『「エビデンス」の落とし穴』松村むつみ(2021年、青春新書インテリジェンス) | 倉山塾東北支部ブログ

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「エビデンス」の落とし穴 (青春新書インテリジェンス)

 

健康情報は玉石混淆である。

〇〇したらガンが治っただとか

書店やネット上にある。


怪しい健康情報の選択を

回避するためには

エビデンスが必要だ。


ところがエビデンスがあれば十分ではない。


医学系ではない自分には

エビデンスに使われている

医学論文を読もうとしても

医学知識がないので無理である。


そこで本書のエビデンスピラミッドは

エビデンスの信頼性を判断する上で

有用な基準になると思う。


動物実験、専門家の意見、症例報告、

ランダム化比較試験、メタアナリシスなど

様々なエビデンスに対して、

信頼性の高さを基準に階層化し、

整理しているので分かりやすい。


さきのピラミッドを使って考えてみたい。

エビデンスの相対評価ができそうだ。


例えば〇〇は健康に良いとか悪いとか、

相反する情報が出てきても、

主張を支えるエビデンスの内容から

どちらがより説得力があるかを

判断できるようになる。


それでも難しいのでわからない場合は

選択しない手もありである。


病気の治療は医師への相談が最良だ。


病気のメカニズムは一般人には難しく、

一般人の判断は医師の判断に比べ間違えやすい。


そうすると健康を損なうリスクや

病状悪化のリスクが大きくなる。


エビデンスピラミッドで何もかも

独自に判断することはやめておきたい。