371)タイトル:みらいおにぎり 著:桧山タミ 出版社:文藝春秋 | クレクス先生の児童書ナビブログ

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とある小学校の図書館で司書をしています。
仕事で出会った素敵な絵本や児童書の中からオススメの本を紹介したいと思います。
(たまに児童書以外も紹介します。)

 大正時代の最後の年である、1926年に福岡で生まれた料理研究家、桧山タミさんの生い立ちをつづったノンフィクションです。自分の母校の小学4年生に対して行った授業の続き…という内容なので、小学生にも楽しく読める内容になっています。

 大正、昭和、平成、令和…と4つの時代を経験している桧山さん。11人兄弟の10番目として誕生。病気で1年学校を休み、20歳前後で太平洋戦争を経験、戦後結婚して双子の男の子を出産。子どもたちが4歳になった年に夫が病死。女手一つで子どもたちを育てるために、自分で「桧山タミ料理学院」を立ち上げます。トピックだけ見ると、波乱万丈、ハードな人生を送られてきたんだな…と感じますが、語り口がカラッとしているため、読んでいるこちらが元気をもらえる内容でした!桧山さんの口癖は「クヨクヨするなら寝たほうがマシ!」前向きなメッセージがたっぷりの1冊です。親子で読むのもおすすめです。(親の方が夢中になってしまうかも?!)巻末には、おいしいおにぎりの作り方が紹介されています。