」
登場作品:
「007/ゴールデンアイ」
戦車です。もう一度言います。戦車です!
なんと戦車に乗ってボンドが大暴れ!?
ソ連が製造したもので劇中ではボンドがロシア軍から奪取します。
T-72に寄せて特別に製造されました。
市街地で白昼堂々大暴れ!
警察などと大迫力のカーチェイスならぬタンクチェイスを繰り広げてくれます!まさにガールズ&パンツァー!
このシーンは初見の時ゲラゲラ笑いながら観てました!バカだけどすごく爽快で楽しくかっこいいシーンだった!
「BMW・750iL」
登場作品
「007/トゥモロー・ネバー・ダイ」
空港にてエビデンスレンタカーに扮したQから受け取った車両。
中盤立体駐車場でカーチェイスを披露してくれますがそこでは驚きの特殊機能を見せてくれます!
特殊装備は
・ドアを開けようとすると電流が流れる低出力スタンガン
・防弾ガラス
・指紋認証グローブボックス。中にはワルサーPPKが収納。
・催涙ガス噴射装置
・リアバンパーから発射されるマキビシ
・サンルーフに搭載されたミサイルランチャー
・エンブレムから飛び出すワイヤーカッター
・遠隔操縦装置。スタンガンや指紋認証などが付いたエリクソン製携帯電話から操縦可能。
なんといってもこの車のすごいところはリモコンで遠隔操縦ができるということ!時代を先取りしすぎなハイテクマシンですね!かっこいい!
歴代の秘密兵器搭載のボンドカーの中では唯一のセダンタイプの車ですがこれは。
「後部座席の窓から飛び込み、リモコンを使って後部座席で寝ながら車を運転する」
というシーンを撮りたいがためにこの車が採用されました。
作中ではホテルの駐車場(実際の撮影は郊外のスーパーマーケットの駐車場)で派手なカーチェイスをで繰り広げられたのち、屋上から飛び出して通りの向かいにあったエビデンスレンタカーの営業所に突入してご臨終となりました。
これは「車を返却した」という皮肉めいたユーモラスとして描かれたシーンとして有名です。
かっこいい活躍と日常生活でも十分使いやすい車のデザインも際立ってこの映画の公開後に7シリーズの売り上げも伸びました。
余談ですが撮影の際、V12エンジン搭載の750iLではエンジンが長すぎてワイヤーカッターを搭載できなかったため、V18エンジンの740iLに750iLのエンブレムをつけて撮影されました。
ですので本当に使われた車種は740iLなんですよね。撮影の時には同型の車も複数作って用意したみたいです。
「BMW・Z8」
登場作品:
「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ」
3作品連続でBMWがメインボンドカーに抜擢。
しかしBMW社が経営悪化を理由にタイアップ契約を延長しなかったため、BMW車のボンドカーへの採用はこのZ8が最後となってしまいました。
撮影当時Z8の生産が間に合わなかったため、実際の撮影にはシボレー・コルベットにZ8のボディを被せた車両が使用されました。
特殊装備は前作から引き続き採用となったキーホルダーによる遠隔操縦装置、対空ミサイルなどで劇中ではヘリコプター一機を見事に撃墜するという功績をやってのけましたが今度は別のヘリコプターが吊り下げてきた巨大チェーンソーによって中央から左右へ真っ二つにされてしまい無様なハリボテと化してしまいました。
「?」
登場作品:
「007/ダイ・アナザー・デイ」
お次のボンドカーはこれだ!
え?何?何も見えないって?
しょうがいないですね…ご覧いただきましょう!幻の名車です!
!?
ボンド『天才か?』
「アストンマーティン・V12 ヴァンキッシュ」
登場作品:
「007/ダイ・アナザーデイ」
はいというわけでこちらが真の解説ですね。
リビング・デイライツ以来スポット参戦はあったものの、久々にメインボンドカーとしてアストンマーティンが選ばれました。
これ以降のメインボンドカーは全てアストンマーティンとなります。
特殊装備は
・光学迷彩装置。ポリマー加工の車台全体に超小型カメラを設置し、反対側の景色を映すことで透明になります。初登場の際この機能を使用していたため上記のような何も無い状態に見えた。
・遠隔操縦装置。前作、前々作に引き続き採用されましたが本作ではペン型のコントローラーを使用。
・マシンガン
・フロントバンパーが展開して発射されるミサイル
・自動追尾ショットガン。敵の車が放たれた爆弾を全て撃ち落としました。
・インジェクターシート。2トン近くある車輌を跳ね上げて空中で半回転させるほどの威力があります。
・出し入れ式大型スパイク
・熱センサー
遂に透明になっちゃうボンドカーが誕生してしまいました!
透明化能力の陰に隠れがちですが装備も攻撃的なものばかりで火力もトップクラス。歴代最強のボンドカーに挙げる人も多いというか満場一致で歴代最強でしょう!
活躍シーンも凄まじいもので個人的に上記のV8ヴァンテージに続いて2番目に好きなボンドカーです。
劇中では敵のザオの乗るXKRコンバーチブルとの死闘を繰り広げた末に勝利しフロントガラスを破損したもののボンドカーでは珍しく車体は無事のまま出番を終えました。
撮影車は秘密兵器の部分のためにV12エンジンではなくシボレー製のV8エンジンを積んでおり氷上を走らせるために撮影車の一部は4WDへの改造が施されています。
「ジャガー・XKRコンバーチブル」
登場作品:
「007/ダイ・アナザー・デイ」
敵のザオが乗っていた車両でありボンドカーではないのですがとても印象的な活躍を残したのでここに記しておきます。
当時F1に参戦していたジャガー・レーシングの参戦マシンとして同色のブリティッシュ・レーシング・グリーンの塗装が施されています。
特殊装備は
・サーモグラフィー。光学迷彩で姿を消したヴァンキッシュを探す際に使用。
・ガトリング砲。せり上がってくるタイプでボンドのヴァンキッシュに向けて発砲。光学迷彩を使用不可能に陥らせました。
・フロントバンパー部のミサイル。ボンドがバック走行で放ったミサイルをこちらのミサイルを撃ち当てることで無力化。
・車体側面のミサイル。ヴァンキッシュに命中させて横転させるほどの威力を持ちます。
・トランク部の爆弾。上空に飛ばして派手に爆発させます。
・バンパーから2本出てくる突貫用の銛。
全てが攻撃的な装備であり特殊能力で相手を翻弄するヴァンキッシュに反してこちらは圧倒的火力で捩じ伏せるパワーファイターという印象。
劇中ではこのかっこよすぎる車二台が冷酷で美麗な氷上の上でマグマのような熱いカーチェイスを繰り広げました。
お互いの武装を全て使い尽くしての暴力的な火力を魅せる演出、上空から360度全方位を見渡して観客を魅了した秀逸なカメラワーク、王道な要素を持ちつつも『ここでこれ使うかー!』とファンをニヤリとさせるようなサービス演出、そして何よりも純白の氷上で繰り広げられるという美しさを感じながらもいつ氷が崩壊するかわからないという緊張感を観客にも提供し続けた圧倒的説得力のある映像は大好評を博しました。
「007/ダイ・アナザー・デイ」はやたら壮大すぎるストーリーと北の国を扱った脚本もあって映画としての評価はあまり高くなく、私もそこまで好きではありませんがこのカーチェイスシーンは007シリーズどころか映画史に残る屈指のカーチェイスであり、あのワイルドスピードシリーズを超えてると言ってもいいくらいのクオリティ。初見の時は心の底から感動し童心に帰って熱くなりました。
シリーズも印象に残る場面としてこのカーチェイスを挙げる方も多いのではないでしょうか?
このシーンは高い評価を得たこともあって後年の映画である「007/スペクター」でもアストンマーティンVSジャガーの対決シーンが採用されることとなりました。
「フォード・フェアレーン」
登場作品:
「007/ダイ・アナザー・デイ」
ボンドがザオを追ってキューバに向かう際に現地の協力者から借りた車です。
「アストンマーティン・DBS」
登場作品:
「007/カジノ・ロワイヤル」
「007/慰めの報酬」
6代目のジェームズ・ボンドとなったダニエル・クレイグの最初のボンドカー。
「007/カジノ・ロワイヤル」はシリーズの原点回帰を図った作品ということもあり当然ながら使用される車はアストンマーティンです。
このDBSは2作品に渡って登場しました。カジノロ・ワイヤルに登場したものは「カジノアイス」と呼ばれる暗めの銀色のカラーとなっています。
クレイグボンドはリアル路線の作風ということもあり秘密兵器の存在は鳴りを潜めています。
そのためこのDBSに搭載されている機能は至ってシンプルでダッシュボード下の2段の装備入れしかありません。
装備入れの上段は応急医療キットとなっており腕の血管に針を刺すことで血液データが瞬時にMI6に伝送され2名以上の専属医師による指示を仰げます。
各種の解毒剤や抗生物質も注射器の形で完備されており症状によっては除細動を行うことも可能。
ただし除細動器は遠隔操作ができないので自分でスイッチを押さなければなりません。
下段は予備のワルサーP99が収まっておりサプレッサーも装備されています。
劇中では物語終盤で拉致されたボンドガールのヴェスパーの追跡のために緊急出動しましたが敵の策略によって道路に横たえられたヴェスパーを回避するため急ハンドルを切った結果激しく横転し大破。
このシーンで使われた個体はシートがレカロ製のバケットシートに交換されてるのが確認できます。
撮影に際しては高さ20センチの横転用の台が用意され、車種やサイズのよく似たBMW・5シリーズ(E34)を使用してでのリハーサルが行われました。
そこでうまく横転したためDBSでの撮影に挑みましたがこの車の安定性が高く横転しませんでした。
そこで急遽台の高さを45センチしましたが、ところがそれでもDBSは横転しない。
結局車体下部に圧縮窒素を封入したピストンを装着して無理やり横転させることで横転シーンが完成しました。
苦労に苦労を重ねて完成したシーンということもありDBSは空中で7回も横転するという快挙を見せ、観客からも高い評価を受けました。
そしてなんとこのシーン、当時のギネス世界記録にも登録されました!苦労に見合う勲章としてこれほどのものはないでしょうね!
DBSは元々開発中の車ではありましたが映画のために内部がDB9で外装をDBSにした撮影用の特別仕様車が2台製作されました。
実際の撮影時にはボンド役のダニエル・クレイグがMT車の免許を持っておらず運転ができなかったこともあり、6速マニュアル・ミッションで製作された撮影車を急遽オートマチック・ミッションに改造されています。
映画で完成度の高さが話題となり、公開後に市販がアナウンスされました。
次作「007/慰めの報酬」でも引き続き登場。
カラーはクァンタムシルバーと呼ばれる黒に近い銀。
綺麗な状態の写真が見つからなかったので1枚目はミニカーです。
特殊装備は一切ありませんがオープニングのカーチェイスシーンに登場しました。
アルファロメオ・159との激しいカーチェイスを繰り広げ車体の塗装がどんどん剥がれていき、銃弾で穴だらけになり、左ドアが外れるなどみるみるうちにボロボロになっていきましたがボンドの圧倒的なドライビングテクニックで見事チェイスに勝利しました。
開幕からこのシーンだったので一気に映画に引き込まれましたし、前回の記事の冒頭でもお伝えしたように私が007シリーズにハマるきっかけとなった思い出深いカーチェイスシーンです。
2007年頃に起こった米国の脚本家ストライキの煽りを受けて製作が遅れに遅れた「007/慰めの報酬」。
脚本もままならない状況下だったため
『とりあえず脚本が完成してなくても後からでも繋げられるカーチェイスだけ先に撮ろう!』
とスタッフが奮起して製作したというちょっとシビアな事情が伺えるシーンでもあります。
また撮影車が移動中にガルダ湖に転落し引き上げられる事故も発生しています。
慰めの報酬は上述の製作遅れや多発した撮影事故の影響で上映時間が短く、作品としての評価もお世辞にも高いとは言えない映画ですがそのシリアスでハードな内容とこのカーチェイスを筆頭とする大迫力のアクションシーンとカメラワークにすごく楽しませてもらったので個人的には結構好きな映画です。
このDBSも3番目に好きなボンドカーですよ。
「フォード・モンデオ」
登場作品:
「007/カジノ・ロワイヤル」
ボンドがバハマのリゾート・ホテルに行く際に乗っていた車。
携帯電話のナビゲーションサイトを見ながら運転していました。
「ジャガー・XJ」
登場作品:
「007/スカイフォール」
MI6の公用車。MI6を敵に襲撃された際にボンドがMを乗せ逃走を図るために使用。
しかし公用車には発信機が搭載されていることから隠れ家の倉庫まで走らせた後、前回の記事で紹介したアストンマーティン・DB5に乗り換えることになります。
「アストンマーティン・DB10」
登場作品:
「007/スペクター」
Qが009のために製造したプロタイプ車両(300万ポンドかけて製造)で物語前半にボンドがローマに向かう際に勝手に持ち出しました。
その後ローマで敵のMr.ヒンクスのジャガー・C-X75とカーチェイスを繰り広げ使い方を教わってなかったのもありどれがどのスイッチかもわからないボンドが手探りでいろんな秘密兵器を起動させながら逃走を図りましたが最後は誤って緊急脱出機構を作動させてしまい操作不能に陥りペドロフ川に落ち沈没しました(結果的に逃走には成功しましたが)
特殊機能は
・銃弾を受けても傷一つつかない強力な完全防弾
・3.2秒で時速60マイル(吹き替え版では100k/h)に到達する超スピード
・リアのエンブレムに搭載された機関銃。運転席側のパネルに照準器を表示させて後続車両を射撃することができます(ただし劇中ではプロトタイプということで弾薬がまだ未装填で発砲できなかった)
・後方に炎を噴射して後続の炎上させる火炎放射器。通称「Back Fire」
・パラシュート付きの運転席を脱出させる緊急脱出機構
色々と搭載されてはいるものの機能は他のボンドカーと比べると至ってシンプル。
しかしながらこの車には特筆しなければならい重大なポイントがあります!
なんとこのアストンマーティン・DB10、シリーズで唯一
「市販されていないボンドカー」
なんです!
しかも一般に販売されてる車両を改造したものではなく、映画のために製造された特注品で
撮影用に改造が施されたものが8台、プロモーション用の無改造状態のものが2台の合計10台のみ生産されました!
最初にアストンマーティン・DB5が映画に登場した「007/ゴールドフィンガー」から50周年記念ということで映画用に特別に生産された車で
正真正銘のジェームズ・ボンド専用車両。007シリーズとアストンマーティン社双方における象徴となる車となりました。
その曲線を帯びたデザインはとても未来的でセクシー。"新しい世代のDB5となる車を作る"という目論見のもと開発されたその車は実に秀逸で5番目に好きなボンドカーです。
余談ですがプロモーション用に製作されたもののうち一台はチャリティオークションに出品され243万4500ユーロ(ほぼ4億円)で落札されました。買ったの石油王やろ!
「ジャガー・CX-75」
登場作品:
「007/スペクター」
ボンドカーではありませんがこちらも印象的な活躍を残したので記載。
1.6エンジンにスーパーチャージャーとターボを付けて500万馬力、さらに390万馬力のモーターを装着して計890万馬力を発生させる暴力性に満ち満ちたハイブリットスーパーカー。
作中では敵のMr.ヒンクスがオレンジ色の個体を駆りボンドを追跡します。
ボンドの乗るDB10の火炎放射器でフロント部を火炙りにされ車体前部が黒焦げになっています。
この車は2012年に市販が決定していましたが、景気衰退によってジャガーが経営難に陥り市販計画が白紙になってしまった悲運の車。
そのためこの映画のカーチェイスはCX-75が走る勇姿を見ることができる数少ない映像のうちの一つとなることになります。
試作5台のみ製造されうち2台が保管されうち3台がオークションに出品されました。
映画のオファーによって3台が追加で製作されましたが、出品用の3台はエンジンが5LのV8であり中身は全くの別物です。
この対決は上述の「007/ダイ・アナザー・.デイ」のオマージュとも取れるシーンであり
英国の2大自動車メーカーが用意した市販されていない幻のスーパーカーで夜のローマの街を駆け巡るシーンはとてつもなくクールで男心を擽られました。
スペクターは前作のスカイフォールに比べて評価が低いですが、カジノロワイヤル〜スカイフォールまでの3作品でボンドの精神的成長と徐々に完成されていくMI6の面々の様子を描き、
スペクターをもって真の原点に回帰しコネリー時代の最大の敵との決着をつけるという描き方はファンをニヤリとさせるものでとても楽しい映画だった。
クレイグボンドは新しさを入れつつもシリーズの伝統をめっちゃかっこいい形で回収してくれるから大好きなんですよー!
「トヨタ・ランドクルーザープラド(J95W型)」
登場作品:
「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」
トヨタ社としても日本車としても「007は二度死ぬ」のトヨタ・2000GT以来54年ぶりのボンドカー。
厳密には2000GTはボンドが運転していないため、その点では正真正銘史上初となる日本車のボンドカーです。
ボンドは大切な人たち(ネタバレになるので避けます)を乗せて敵のレンジローバーやオートバイを避けながら爆走します。
元々ランドクルーザーはライバルとなるSUVのランドローバーの「陸の海賊」を意識した「陸の巡洋艦」としてクルーザーという名前が付けられました。
そんな世界に誇る2大SUVの大決戦を007で見れるなんてシリーズのファンどころか車ファンをも歓喜の渦に包み込んだ夢の舞台。
このカーチェイスシーンは両社の頑丈性を嫌というほど見せつけてくれる大変ワイルドなもので一見の価値があります。
「アストンマーティン・DBS スーパーレッジェーラ」
登場作品:
「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」
ノーミがボンドを乗せて空軍基地まで移動する際に使用。
そのため2000GT同様、ボンドがハンドルを握ってないため厳密にはボンドカーではありません。
秘密兵器が搭載されてるかは不明ですがMI6の公用車ということでなんらかの機能は搭載されてると思います。
「アストンマーティン・ヴァルハラ」
登場作品:
「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」
2022年より世界限定999台、お値段1億円以上で発売された最新スーパーカー。
お披露目として映画に特別出演しました。
登場シーンは一瞬でMが電話をしている時にガレージの奥に駐車されているというだけで走行シーンもありません。
ダニエル・クレイグが勇退した今、7代目となる次のジェームズ・ボンドが乗ることになるかもしれませんね。
いかがでしたでしょうか?
また長々と語ってしまいましたが自分でも歴代ボンドカーについてこうして振り返れたことはいい機会だったと思います。
世間のイメージするスーパーカーってフェラーリとランボルギーニの二強だと思いますが自分はやっぱりアストンマーティンが一番好きですね。
フェラーリやランボルギーニみたいな派手なかっこよさはないんですけども紳士のようなどこか気品のあるスーパーカーだと思うんですよ。アストンマーティンって。
無類のダンディでキザ、そして高身長でベストドレッサーのジェームズ・ボンドが乗るに相応しい車だと思います。
まあ安いものでも1千万以上するブランドですので庶民の手が出る車ではありませんが自分もいつかは乗りたいなと強く思っています。無理でしょうけどねw
記事を見て気になったボンドカーとか逆にシリーズを見てる方で自身が一番好きなボンドカーとかもコメント欄でどしどし書いてくれると嬉しいです。
それでは今日はこの辺で。アデュー
『My name is Bond. James Bond.』