こんにちは。日本肌育学会の山本です。
お出しの香りがぷーんとすると、ホッとしますね
私は毎日かかさずお出しをとっています。
朝ごはんを食べる時間がない時でも、お出しに味噌をといて「だし茶」(自分で勝手に)と名付けているのですが、お茶のかわりに飲んでその日1日のスタートを切ります。
前日、飲み会などで食べ過ぎた場合も体調をコントロールできるので、かなりオススメですよ
沖縄の「カチューユ」や鹿児島の「茶節(ちゃぶし)」など、疲れたときや、二日酔い、風邪気味のときに食べると体調が回復するという鰹だしを使った伝統食もあります。
昔から鰹はなくてはならないものだったんですね。
鰹に含まれる成分で最近わかったものにアンセリンやカルシノンがあります。
これらは疲労回復効果があることが確認されています。
水溶性なので、だしにもしっかり溶け出す成分です
アンセリンとは
動物の筋肉中に含まれているペプチドの一種で2種類のアミノ酸が結びついた構造をしています。疲れの原因である乳酸の分解を促し、持久力を高める働きがあります。
カルシノンとは
2種類のアミノ酸が結合したペプチドの一種で鶏肉に多く含まれており、筋肉がパワーを発揮する際に必要となる成分です。
※参考文献 日経ヘルス、サプリメント大辞典、日経BP社
あ~~だから回遊魚として疲れ知らずに泳ぎ続ける鰹は栄養面でも優れているんですね。
<鰹に含まれる注目の成分をまとめてみましょう>
○リン・カリウム・カルシウム
代謝と深く関わるリン、血圧調整機能のあるカリウム、骨や歯を丈夫にするカルシウム、マグネシウム、鉄
○イノシン酸・リジン・タウリン
鰹は良質なたんぱく質の宝庫。うま味成分であるイノシン酸のほか、リジンなどの必須アミノ酸をすべてバランスよく含み、肝機能を高めるタウリンも豊富です。
○ビタミンD・B₁・B₁₂・ナイアシン
カルシウムの吸収を促すビタミンD、疲労回復に役立つビタミンB₁、貧血予防となるビタミンB₁₂、血行をよくするナイアシンなどが多く含まれています。
<良質なものは姿も美しい>
○形がまっすぐ
○金属的ないい音(内部の水分が15%以下のため)
○色がきれいでふっくら
<鰹節の種類>
○本節
「枯節」「仕上節」とも呼ばれます。
4kg以上の大きな鰹を三枚におろし、さらに血合いを境に背と腹の部分に分けるので、1尾から4本作られます。
※背:男節 脂が比較的少なく薄くきれいに削れます。
腹:女節 脂が比較的多くコクのあるだしに。
○亀節
本節よりやや小さめで、1尾からとれるのは2本です。
○荒節
カビ付け前の燻し節
煮熟したなまり節を焙乾(薪で燻して水分を抜く作業)したもので表面が煙由来の黒いタールで覆われています。「鬼節」とも呼ばれる。
市販の花かつおの多くはこの荒節を削ったものです。
<鰹節の歴史>
鰹節のルーツは日本最古の書物「古事記」に出てくる「堅魚」といわれています。平安時代には「煮堅魚」といった記述も見られ、保存性を高めるために、煮てから干すなどの加工が行われていたようです。
室町時代になると(およそ680年前 )燻す技術が広まり、長期保存が可能になりました。
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表面を削ってカビ付けをする技術が生まれたのは江戸時代中期(っということは約240年ぐらい前?!)
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さらにカビ付けを繰り返すとうま味が増すことが経験的に知られるようになり
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現在の鰹節が誕生したのです
だしパックもいいけど、ほんものの鰹節でとるお出しで、お味噌汁を飲んでみませんか
昆布水を作っておけば、すぐにお出しがとれます。
体のすみずみまでしみ渡ること間違いなし です。