みなさんは何のために本を読みますか?
他人の考えなんか知る必要はない。
娯楽が溢れる現在、
そんな人にとって読書は意味不明でしょう。
そんな人でも、自分の知りたいことを
一生懸命伝えようとしている人の声には、
耳を傾けますよね。
答えだけ知りたい。
短い動画が流行るのもうなずけます。
しかし、発信者が長い道のりの末に手に入れた結論を、
知ることはできても、
それに至ったストーリーや下地を抜きにして、
血肉とすることができるのでしょうか?
本書の結論は
「フォロワーシップによってリーダーシップが身につく」
だといえます。
素晴らしい結論です。
しかし、この答えだけ知っていても
何の役にも立ちません。
かといって、
海上自衛隊に長年勤務しなければ
理解できないというわけでもありません。
物覚えの悪い私は、
この素晴らしい本を読み、
覚えていたのは
「廉恥・真勇・礼節」
という言葉だけでした。
しかし、
この言葉を知ってからは
常にこの3つを心がけて生活するようになり、
それは私の人生を明らかに向上させてくれました。
私が今から
防衛大学校に入学するなんて馬鹿げてますが、
本書の流れの中でこの言葉に出会い、
その重要さがストンと落ちたため、
疑似体験に成功したのだと思っています。
元海将の初の著書は、
そんな「伝えたい」思いに溢れていました。
私も今、
ちょうどリーダーシップが問われているので、
これを機に何度でも読み返し、
まずは良きフォロワーになりたいと思います。
【編集者後記】
私も、この本を読んだとき、
目から鱗でした。
この本を読んで以降、
「もし自分が上司の立場だったらどうする??」
ということを、
読む前以上に意識して、
仕事をするようになりました。
もっとも、「いつか自分が取って代わる!」
というよりかは、
「No. 2の中のNo.1になりたい!」
という動機の方が強いのですが(笑)
それは、自分が「指揮官」よりも
「参謀」あるいは「副官」
的な立場の方が、性に合っているから
なのかもしれません。
ともあれ、昨今様々な場面で求められることの多い
リーダーシップですが、
まずはフォロワーシップの力を
しっかりとつけていきたいものですね!

