『エコノミストの戦後史』小峰隆夫ほか(2013 日経BPマーケ) | 倉山塾東北支部ブログ

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エコノミストの戦後史: 日本経済50年の歩みを振り返る

 

「日本経済研究センター」

に関わった人たちの

オーラル・ヒストリー集で

600ページ超の分厚さがある本書。


まだ全部は読めていないのですが、

金森久雄さんの章は読み終えました。


最早、感想というよりも

備忘な気もしますが、

それでもやむにやまれぬ〇〇魂にて、

勢いで書き殴ってしまいます。


2012年11月19日の

インタビューをもとにして書かれた中で

金森さんは低成長の原因として

「国内の政策が間違っていた」

「イノベーションがなかった」

という点を挙げています。


橋本内閣における

消費増税などに加えて

本章で言及のなかった

日銀の金融政策の失敗が加われば、

そりゃ「失われた30年」

になりますよね……。


投資できる環境じゃなければ

「イノベーション」も起こりづらいのかと、

一般人の素人考えとしては思いましたが。


このインタビューの3日前に

野田民主党は衆院選で大敗し、

自公政権に政権交代となり、

第二次安倍内閣が始まります。


アベノミクスによる金融緩和と

二度の消費増税という

アクセルとブレーキを

両踏みした政策ながらも、

あの30年よりはマシな状況に至って、

現在に至ります。

とはいえ、これが

「日本経済の完全復活」

だとはとてもとても……。


自称「経済評論家」が

ネットに玉石混交のように

散りばめられている昨今。

アナログな本をめくって、

先人の知恵を聴いてみる時間も

有益かと思われます。

 

 

 


 

【編集者後記】

 

本メルマガが配信されるのが、

ちょうど月末の28日。

どうやらその前に、

自公維の三党の合意で、

来年度予算の成立の

目処がついたようです。


基礎控除もまともに引き上げず、

ガソリン税の暫定税率廃止も

先延ばしにするというのに、

何が予算の成立か!

と思わずにはいられません。


車がないと、我々地方に住む人間は

生活に著しい不便をきたします。

いわば生活必需品なわけであります。

それに伴って、ガソリンも自然と

生活必需品となるわけですが、

そんな油にこれだけ税金がかけられると、

昨今の物価高を鑑みると

生活が非常に苦しくなります。


まずは基礎控除の引き上げと

ガソリン税の減税を。

今すぐに実施してもらいたいものです。